コンサルママからのグローバル教育メッセージ<第1回>

「せっかくシンガポールに住んでいるのだから、国際的な感覚と実力を子供に身につけさせたい」そう願うご家庭も多いと思います。シンガポールを拠点に国際教育について発信している方々の連載がスタート!シンガポールで受けることが出来る教育とは?国際的な子供に育てるためには……?様々な角度からお伺いします。

モラティーユ康子さん(左)と大畑華子さん(右)

 




今回お話を伺ったのは…海外教育プランナーの大畑 華子(おおはたはなこ)さん

大畑 華子(おおはたはなこ)さん
IGA (=International Gakko Asia) Founder.  海外教育プランナー。 ハーバード大学大学院卒業、ゴールドマンサックス、スイスピクテ銀行等の外資系金融、香港中文大学講師等を経て、現職。

「ハーバード卒の母達」「純ジャパ夫婦がイギリス名門寄宿学校にたどりつくまで」の執筆活動中。海外育児経験の長いママコンサル(二人の子供を香港、シンガポールで育てる)が、その目線と現地ならではの経験と情報でそれぞれのご家庭・お子様に合った学校選び、入学・編入手続きなど全般をサポート。香港、シンガポール、マレーシアのインターナショナル校、スイスのボーディングスクール担当。(英、米は紹介制度)

*執筆記事 在シンガポール日本商工会議所、教育ガイドブック等

www.inter-gakko.asia

フェイスブック @gakkoasia


海外で学ぶメリットは無限大。充分に生かして欲しい


――お子さんの年齢はおいくつですか?
15歳です。双子の男の子です。

――これまでの経緯をおしえてください。
親は独身時代に米国、香港に住みました。子供は香港生まれ、シンガポールと英国育ちです。

――海外に出ることへのメリット、アクセスするべき団体などご紹介ください
海外に出ることは世界を知ること、世界レベルのコネづくり、全てがメリットです。

現地での会員制クラブ(シンガポールの場合はタングリンクラブ、ラッフルズタウンクラブ、アメリカンクラブ等。香港はパシフィック クラブ、チャイナ クラブ等まだまだ沢山あります。)に入会出来ると(大体、入会金が高い、推薦者が2人要る等、ハードルは高いですが)また違う種類のコネができます。

――子育てにおけるモットーをお願いします
国際的な環境にいると外国人家庭ではOKな事でも我が家ではNGの事も。(マナーやハウスルール等)おかげ様で食べ物の好き嫌いは殆どありません。

関係があるかは分かりませんが、周りの方から子供達がとても礼儀正しいとほめていただく事があります。靴をちゃんと脱ぐ、散らかった玄関は気持ちが良くないね、どう思う?と家族に共感を求めます。自分のお皿にとったものは責任を持って綺麗に食べる、肘をついて食べない、お箸の持ち方、フォークやナイフの使い方にも我が家はうるさいです。こういう小さい事で育ちが出ます。ナプキンの輪の向きまでは言うほど堅苦しくはありませんが…


子連れホリデーについて


――子連れのホリデーで良かった過ごし方、良かった国などでエピソードがありましたら、詳しく頂けましたら幸いです。
大自然に触れるホリデーはとても良かったです。青い光を放つ蛍を見にいったり(Waitomo Glowworm Caves、ニュージーランド)、ジュラシックパークのような洞窟探検の旅(ブルーマウンテン近辺、オーストラリア)も印象的です。これは日本人のガイドさんをつけました。地理の授業かってくらいすごく色々教えてもらいましたし、何回も言って覚えさせられました。(笑)(鍾乳洞のでき方、形とか)多少お金を払っても有意義な旅になります。桜の木が植えられている地区にも行き、戦争がらみですが歴史の勉強にも。

タスマニア島では絶滅危惧種のタスマニアンデビルを見て、なぜ絶滅に瀕してしまったのかという理由を勉強しました。自然科学、サステナビリティ等を考える良いきっかけに。

抜け感のある風景も楽しめます。ドバイで砂漠でラクダに乗ったり、アラビアンナイトをしたり、鷹狩りをしたり。砂漠でも実際に日中は灼熱のような暑さなのに、朝晩はとても冷えるという体験をしたり、ラクダはなぜ大事かという勉強をしたり。

今だに息子達は、どういうルートでどの国を旅したとか、何を食べたとか全部覚えています。楽しいと心の底から感じて実際に自分の目で、足で確かめた体験だからだと思います。マッスルメモリーに似た効果ですね。

また、こんな旅もあります。特にヨーロッパや日本の旅。我が家は全員、食いしん坊なので、どこのレストランで何を食べるかが先に決まって旅程が決まります。イタリアでの稀なキアニーヌ牛は最高の味でした。○○発祥の地、というのも盛り上がります。(ナポリのピザとか)スイスでは、一生分のチーズフォンデュやラクレットを頂きました。帰ってきてからのダイエットが大変ですが。子供達が大学生になったら、「世界遺産の旅!」へ一緒に行きたいです。


子育てでぜひチャレンジして欲しいこと


――教育に関して「これにトライして良かった」と思われた経験について
「となえて書く漢字ドリル」例文がすごく面白いです。書いた後にも単語を置き換えて自分で文章を作らせて楽しみました。我が家は同じドリルを1人に2冊買って(双子だから同じ本を合計4冊)直接書き込んで2回ずつやり、徹底的に漢字を覚えさせました。その後のママによる赤ペン花マルも大事です!

音楽に関しては、小さい頃、入浴の際に1本1本指を触って指の刺激マッサージをしてあげました。その後、弦楽器(ヴィオラ)を習いはじめ、指への刺激(=脳への刺激)は続けています。

――これからの時代を生き抜いていく為に、子供が鍛えるべき部分があるとしたら何だと思いますか?
英語力、ICT能力、プレゼン力(自己肯定力?)に加え、 今も昔も変わらない事ですが、嫌な人が周りにいてもうまく調和してやっていく力、心が折れそうな時、それでも諦めない強い精神力、自分で考えて決定する能力でしょうか。

――その取り組みへの親のサポートとは何でしょうか
子供が話しかけてきた時には、何か途中でも「ちょっと待って」となるべく言わないようにして話を聞いてあげて、解決策も一緒に考えてあげる、調べる。なるべく、同じ空間にいるようにする。小さい頃の勉強に関しては赤ペンでまる付けをしてあげるようにしましたね。


海外教育・おすすめの本


――教育をする上で、役に立った本や教材を教えてください。
「Raising Boys」 by Steve Biddulph (Raising Girlsもあります)自分は姉妹で、男の子を育てるのに「何でこうなの?」というもどかしさが多くあり、男の子のママに「これ読んでごらん」と勧められて。日本語版もあります。
「世界で生きるチカラ」
「サードカルチャーキッズ多文化の間で生きる子どもたち」

 

国際的な子育てをしたい人へのメッセージ


――今後、日本に帰国するかもしれない読者の方へ日本でするべき教育についてアドバイスをお願いします。

ICT能力は日本の小、中、高は圧倒的に遅れていると感じます。日本から海外へ転勤してくる子弟で年齢によってはインター校入学考査の際に学校指定の英語能力試験をPC上で受けなければならないのですが、エッセイの部分でタイプが早くできずに点数を落とす生徒さんが多いです。そうなってしまうと、英語以前の問題で助けようがなかったです。

世界スタンダードはPCで問題なくタイプができて、試験ができるだろうという想定なのです。まだ、紙ベースで試験をする学校や科目もありますが、スタンダードテストはPCの事が多いような気がします。

 ーー最後に読者のみなさんにメッセージをお願いします
先ずアジア、特に英語が公用語であるシンガポールで英語、海外という垣根を取っ払って下さい!
そして教育、インターナショナル校という場を通じて人や学びを反映させ、将来へ羽ばたく準備と共に世界レベルのコネづくりをしませんか? やはり、子供に残せるものは教育、それが宝(Treasure)だと思っています。

IGA(International Gakko Asia)は一生懸命頑張りたいあなた(Isshsokenmei Ganbaritai Anata)の応援団でもあります。スイス、アジア、特にシンガポールへの単身留学、母子留学のお手伝い、既に駐在されているご家庭へはインター名門校への申請願書作成やコーチングも得意としています。迅速で丁寧な対応も好評です。お問い合わせは sg.gakko@gmail.com Hanaまで。


<取材を終えて>

ご自身も子育て真っ最中の華子さんの現役感溢れるメッセージ、如何でしたでしょうか?シンガポールでの教育環境について迷われたときには、ぜひ華子さんにお問い合わせください。親身になって応援してくださるかと思います。これからもグローバル教育メッセージは続いていきますので、どうぞご期待ください!




この記事を書いた人

YUKI KAMIO

singaporeが好きすぎ、散歩ばかりしているライター。趣味は建築見学。一番好きなローカルフードはローミー。ボタニックガーデンで深呼吸。

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