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フィボナッチ数列と美の関係、ヘアスタイルにも当てはまる?!【小原昇隼 氏(DEVONSHIRE HAIRSTUDIO)×金田健 氏(SHERPATH代表) 教育対談】

 

DEVONSHIRE hair 代表
小原昇隼 氏
ヘアスタイリスト。2014年12月、シンガポールオーチャードにてDEVONSHIRE GROUPを創業。現在はDEVONSHIRE HAIR、RISEL HAIRの2店舗。SOMERSET にある『DEVONSHIRE HAIRSTUDIO-デボンシアヘアスタジオ-』で施術を行う。それぞれのクライアントのリクエストに沿ったスタイル作りをすることで信頼が厚い。こども好き。

SHERPATH代表
金田健 氏
日本大手予備校の正社員として教壇に立ち、教室運営責任者を務める。2013年にベンチャー企業への投資事業会社を興し、現在に至る。代表を務める教室名の「SHERPATH」は、SHERPA+PATHの造語。SHERPAはエベレストの頂上(サミット)を目指す登山家をサポートするシェルパ族に由来。PATHには人がとるべき道筋、方向、生き方という意味で、子供達に強力なシェルパのように寄り添って、共に“頂上に向かう道筋を探求する”という信念がこめられている。子供が自ら考える力をつける創造的な教育に定評がある。

 

「既存にあるものを疑う気持ち」が一緒だった

−今日はよろしくお願い致します!まず、お二人の出会いについて教えてください

(金田)小原さんの美容院のことはずっと知っていたし、彼のことも知っていました。ヘアカットを担当して貰ったのが最初です。でも、もっと正確に言うとカッページで出会っていたよね(笑)

僕、よく覚えているんですけれど、彼に最初に会った時に「僕、美容室2.0を目指していて」って言ったんですよ。何かをバージョンアップしていきたいっていう話なのかなって。じゃあ、美容室2.0って何?っていう話になったんです。小原さんは新しいアイデアをどんどん思いつく。今、色々な場所で導入されているサブスクリプション制ってありますよね?(編集部注:製品やサービスなどの一定期間の利用に対して、代金を支払う方式)小原さんは早い段階でそれを美容室に導入していたんです。

(小原)サブスクリプション制は、もう4年たつかなというところなのですが。髪を切りにいく行為っていくつかのステップがありますよね。予約をとって、お金を払って…という手間があるじゃないですか。もっと気軽に足を運んで貰って、ヘアケアを生活の一部にして頂きたくて。年会費を頂いたら、1年間、何回でも切りに来てください、というシステムを作りました。1年間カットし放題で800ドルです。

 

−今まで、ありそうでなかった便利なサービスですね!美容室に行くのが楽しみになりそうです。

(金田)例えば営業職のように人前に出る仕事をしている人にとっては、サブスクリプション制度は凄く便利だと思います。いつもさっぱりとして、爽やかにしていることが大事でしょう?どこか導入している美容室はないのかな?って思っていたら、小原さんが既に始めていて。

(小原)教育とも共通することなのですが、当たり前だと思っていることを疑うということがとても大事だと思っています。目の前の勉強もそうだし、サービスもそうだと思うのですが、“こういうサービスってないかな”“どうしたらもっとベターになるのかな?っていうモノの考え方が、金田さんと通じるものがあるんですよね。

(金田)そんな“美容室2.0”の話をしているうちに、『この人、面白いな。この人に髪をずっと切ってほしいな』って思いました。

(小原)ありがとうございます。僕も金田さんからいつも刺激を頂いています!

 

−ふと、教育と美容室のどこが繋がるのかな?と思ったのですが、2.0思考に繋がる部分があったということでしょうか?

(金田)そうですね。とにかく既存のやり方を疑ってやっていこうっていうところで繋がっていますね。うちの教室ではそもそも“教える”ということはしていなくて、生徒に質問をして引き出していく中で、生徒本人が解決方法に気づいていくようになるんです。図形で悩んでいる生徒がいたらどこでつまづいているかを聞いて、どこまでわかっているか、わかっていないかについて質問を繰り返し、考える力を育てるようにしています。

(小原)美容師も、お客さんが今よりマッチベターになるために、どういうところがお悩みですか?ときいていくところからコミュニケーションが生まれていくと思っています。

 

子供がカッティング・エッジな大人たちに会える。それはとても貴重なこと

−以前、小学校低学年の娘がSHERPATHさんの光のワークショップに参加をさせて頂き、とても興奮していました。やる気のスイッチを入れて頂いた瞬間でした。

(金田)ガーデンズ・バイ・ザ・ベイの照明デザインにも参画した照明デザイナー、服部祐介さんのワークショップでしたね。「光ってなんだろう?」という内容のワークショップに嬉々として参加してくれて。それで、「心の扉が開いた!」って言ってくれましたよね。

 

−はい、子供が自分から進んで“興味のあることにハマる”という状態を体験してほしいと思っていたので、親としても嬉しい時間でした。

(金田)僕たちのワークショップは単に勉強するだけではなくて、カッティング・エッジな大人と多感な子供たちが出会える場所なのです。塾っていうとお受験っぽくなっちゃうでしょう?寺子屋みたいなイメージの方が近いかな。新しい学び方を追求していきたいです。

集団授業に慣れてしまった子供達は、授業は静かに聞くものだと刷り込まれています。そこが一番もったいないところ。「え、それ違うんじゃない?」ってどんどん発言できる空気を大事にしたいです。だから、集団授業に慣れてしまう前の低学年からスタートさせています。でも、その世代は語彙力も少ないし、まあまあ大変なんですけれど、発言できる姿勢を育てていけましたら。

(小原)美容室も、いろんな人に出会って色々な事を吸収する場所として、凄く面白いと思います。美容師という職業に興味を持ってもらえるタイミングを今よりもっと若い世代に作って、この仕事の魅力をもっと感じて貰えるようになりたいですし、パーソナルな部分を育んでいきたいと思っています。美容室って、単に髪を切る場所ではないと知って欲しいですね。

(金田)僕は子供の頃から美容室に行くのが大好きだったんです。ついつい美容室ではリラックスしてなんでも話しちゃうので、小原さんにどれだけ自分の裸を知られてしまっているか(笑)美容室って、いい匂いがして、清潔な空間が用意されていて、シャンプーしてもらって、さっきの自分より綺麗になっていく気持ち良さがあるでしょう。そんないい湯加減の中で、どんどん自分の思うことを話していっちゃう感じ。小原さんは、色々な人から色々な話を聞くことによって、とてつもないビッグデータが入っていますよね。

(小原)そうですね、色々な方から話を聞けることで、あんなことができそうだ、こんなこともできそうだっていうアイデアはどんどん浮かびますね。

あの人、あんなこと言っていたな。他の人はあんないい話をしていたな。じゃあ、二人が繋がったらいい仕事ができるんじゃないかな…そんな風に思ったりします。他の職人さんについてはよくわかりませんが、技術だけじゃない部分もありますよね。

(金田)この美容室の中に誰が立ち寄ってもいいっていう、そんな自由な空間として解放して、人同士が出会ってコミュニティができたら理想的ですよね。

美容師さんは、コミュニケーション能力に長けているし、AI時代になっても、なくならない仕事ですよね。AIにはできない仕事だと思います。人の髪は千差万別で、ヘアカットはAIが持つことのできない観察力や洞察力、空間認識能力も必要ですよね。僕、若手の美容師さんに『図形の勉強もした方がいいよ』って伝えたくなります。図形学習は多角的にものをみることができるようになるし、スキルセットの中にあるんじゃないかなって思います。

 

フィボナッチ数列と美の関係、ヘアスタイルにも当てはまる⁉︎

 

(小原)人の第一印象って8割髪型で決まるってご存知ですか?身体の重要な一部になっているんですよね。相手に与える情報も凄く多いです。

(金田)髪が綺麗に整っているバランスって、数学的な要素も潜んでいるのではないでしょうか。人に心地良い印象を与えるデザインって、ちゃんと数字の裏付けがあったりする。フィボナッチ数列ですよね。
例えば、ミロのヴィーナスの黄金比、名刺の縦横のサイズ感などは、美の裏付けがあるわけで。きっと、そういうバランスってあるんじゃないかな。

(小原)めちゃくちゃありますね!そういった側面があることを伝えるだけでも面白い!
数学的っていうとなんだか小難しく聞こえるけど、SHERPATHさんの教材をいじらせてもらってちょっと見方変わりました。

うちの美容室には、SHERPATHさんで使われている教材が入ったタブレットが置かれていて。よく子供がyoutubeを長時間見続けて親御さんに怒られているでしょう?ちょっとした待ち時間も、有意義に使えたらいいなと思うんですよ。タブレットで学べる算数や図形、語彙を増やす国語教材などが入っています。子供は夢中で楽しんでいますよ。

 

(金田)よく、PCをあんまり見せたくない親御さんもいらっしゃいますが、今は知育教材も多種多様なので、いろいろ見て欲しいなと思います。SNSの使い方についても、ネガティブな情報が流れることがありますが、先ほども言いましたカッティング・エッジな大人とネット上で繋がることが出来て会話をしたり、実際に夢のある使い方もできる。そういう方法もあるということを伝えたいですね。

僕の好きなアプリにNews Picksがありますが、色々な時事に関して多角的な意見が読めるところがとてもいい。この アプリの子供バージョンがあったらいいのではないかと思うんですよね。子供同士で意見を交換し合う。そんな使い方ができたら、きっと色々な可能性が生まれると思います。

 

−それはいいアイデアですね!ネットの使い方について、親の刷り込みはなるべく避けたいところです。

(金田)そうですね。親のストップが毒になることもありますから。ポジティブなアイデアはどんどんシェアしていきたいですね。

 

−今回は、興味深いお話をどうもありがとうございます。最後に一言お願いできますでしょうか?

(小原)どうぞ気軽に遊びにいらしてください。
SHERPATHの教材をご用意しているので、体験がてらお子様と是非ご一緒に。
お子様達の未来にお力添えできるのであれば何でもします。

 

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神尾由紀
Writer
横浜出身 美大デザイン科卒業後、航空会社CAを経て出版社へ 人気女性誌での企画・執筆・商品企画を10年間担当 日本ソムリエ協会ワインエキスパート