シンガポール2件目のユネスコ無形文化遺産登録に向け国民から意見募集
シンガポール国家遺産局(NHB)は、ホーカー(屋台食堂街)文化に次ぐ、シンガポール2件目の国連教育科学文化機関(ユネスコ)無形文化遺産登録に向け、今後数カ月間にわたり、国民から意見を募る計画です。
ロー・イェン国務相(文化・コミュニティー・青年担当)が3月10日、議会において明らかにしたものです。
NHBは、ユネスコへの申請候補として、すでに下記10件をリストアップ。
◆チンゲイ・パレード(春節(旧正月)シーズンに国内外のさまざまな団体が参加して、開催されるアジア最大級のパレード)
◆タイプーサム(信者が色鮮やかな装飾具を針で自らの体に固定し、行進するヒンズー教の伝統行事)
◆クエ(もち米やココナツなどを用いた伝統菓子)の製法
◆ペラナカン(中国系とマレー系の住民の間に生まれた人たち)のビーズ細工・刺繍
◆子どもの誕生時の伝統行事
◆ディキル・バラット(歌、振り付け、打楽器などの演奏から成るマレーの伝統芸能)
◆ゲータイ(=歌台。ハングリー・ゴースト・フェスティバル(中元節)のシーズンなどに国内各地で開催される歌謡ショー)
◆蘭の栽培
◆伝統医学(中国伝来の漢方・針治療、ハーブ、スパイスを採り入れたマッサージや瞑想などを通じて、体内のバランスの回復を図るインドの伝統医学アユルベーダなど)
◆ユーシェン(=魚生。春節シーズンに家族や友人、職場の人などと一緒に食べる生魚を使ったサラダ風の縁起料理)
無形文化遺産候補の選定に先立ち、2021年6月~2022年1月にかけて、専門家らとの意見交換会が開催され、多文化的かつ国民ゆかりの文化遺産を申請候補に望む意見が多く上がったとのことです。
多民族社会シンガポールを象徴する多様な伝統文化。今後の選考の行方が注目されます。
この記事を書いた人
SingaLife編集部
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