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ピカピカの1年生とは正反対、泣き続けた二日間〜意識低めのわたしが、娘をインターに入れてみたら #3〜

前回のとおり、無事小学校を決めた私たち。しかし、その後コロナ禍でなかなか本渡航ができず、実際の渡星は予定より遅れ(そのため娘は2ヶ月だけ日本で近くの公立学校に通いました)、渡星後も娘と私は2週間のホテル隔離(※)。色々とすったもんだはあったものの、なんとか無事にシンガポールに引っ越すことができました。

※シンガポールでは2021年2月現在、入国時の2週間のホテル隔離が義務付けられており、隔離時は部屋から一歩も外に出ることができません。食事は一日三食、お弁当が提供されます。

学校に行かない期間が長すぎるのも良くないかと思い、娘は隔離終了の二日後にはピカピカの1年生として入学することに。しかし私たちに訪れたのは、想像していた「ピカピカ」とは真逆の涙の二日間だったのです…

入学前日のオリエンテーション

入学の前日(隔離終了の翌日)、まずはオリエンテーションのため夫と娘とともに学校へ向かいました。

ここでまずひとつ大きな誤算が。家事全般が苦手でめんどくさがりの私は「毎日お弁当なんてぜったい無理。カフェテリアのある学校にしよう」と、ランチを購入できる点も鑑みて今の学校に決めていました。

ところが実際に担任の先生と話してみると、クラスのほぼ全員がお弁当を持ってきているというではありませんか!

さらに改めてカフェテリアの月間メニューを見ると、毎日ピザ、パスタ、ピザ、パスタの繰り返し…当たり前ですが、日本食なんてありません(そりゃそうだ)。娘がもう少し大きければ問題ないのですが、やはり栄養バランスが少し心配なこと。さらに2週間のホテル隔離で、異文化食が続くのはシンドイことを痛感していた私は、「少なくとも1年はお弁当がんばろう…」と心に決めるのでした。

となると早速翌日からお弁当が必要です。引っ越したてでお弁当箱はおろか、調理器具も全く揃っていなかったため、オリエン後「Don Don Donki」へ買いに走ったことは言うまでもありません。(日本のドン・キホーテがシンガポールに8店舗ほど出店し、在星邦人の暮らしを支えています)

ドキドキの登校初日

登校初日、朝6時半に起床。一般的にはそこまで早くもない時間ですが、日の出が遅いシンガポールではまだ真っ暗。隔離の疲労も抜けきれない中、一人暗い部屋でお弁当を作りはじめ、日が上った頃に娘を起こします。

しかし疲れているのは一緒に隔離をしていた娘も同じです。さらに昨日のオリエンで学校を実際に見て、「今日から英語の学校に行く」という自覚が不安となって押し寄せている模様

「保育園や日本の小学校より、とっても広くて大きいんだよ〜!」
「お弁当作ったよ!保育園の遠足以来でしょ?」

と懸命に励ますものの、表情も虚ろです。

初日は基本的に親が送り迎えをするようにということで、虚ろな娘をなんとか車に押し込み私もドキドキしながら学校へ向かいました。

クラスに娘を連れて行くと、案の定別れ際には涙が。これは保育園の通い始めも同じだったため、ある程度は予想していた事態。過去の経験から、1〜2時間もすれば落ち着くだろうと思っていました。

…という期待もむなしく、夕方迎えに行った際に先生から告げられるのは「今日は母国語の授業以外ずっと泣いていたわ〜」というお言葉。

家に帰ってからも「学校行きたくない」と連呼する娘、しかしどんなにあがいても明日はやってくるのです…

朝から涙の二日目

二日目からはスクールバスが始まります。日本での保育園時代は自転車で15分かけて送り迎えをしていた私は、「家までバスが来てくれるなんて、楽すぎ!」とバス送迎を即決したのですがよくよく考えてみると…

キンダーガーデン(幼稚園)〜高校生までが一緒くたになって、さらにシンガポールの中でも規模が大きいと言われる今の学校。帰宅時間には20〜30台のスクールバスが押し寄せます。

朝は来たバスに乗せればいいものの、帰りにどのバスに乗るべきなのか、娘はわかるのだろうか?間違ったバスに乗ってしまったら?英語の話せない娘はSOSも出せない!そもそも今の家に引っ越してまだ二日。私自身も全く土地勘がない中、娘は乗ったバスが合ってるかどうかもわからないんじゃないか…心配を通り越し、もはや妄想とも言える不安がとどまることを知りません。

いろんなことを心配しすぎて、文字通り一睡もできず迎えた二日目の朝。吐き気まで催しながらもなんとかお弁当を作り、自分の不安を娘に伝染させないよう明るい表情を作って、泣き出す娘をバスに乗せました

娘が登校してからも不安は募るため、担任の先生にメールを入れてみると「私がちゃんと適切なバスまで乗せるから大丈夫」と返事があり一安心。少し娘のことを忘れ、引っ越しの荷解きや買い物を済ませます。

すると、下校時刻頃に先生から電話。突然の英語の電話にあたふたしつつも応答すると、今日も母国語の授業以外はずっと泣いていた。娘が泣いてしまうと、他の子どもたちも不安になってしまう―とのこと。娘が泣くのは仕方がないにせよ、”他の子どもたちも不安にさせている”という事実が私に重くのしかかり、睡眠不足による不調も相まって思わず涙がこぼれそうになりました

当然泣きながら帰ってくるだろうなとバスを待っていると、学校で泣き疲れたのかバスではずっと寝ていたという娘。

翌日は土曜日で1週間のうちたった2日学校に行っただけの初週でしたが、「ピカピカの新入生」の期待とは裏腹に、娘は物理的に、私は心の中で、共に泣き続けた二日間だったのでした…

▲ランドセルの代わりにリュック(左)、お弁当はランチボックス(右)に入れて毎日登校。これらも登校前日に慌てて買いました。「smiggle」という店のものが女子たちに人気なようです。


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平理沙子
この記事を書いた人
2020年8月に来星したWebライター歴4年の一児の母です。初めての海外生活。シンガポールの好きなところは、夜景と辛いものが充実していること。