シンガポールでも高知のゆずを香ってみませんか?生産量日本一の高知県

11月と言えば、みなさん何を思いうかべますか?
シンガポールではなかなか感じることができませんが、日本ではそろそろ冬支度が始まるころでしょうか。
すこしずつ気温も下がり、今年の終わりと新しい年が見え始めた、慌ただしさが始まるこの時期が「ゆず」の季節です。

高知県は日本一のゆずの産地です。日本のゆずの約50%が高知県の山の中で作られています。ゆずはその昔ユノス(柚之酸)とも呼ばれており、英語の学名”Citrus junos”もこの言葉から来ています。高知県では、ゆず果汁のことを「柚子酢(ゆずす)」や「ゆのす」と呼ぶこともあります。

ゆずの歴史は古く、約1300年前に中国から渡ってきたと言われています。なぜ高知県がこれほどまでゆずの産地になったのか。そのひみつは、年間3,000mmを超える雨量と夏から冬にかけての寒暖差にあります。高知県の豊富な雨と自然豊かな風土によって世界中で愛される香り高いゆずがつくられています。とくに希少な「実生(種から育った)ゆず」は、実をつけるまでに10年以上かかります

「桃、栗3年、柿8年、柚子の大馬鹿18年」

みなさん一度は聞いたことがあるかもしれません。現在、多くの産地は接木(つぎき)で育てているため、ここまで時間はかかりませんが、それでも3年~5年と長い時間がかかります。

ゆずは高知県の食文化にはかかせないもので多くの家庭でゆずをそのまま搾った果汁が常備されています。日曜市やスーパーマーケットなどでは、小さいものから、大きいものは一升瓶に入ったゆず果汁が売られています。

みなさんはゆず果汁をどのように使われていますか?高知では酢の物やちらし寿司にお酢とあわせてゆず果汁がよく使われています。さっぱりとした中にゆずがふわっと香り食欲をそそります。高知に来たら、ぜひ試してもらいたいのが高知県の郷土料理のひとつ、田舎寿司です。リュウキュウ、ハスイモ、シイタケ、ミョウガ、タケノコ、こんにゃくなどをゆずをしっかりと効かせた寿司飯で作るにぎりや巻き寿司です。

高知県として初めてシンガポールにゆずを持ち込んだのが10年前の「Food & Hotel Asia」という展示会に参加したときでした。国内での販売需要が伸び悩む中、海外マーケットに活路を見出そうと考えていた企業を中心に出展し、シンガポールにゆずを広めようと考えたのです。当時は、ゆずという名前も知られておらず、柑橘の一つであることを伝えるのは一苦労でした。

「ゆずって何?」、「レモンやライムと何が違うの?」と誰も知らないところから始め、スーパーやデパートでの試食販売を中心にコツコツとゆずを売り込んできた結果、今ではずいぶんとその様子は変わりました。

飲食店にいけば、ゆずを使ったジュースやサワーがメニューに並び、スーパーマーケットにいけばゆずとついた商品が普通に並んでいます。何を隠そう、どこのスーパーマーケットでも売られているMarigold Peel Fresh Select “Yuzu”に使われているのは高知県のゆずです。パッケージの横にはしっかりと高知県の場所が掲載されています。

この10年の間に、大人気となった高知県のゆず商品は、明治屋シンガポールやJ-Martでも購入することができます。また、毎年3月には、明治屋シンガポールで「春の高知フェア」も行っていて、普段手に入らない商品もたくさん並びます。ぜひお店に行った際には高知県のゆず商品を探してみてください。

今年の始めころから始まったCovid-19の影響もあり、こちらにお住まいのみなさまもなかなか日本に機会がなかったのではないでしょうか。状況が落ち着いたら、またこの時期に、今度は高知でお会いしましょう。

「高知県はひとつの大家族」

暑苦しいほど、あったかい。
飲んだら誰とでも仲良くなる。
ご近所さんも、初対面の人も、大事にする。
高知県には、都会で失いかけている、
「人と人のつながり」が息づいています。
まるで、高知県がひとつの大家族のように。
ぜひ高知県に遊びに来て、
家族のあたたかさを感じてください。

この記事を書いた人

SingaLife編集部

シンガポール在住の日本人をはじめ、シンガポールに興味がある日本在住の方々に向けて、シンガポールのニュースやビジネス情報をはじめとする現地の最新情報をお届けします!

  • 帰国生のミカタ
  • SingalifeBiz