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米国で中国のスパイとして活動したシンガポール人を帰国後、逮捕

中国の依頼を受け、米国に対するスパイ活動を行ったシンガポール国籍の元シンガポール国立大学大学院生ディクソン・イェオ・ジュンウェイ容疑者(39)が2020年12月30日、シンガポールに帰国した後、治安当局によって逮捕されました。

イェオ容疑者は2015年、東南アジアの政治情勢に関するプレゼンテーションを行うため、北京を訪問。その際、中国の諜報部員から報酬と引き換えに、スパイ活動への協力を持ちかけられ、以降4年間にわたり、自身が立ち上げたダミーの政治コンサルタント会社やソーシャルネットワーキングサイトを通じて、国際政治、外交などに関する機密情報を知る米国の軍・政府関係者などに接触し、知り得た情報を中国政府に提供しました。

同容疑者は2019年11月、米国で逮捕され、2020年7月の裁判において、諜報部員の指示の下、米国国民から機密情報を入手した罪を認めたものの、「シンガポールに対する背信行為を行ったことはない」と主張。

一方、中国側は、イェオ容疑者の逮捕を受け、関与を否定するとともに、「過剰な邪推だ」として米国を非難しました。その後、イェオ容疑者は、米国内において14カ月にわたる刑期を終え、シンガポールに戻りました。

イェオ容疑者は、「自らの諜報活動は米国以外の国々も標的としていた」と米国の取調官に対し供述しており、シンガポール当局は、「外国政府と内通し、外国勢力の要請により、スパイ活動や破壊活動にかかわる自国民を極めて問題視する」政府の立場を明確に示すと同時に、同容疑者がシンガポールの安全保障を損なう活動に従事していなかったか取り調べを通じて確認する方針を明らかにしています。

トランプ政権の4年間で、通商、安全保障、知的財産をはじめとする多くの分野において対立が激化した米中両国。2021年1月に次期米国大統領に就任するバイデン氏の下、米中関係の今後の行方が注目されます。


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