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<通い詰めたライターが徹底紹介>シンガポール唯一の世界遺産「ボタニックガーデン」の知られていない見どころ

シンガポール随一の繁華街の近くにありながら、広大な面積と豊かな自然でシンガポール居住者の憩いの地となっているボタニックガーデン(英語ではBotanical Garden)。
ボタニックガーデンというと、オーキッドガーデン・ジンジャーガーデン・盆栽ガーデン・サボテンガーデン・スワンレイク・シンフォニーレイクを散策するのが主流です。

シンガポールのガイドブックにも大きく取り上げられて、シンガポールの観光コースにもなっています。

しかし、ボタニックガーデンの素晴らしさはそれだけではないことを、最近ボタニックガーデンに通いつめて再発見。改めてその奥深さに脱帽。なるほど、2014年にシンガポールで唯一のユネスコ世界遺産に指定されている理由がよ~く理解出来ました。今回、その知られざる見どころをご紹介していきます。

見どころがたくさんあり「あそこもここも見ておきたい!」となりますが、日中の気温や湿度の高さは侮れません。というわけで、一日ではなかなか周り切れないので、何回かに分けて訪れることをお勧めします。

ボタニックガーデンへのアクセスは、4つのゲートがあります。

1)タングリン・ゲート
 オーチャードから一番近い主要ゲート
2)ブキティマ・ゲート
 ボタニックガーデンMRT駅に隣接
3)タイヤサル・ギャロップゲート
 オーキッドガーデンなどに近いけれど、タクシーでのアクセスが必要
4)ナッシム・ゲート
 コンサートなどが開催されるシンフォニーステージに一番近い。タクシーの方が便利。

今回は、ボタニックガーデンをゲートごとに見どころをご紹介していきたいと思います

まずは、ゲート近くにあるインフォメーションで、地図をゲットしましょう。

Tanglin Entranceタングリン・ゲート側(オーチャードから一番近いゲート)

BG tanglin gate

とても美しくお洒落なゲートが迎えてくれます。
スワンレイク手前の左側には、

シンガポール建国の父リー・クワン・ユーが40年前に植樹した、アフリカンマホガニーがあります。

植樹された1980年11月2日当時の写真
成長が早いアフリカンマホガニーですが、40年でこれだけ大きくなるとは驚きです。

・セイシェル諸島原産の巨大パームツリー別名ダブルココナッツツリー

インド洋に浮かぶ160島以上からなるセイシェル諸島のなかでも、2つの島でしか繁殖していない、絶滅危惧植物(The IUCN Red List)にリストされているダブルココナッツ(大実椰子)がヘリテージミュージアムの裏にあります。

世界でも最大の種子を持つ椰子の樹を、真下に立って見上げてみて下さい。メガなサイズ感、そして優美なフォルムに思わず見とれてしまいます。

プラントハウス前の階段に秘められた歴史

戦時中、シンガポールに進駐した日本軍の捕虜になった兵士達によって作られたレンガには、意外な歴史が刻み込まれています。それがこちら↓

レンガ一つ一つに刻み込まれた矢印↑に注目してください。捕虜となった兵士たちは、重労働を強いられていましたが、彼らはその捕虜となった状況に屈服しないという強い意思をこの矢印に刻んだとされています。それを知ってから、戦争で苦境に立たされた人々を思い、この階段を使うのを遠慮しています。

・A Curtain of Roots 通称カーテン・アイヴィー

A Curtain of Roots 通称カーテン・アイヴィー

根っこの先が赤くなっていて、そのグラデーションがとても美しい。この神秘的な植物が創り出したトンネルをゆっくり通り抜けてみて下さい。プラントハウス近くにあります。

・Fernery シダ庭園

Fernery シダ庭園

プラントハウスの北側に位置しています。小さくて隠れた場所にあり、秘密のフォレストに迷い込んだ気分になる場所。

ミュージアムは現在COVID-19の影響で閉鎖中(2020年6月現在)ですが、再びオープンされた際には、是非訪れてみたいのが、ヘリテージミュージアム。この建物は、かつてボタニックガーデンのディレクターであったエリック・ホルタム氏の研究所でした。
ここで、オーキッドの種の培養研究に成功。その後シンガポールや東南アジアのオーキッド産業の土台を築く大きな役割を果たしました。向かい側には、CDLグリーンギャラリーもあります。

heritagemuseum

Tyersall Gallop Entrance タイヤサル・ギャロップゲート側

有名なオーキッドガーデン、ジンジャーガーデンなどがありますが、そちらにはあえて触れず・・・

今回知って頂きたいのが、Learning Forest ラーニングフォレストです。

空中遊歩道(SPH Walk of Giants)は、現在COVID-19の影響で(2020年 6月)閉鎖中なのが残念ですが、再び解禁になった際は、是非行ってみたいと思っています。地上からは見られない、フォレストの違った一面が見られるのではないでしょうか。

空中遊歩道途中にCanopy Web と呼ばれるネットを張ったエリアがあり、大人も子どもも楽しめるようになっています。

・OCBCギャロップ・エクステンション

まだ一部のみオープン。現在も拡張作業が進められています。数年後には植物も成長しているのだろうと想像できます。現在進行形の状態を見ておいて、数年後に比較してみるのも面白いかもしれません。

Nassim Entrance ナッシムゲート側

入り口に向かう遊歩道がすでに素敵なナッシムゲート。

入り口にはステンドグラスがあり、コロニアルな雰囲気がとても素敵です。

・Fragrant Garden フレグラント・ガーデン

自然の香りは心を開放し、リラックスさせてくれる

このエリア付近に来ると、既に甘い香りがどこからともなく漂ってきます。ガーデンの中はちょっと秘密の花園っぽい雰囲気。

数種類のジャスミン、イランイラン、ガーデニアなどなど、時期によって違った花が、それぞれ違った香りを放っています。

ホワイト・バタフライ・ジンジャーという面白い名前のお花。香りがとてもいい。

・Healing Gardenヒーリング・ガーデン

マグノリア・チャンパカ 鮮やかなオレンジ色が美しく、香りも抜群
ヒーリングガーデンは、フレグラントガーデンよりもナッシムゲート入り口に近い場所にあります。こちらは、有名なので今回は詳しくはご紹介しませんが、アロマセラピーやハーブに興味のある人は、時間をかけてじっくり巡って頂きたい場所です。
現在COVID-19の影響で閉鎖中(2020年6月現在)

Evolution Gardenエボリューション・ガーデン

地球の進化を体験するのがテーマのガーデンです。どこまで体験できるかは?ですが、ゴロゴロ大きな石がある感じは、確かに他とは雰囲気が違います。

ぐるぐる歩きながら、大昔を旅する気分!?

・Ethnobotany Garden エスノボタニー・ガーデン

エスノボタニーって何だろう?って思いますよね。
民族植物学を意味しています。どおりで、絵が施された石碑があちこちにあるわけです。

これらを見ながら東南アジアの生活に深くかかわっている、レモングラス、サトウキビなどの植物を観察して回るのも勉強になります。

なるほどこのアイデアいける!

公園内のあちこちの歩道には、このようにボタニックガーデンにある樹々の葉っぱそのもののシェイプが利用されています。味気ないコンクリートの歩道が魅力的なものに。こんなところにも自然を取り入れるとは、ボタニックガーデンのパッションが感じられます。時と共に色が変化し、更に味わいが出てきそうですね。

・レインフォレスト遊歩道

森林の香りと鳥のさえずりが心地よい
この入り口、ちょっと怪しい感じがするのですが、中に入るとシンガポールの中心地にいるということを忘れてしまうくらい素敵な遊歩道が続いていて、たっぷり森林浴が楽しめます。

アクセスは3か所あり。地図で確認してください。
現在COVID-19の影響で閉鎖中(2020年6月現在)

・夜のボタニックガーデンはロマンティック

夜7時頃になると、電灯がともりはじめ昼間とは全く違った雰囲気。日中は暑いシンガポールですが、夜になれば気温も下がり時折吹く風がとても心地よく感じられます。夜のお散歩は、ひときわ楽しいです。

Symphony Stage by night
Symphony Stage by night

・Bukit Timah Entranceブキティマゲート側(ボタニックガーデンMRT駅側)

公園に入ると左側に、バオバブの木が7本あります。まるで、木を引っこ抜いて、逆さまに植えて根っこが上にきているかのよう。(笑)
この不思議な形が、なぜか微笑ましい。しかも、7本もあるので、とてもカオスな感じが面白く感じられます。

バオバブの木
ぼさぼさ頭のようなバオバブの木。

・Eco Lakeエコレイクのブラックスワン

思わず見とれてしまうブラックスワン。 いつも2羽が一緒に。時々池から上がって芝生をお散歩。毛繕いをする姿が見られます。

・Herbs & Spices ハーブ&スパイス

色鮮やかなブーゲンビリアが咲いているエリアの裏にひっそりとあるのが、このハーブ&スパイス。これといった目立ったサインもないので、何度も通り過ぎてしまうほど。

サインはこれだけ・・・
東南アジアの料理に欠かせないライムリーフ、クローブ、ヨモギなどもあります。ちょっと葉っぱを手で触ってから匂いを嗅いでみましょう。食欲が出てくる香りがしますよ。

・竹林の中で見つけたとっておき健康スペース

ブーゲンビリアのそばにある竹林の中で、静かに人を待っているかのような佇まい。

ただの石畳と思ったら、実はこちらReflexology path リフレクソロジー・パスなのです。
何の気なくニコニコ通り過ぎる強者のおじいさんとは対照的に、筆者は痛さに耐えながら歩きました。何度か往復すると痛みが少なくなります。是非お試しください。(笑)

・Foliage Garden フォリエッジガーデン

様々の形や大きさの葉っぱを楽しむ緑のガーデン。

入り口のサインも可愛い
トロピカル・ピッチャー・ポットと呼ばれる食虫植物なんかも見ることができます。

子ども連れの方には Jacobs Ballas Children’s Garden ジェイコブズ・バラス・チルドレン・ガーデン

別ゲートもあるので、タクシーでのアクセスも可能です

たっぷり遊べて楽しそうなエリアがいっぱいありそうですね。
こちらはボタニックガーデンの公式サイトによると入場料金が無料となっています。
2020年6月現在はCOVID-19の為閉鎖中です。

公園内にはカフェやレストランがゲート近くにあります。また、ガゼボやベンチもあちこちにあるので、休憩を十分に取りながら、一日じっくり時間をかけて散歩を楽しみましょう。

自動販売機

自販機の数は少ないですが、ゲート近くにあります。エビアンの水が$2、ジュースが$1と安く販売されています。ポッカはシンガポールでもメジャーな飲料メーカーとなっています。

現在の状態でも十分楽しめるボタニックガーデンですが、今もさらに拡張・改修作業が進められています。
オーキッドガーデンのグラスハウスは改装中で、本来なら2020年にリニューアルオープン予定でしたが、コロナ感染症のパンデミックによって、作業が遅延していると思われます。早く新しくなったグラスハウスの展示が見たいものですね。

dragon fly
こんな鮮やかな色のトンボにも出合えるかもしれません。
朝に行くと、かなり騒がしいニワトリにもきっと遭遇するはずです。
タングリンゲートにあるショップ近くには、こんなちょっと不気味な彫刻も。

ボタニックガーデンで自分のお気に入りの場所・花・樹を発見してみて下さい。


<ボタニックガーデン基本情報>
開園時間:毎日5:00 – 0:00
住所:Singapore Botanic Gardens, 1 Cluny Road, S259569
アクセス:Tanglin Gate (Napier Road) Orchard MRT, BUS 7,75, 77, 105, 106, 123, 174
Bukit Timah Gate (Bukit Timah or Dunearn Road) Botanic Gardens MRT, 48, 66, 67, 151, 153, 154, 156, 170, 171, 186

Website: https://www.nparks.gov.sg/sbg

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きりん
この記事を書いた人
長年住み慣れたヨーロッパを離れ2016年アジアデビュー。いろんな発見を読者さんにシェアーしていきます。