シンガポールで店内飲食の規制緩和 運用めぐり混乱も
シンガポールで新型コロナウイルスの感染拡大防止を目的とした飲食店の店内飲食に関する規制が8月10日、緩和されました。
緩和に伴い、フードコートやレストランでは、食事客全員が新型コロナウイルスのワクチン接種を終えているか、陰性が確認されている場合、最大5人まで店内で一緒に食事ができ、屋台街ホーカーセンターとシンガポール式喫茶店コーヒーショップでは、ワクチンの接種状況にかかわらず、2人まで店内でともに飲食可能になりました(同一家族内の12歳以下の子どもは、ワクチンを未接種でも、人数にかかわりなく、同席可能)。
ただ、規制の運用をめぐっては、来店客の間で混乱も見られ、一部のフードコートで、ワクチンを接種済みであるか否かに関係なく、フードコートでも、ホーカーセンターやコーヒーショップと同様に、2人で食事ができると勘違いして来店した客の姿も確認されました。
また、客の入店時に、携帯アプリ“TraceTogether”上でワクチン接種の有無を確認のうえ、接種状況を識別するステッカーを配布しているフードコートもありました。
こうしたフードコートでは、ワクチンを接種しておらず、ステッカーを貼っていない客は、テイクアウトのみオーダー可能とのことです。
一方、美容院やスパでも、フェーシャルトリートメントやメーキャップサービスなど客がマスクを外したうえで提供するサービスの再開が、ワクチン接種を完了した客を対象に、8月10日から認められようになりましたが、新型コロナウイルスの新たなクラスターの発生が引き続き報告されるなか、客足はあまり戻っておらず、フェーシャルトリートメントの予約件数が、規制措置導入前の3分の1から半分程度にとどまっているスパもあるとのことです。
あるスパ関係者によりますと、感染への懸念に加え、在宅勤務が広がり、フェーシャルサービスを必要としない人が増えているという実情も、需要低迷が続く一因とみられています。
新型コロナウイルスの感染拡大防止措置は徐々に緩和されつつあるものの、経済活動が、パンデミック以前の状態に回復するのは、まだまだ先のようです。
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SingaLife編集部
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