カトンの中心地に位置するスタジオ　創造性を育み好奇心をくすぐるアート体験

シンガポールの歴史的建築物のショップハウスが並ぶカトンにある、アートスペース、Ki.Li.O Art Studio（キリオ・アートスタジオ）。

子ども達は勿論、大人でもアート体験から有意義な時間を得られるよう、種類豊富な素材を使って創造性を育むお手伝いをしているスタジオです。

「アートはライフスタイル」をテーマに、自分のインスピレーションを解き放つ体験ができるように様々なアプローチをしてくれます。

今回は筆者と小学生2人（9歳、11歳）の息子が体験したアート体験を紹介します。

アートクラス（4歳〜12歳）

ゴッホから学ぼう　【テーマ】ひまわり

1人ずつキャンバスに向かい、ゴッホのひまわりを見て自分でも描いてみるクラス。

いくつかひまわりの絵の手本があり、花瓶や花びらの形、数、テーブルや背景の色は基本的に自由で、子どもに選ばせてくれます。

花びらは丸、三角、四角っぽいなど色々な種類があっていいと、先生が実際にホワイトボードで描いてくれました。中心の種の部分の描き方を細かくレクチャー。

まずは、自分のキャンバスに鉛筆でスケッチをします。

花のスケッチをしたら、テーブルのラインをマスキングテープで区切り、テーブル部分、背景部分を分けた上で両方の色合いを決めます。

筆の使い方などもアドバイスをもらえます。筆を斜めにしてきれいに描く方法や、キャンバスの横の部分まできちんと絵の具を塗った方がキレイに仕上がるなど。

背景とテーブルを絵の具で塗った後、ドライヤーで乾かします。

その後、ツボのスケッチをして色塗り、花のスケッチをして色塗りをしていきます。

黄色く花びらを絵の具で塗った後に、真ん中にオレンジ色を足す方法で、花がより立体的になる等、さまざまなテクニックや工夫も教えてくれます。

◯小学生2人の感想
初めは、ゴッホの説明があって描けるのか不安だったけれど、花びらの形やツボの形、色は自由に選べたのが楽しかった。そこから描く時のポイントを分かりやすくアドバイスくれるのも良かったです。（11歳）

先生の説明は英語だったけど、分かりやすかったからよかった。色と形を変えると絵のイメージがだいぶ変わるのが分かって、兄とは違う形と色を選んで、完成したのを見比べた時に本当に違ったのも面白かった。（9歳）

アートクラス・Art Jamming

子どもだけでなく大人でも参加できるアートジャミングクラス。大人が自由に絵を描きストレス発散する、という意味を持つこのクラスでは、数多くのサンプルの絵から自分が描きたいものを選んでチャレンジ。

風景画、静物画をメインに場所、対象物、メインとなる色合いや構図はかなり選択肢が多く、選ぶ段階から楽しめます。

描きたい絵を選んだら、絵の一番奥の背景、海と空を描くため、マスキングテープを真ん中あたりに貼り、境界線をマークしておきます。

海岸線を分けたら、海のブルーをアクリル絵の具で混ぜて自分のイメージする海を3種類のブルーを混ぜて、好みの色を作成。その後、右から左、左から右と塗っていきます。

単色でのっぺりしないように、ポイントになる色を少し混ぜるのがポイントとのこと。

空と海をそれぞれ違うブルーで。砂浜も同様に好きな色で描きます。

雲と砂浜を描く時は、ビニールに白い絵の具をつけて叩く感じでするといいとアドバイス。

葉っぱを描く前には、キャンバスで出来るだけ上手く描けるよう、練習するシートが。筆の太さや使い方、色の調整をして、練習後にキャンバスへ。

描いている間にも、葉っぱの方向や細かさ、長さなど色々先生がアドバイスをくれました。

◯筆者の感想
絵の具を使って絵を描くことは十数年ぶりで苦手意識もありましたが、描いてみると意外と楽しく、筆を動かすたび少しずつキャンバスに風景が広がっていくのが楽しいと思えるようになりました。先生は色あいやバランスなど、自主性を尊重しつつアドバイスをくれるので、完成した絵も「自分で描いた作品」に仕上がったのが嬉しく思いました。機会があれば、また何か絵を描く機会を設けようという気持ちになりました。

子どもも大人もアート体験を

子どもも大人も、クリエイティブな時間が取れないという方は多いかと思います。アートやクリエイティブな活動において、美しく仕上げることを目標にせず、創造性を育むこと、その活動から有意義な時間を生み出すことに重きを置いているKi.Li.O Art Studio。

生活の中に芸術活動を取り入れると、その体験が癒しになり、絵をよりよく描けるテクニック、完成された作品を見返す喜びといった過程を楽しむ豊かな時間を得ることができます。

好奇心をもって取り組める時間をぜひ、Ki.Li.O Art Studioで経験してみてください。