1年間のまとめ《マインド編》〜意識低めのわたしが、娘をインターに入れてみたら #20〜

2020年の夏に家族でシンガポールに渡星し、英語ゼロからインターナショナルスクールに通い始めた6歳娘の1年間の記録をお話していた本連載。前回の記事の通り、今回で最終回となります。我が家のドタバタぶりを見守っていただいたみなさま、本当にありがとうございました!

1年間のまとめとして前回の記事では英語力に焦点を当ててお話しましたが、今回は英語力だけでなく、マインド面で娘にどんな変化があったか?というのをお伝えできればと思います。

言葉が通じない環境でひょうきんガールに?


まず大きな娘自身の変化として、これまでのお友達との関わりでは受け身で口数が少なめだったものの、よく冗談を言うひょうきんなキャラになりました

そもそも娘は3月下旬生まれで身長や体重も小さく、日本での保育園時代はいつもクラスの妹キャラ。大きめのお友達から可愛がってもらうことが多く、お友達に甘えながら一緒に遊んだり、真似をしたりと受け身なタイプで、自ら遊びを仕切ったり、会話をリードしたり冗談を言うことはほとんど見受けられませんでした。

そんな中でいきなり放り込まれたインター生活。そこでも最初に仲良くなったのは、身体も大きめでお姉さんタイプの中国人の女の子でした。

お友達は英語が話せるものの、娘は英語力ゼロ。こうした環境下で、お友達が面白い動きや表情をする→娘が大爆笑、というコミュニケーションが繰り返されていたよう。

この経験から娘自身も「言葉が伝わらない中では、動きや表情で笑いを取るのがベター」というコミュニケーション術を学んだのか、家でもひょうきんな動きや表情をしたり、冗談を言って親の私たちをよく笑わせるようになりました。

ただもともと我が家は私も夫もふざけるのが好きなタイプで、家でも冗談がよく飛び交う環境。こうした中で育った娘だったのでDNAとしてはもともとひょうきん気質が備わっており、「言葉が通じない」という外的要因も相まってその気質が開花したのかもしれません。

“XX(娘の名前) is fuuny!”と評されるキャラが娘にとっても心地よかったのか、次第に言語的ハードルのある外国人のお友達のみならず、日本人同士で遊ぶときも自ら冗談を言って友達を笑わせるように。プレイデートの様子を通しても、自分からやりたい遊びに誘ったりする場面が多くなったように感じました。

そのキャラ変ぶりは、日本の保育園時代のお友達とZOOMをする中でママたちが「XXちゃん、こんなキャラだったんだ!」と驚くほど。

最近はふざけるを通り越して、日本語が通じる場面では皮肉的なことも言うようになってきたので親としてはヒヤヒヤすることも多々ですが、どんな環境においても自分を出せるようになったのは一つの成長なのかなと感じています。

いろんな物事に積極的にチャレンジ!


人との関わりのみならず、インター生活では日本の学校ではなじみのない新しいアクティビティに触れる機会もたくさんあります。

娘が通う学校では通常の教科としてチェスやオセロなどのボードゲーム、プログラミングがあるのに加え、放課後やホリデーのプログラムでもさまざまなアクティビティが展開。娘自身もこの1年足らずの間に、水泳やアート、サイエンスにインラインスケート、アーチェリーなどたくさんの活動を経験しました。

そんな娘ですが、彼女は乳児の頃から保育士さんに「この子は負けず嫌いですね〜」と評されてきた筋金入り(?)の負けず嫌い。負けた経験を通して「なにくそ!」と思ってがんばるタイプであれば良いのですが、娘の場合は負けたくない気持ちが強すぎるあまり、勝てそうにない土俵には最初から上がらない=新しいことに挑戦したがらないタイプ(私自身も負けず嫌いなので、理解はできるのですが…)

しかしそうは言っても、インターでは授業の中にもいろんな新しい活動が組み込まれているの否が応でもやらなければなりません。「チェスがわからない」「プールが怖い」と最初は文句タラタラの娘でしたが、最終的には家で夫にチェスを挑んだり(私たちもこれを機にチェスのルールを覚えました)、放課後にコンドのプールで泳いだりレッスンを受けたがったりするなどドハマリ。新たなチャレンジを通して好きなものが見つかったようです。

こうした背景には、インターの「失敗を許容」を超えてむしろ「失敗こそが宝!」というカルチャーと、活動全般に対して「ポジティブすぎる」と言っても過言ではないマインドが功を奏しているのかなと感じています。

一つ例を上げると、放課後やホリデーのプログラムを紹介する際に学校から保護者宛にメールが届くのですが、”our program”で済むところを、”our exciting program”という表現が使用されている箇所が多々ありました。新型コロナに対する規制に関する深刻めなメールにおいても、”fun activity””fantstic experience”など、ポジティブすぎる表現がとどまるところを知りません。メールを見たときは思わずクスっとしてしまいましたが、こうした新しいことに対するポジティブな姿勢が子どもたちに伝わり、チャレンジしやすい環境が醸成されているのかも、と感じるきっかけになりました。

かけがえのないグローバルな友達


ここまでは娘自身の性格の変化についてお話しましたが、インター生活で新たに得たものとしては、かけがえのないお友達とそのお友達にまつわる多国籍なバックグラウンドがあります。

日本しか知らない、というよりむしろ「日本」という国にすら意識が向いていなかったであろう娘にとって、「シンガポールに住む日本人」として日本とシンガポールを舞台に思考しなければならない環境におかれ、世界中からやってきた友達と出会えたことは大きなギフトだと言えるでしょう。

ちょうど今夏開催されたオリンピックを夏休み中の娘とよく見ていましたが、開会式の時にお友達の国が行進していると「○○の国だ〜!」と嬉しそうにしていたり、私自身が日本ばかり応援しているところ、お友達の国を応援する楽しそうな姿をみて、つくづくそう感じたのです。

留学にも行ったことがなく今回の駐在帯同が人生初の海外生活という完全ドメスティック人間の私は正直なところ、「○○人はマナーが悪い」というメディア報道を見て、自分自身が一回でもそうした現場に居合わせてしまえば、「たしかに○○人はマナーが悪いな」とどうしても型にはめてしまうところがありました。

しかし、娘にとっては地球上に住む一人ひとりがお友達、というと少しオーバーかもしれませんが「お友達になる可能性がある人」というのは確かで、「○○人がこう」という偏見はまったくありません。

こうしたオープンマインドは、これからの長い人生できっと英語力以上に大切な宝物であると私は思います。

実際に私自身も娘の友達家族と付き合うことで、こうした偏見は取るに足らないものなんだなと気付かされる日々。このギフトを娘が大人になってからも大切にしていけるよう、私自身も学びながら育てていきたい所存です。

…ときれいに(?)まとめながらも、一年経っても相変わらずてんやわんや、一つ問題が解決したと思ったらまた新たな問題発生という日々ではありますが、今までにない経験をさせてもらってるのは本当にありがたいこと。日々発生する問題に対し、適切な解決ができなかったとしても、一つひとつに向き合うこの時間が家族全員にとってかけがえのない時間になっていると私は信じています。

私たちのシンガポールの生活はまだ続きますが、これからもポジティブにしなやかに乗り越え、楽しく生きていきたいと思います!(と、自分に言い聞かせる。すぐに落ち込むので…)

最後まで有益なことは何もお伝えできない連載ではありましたが、約7ヶ月間にわたり見守ってくださっていた皆様に感謝を申し上げます!本当にありがとうございました。みなさまとご家族が健やかに楽しく日々を過ごせますよう、末筆ながらお祈り申し上げます。

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この記事を書いた人

risako taira

2020年8月に来星したWebライター歴4年の一児の母です。初めての海外生活。シンガポールの好きなところは、夜景と辛いものが充実していること。