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意外な持ち物検査〜意識低めのわたしが、娘をインターに入れてみたら #5〜

前々回の記事では、シンガポールでのインターナショナルスクール入学から2日間泣き続けていた娘の様子をお送りしました。しかし早くも3日目にはクラスに友達ができたようで、まだまだ課題は山積みではあるものの、とりあえず「泣き続ける」ということはなく学校に通えるようになった娘。今回はそんなある日のプチ事件(?)についてお話します。

先生!これはコーラではなく麦茶です

入学から1ヶ月ほど経った2020年10月頃、娘が水筒を教室に忘れて家に帰ってきたことがありました。翌日、先生から「XXX(娘の名前)が忘れた水筒を昨日洗ったところ、茶色い液体が入っていました。飲み物には水を推奨しているので、水にするように」というメールがありました。

おそらく、先生は茶色い液体=コーラ、もしくはそれに準ずるジュースのようなものだと思ったのでしょう。しかし、娘が学校に持って行ったのは麦茶。日本人なら多くの子どもが水筒に麦茶を入れているのではないでしょうか。まもなく来星半年となる今は、わざわざ麦茶は作らず(めんどくさ…ひと手間かかるので)、家でも基本的に水を飲んでいるのですが、来星まもない当初は私自身が日本の味が恋しかったこともあり、麦茶を作って娘に持たせていました。

先生が「水を推奨」というのであれば、本来はそれ以降はおとなしく水を持って行くべきだったのでしょう。しかし、なんとなく日本の文化をやんわりと否定されたように感じた私は、先生に水筒を洗ってくれたお礼を伝えつつ、「これは麦茶で日本の家庭では日常的に飲むもので、no sweet。日本の学校で麦茶を持っていくことはstandardなんです」といったことを説明しました。

その結果、無事(?)に”She can continue drinking it“を勝ち取ることに!今思うと、まったく大したことではなかったのですが、私自身来星直後の不安定なメンタルで「日本らしさ」にこだわっていたタイミングだったこともあり、先生に文化を理解してもらえてとてもうれしかったです。

インターという多様性の中で生きるためには、自分たちがもたらす多様性を理解してもらうことも必要なのかも、そんなことを感じた一幕でした。

といい感じ(?)にまとめておきながら、結局今は上述の通り麦茶を作るひと手間と水筒の茶渋を洗いたくがないために水を持たせているのは、ここだけの話です…

“Unhappy Snack”の正体

もう一つの意外な持ち物検査は、ここ最近2021年2月に入ってからのこと。娘も学校に5ヶ月ほど通い、授業の一環で”Health”について学んでいた頃の出来事です。

娘の学校では、ランチ時間の後にみんなでお菓子をたべる「スナックタイム」があり、家からお菓子を持参します。(私の知る限りでは、ほとんどのインター校でスナックタイムがあるようです)

泣いてばかりの入学当初を経て、せめてお菓子を食べるときくらいはほっと一息つけるようにと、虫歯リスクはあるものの、娘の好きなチョコレートやバウムクーヘン、ゼリーなどのお菓子を持たせていました

しかし最近になって、娘が大好きなゼリーを残したまま帰ってくることがありました。理由を聞くと、「ゼリー飽きちゃったから」と言います。そして「明日からはスナックに、バナナとかオレンジを入れてくれない?」というではありませんか!

もちろん、お菓子をフルーツにすることは大賛成です。しかし、家でも「お菓子食べたい」が口癖の娘が、自分からこんなことを言うなんて珍しいなと不思議に思いました。

そんな日々が続いていたある時、クラスメイトのママと話す機会がありました。すると、何とそのママも子どもが同じようなことを言うというのです。よくよく背景を聞いてみると、上述の”Health”の授業をしてからというもの、先生が子どもたちの持ってきたスナックを見て、”Unhappy Snack”(砂糖や添加物が入っているもの)と”Happy Snack”(フルーツやナッツなど)に分けているそうなのです。

娘のゼリーは、Unhappy Snackに分類されてしまったのでしょう(苦笑)”Unhappy”という響きに若干のショックは受けつつ、歯医者の先生にも「インター生はスナックタイムがあるから虫歯になりやすい」といったことを言われたこともあって、方針には納得。それからは、スナックにスイカやバナナなどのフルーツを中心に入れるようにし、親の私がHappy Snackの称号を得るため必死になるのでした…

しかし困惑させられるのは、このように食べ物に対してストイックな一面もある反面、カフェテリアでは小学校高学年くらいの子たちが放課後にレインボー色の見るからに添加物満載のアイスを食べていたり(娘の学校では小3以上は自分でランチやおやつを買うことができる)、そもそものカフェテリアのメニューがピザとパスタのオンパレードだったり…

ゆるさとストイックさの混在。どこか矛盾しているような感も否めませんが、多様な選択肢があるうえで自分で選ばせる、というのもインターのいいところなのでしょう。実際娘も、何かを食べるときに「これって何からできているの?」と食べ物の由来に興味を持つようになり、子ども自身が主体的に栄養について考える機会を持てたことはすごく良かったなと実感しています。さぁ、明日もHappy Snackの称号がもらえますように…

▲日本、欧米、中国…シンガポールではたくさんの国のお菓子が買えます!が、これらは全部Unhappy Snackです…


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平理沙子
この記事を書いた人
2020年8月に来星したWebライター歴4年の一児の母です。初めての海外生活。シンガポールの好きなところは、夜景と辛いものが充実していること。