【大人の社会科見学】
シンガポールで楽しむイベント その292
-リトル インディア散策-

日本からシンガポールに移住した皆さんが、まず感じる違いの一つは、多様なルーツを持つ人々が共に暮らしていることではないでしょうか。日本では、ほとんどの人が同じルーツを持ち、民族の違いを意識することは少ないかもしれません。

しかし、シンガポールでは中華系、マレー系、タミル系、そしてユーラシアンなど、多様なルーツの人々がそれぞれの文化を大切にしながら調和して生活しています。これは本当に素晴らしいことです。それぞれの民族が多く住むシンボル的なエリアも存在し、今回紹介する「リトル インディア」はその一つです。

この地区はシンガポールの中でも特にカラフルで、かつては競馬場があり、タミル系の人々の生活に欠かせない牛飼いや花輪職人が多く集まっています。昔から賑わいを見せる活気ある場所です。

現在でも、タミル系を中心にインド文化の伝統を引き継ぎ、日本人にとっては独特な文化が息づいています。そのため、非常に興味深い場所でもあります。ヒンズー教に関する伝統的な商売が続く一方で、現代的なストリートアートも楽しめる多様な文化が共存しています。本当に魅力あふれるエリアだと思います。

ここでは、私のお気に入りの場所をいくつか紹介します。

まずは、「スリ ヴィラマカリアマン寺院」。19世紀にセラングーン地区の移住者によって建立された寺院で、女神カーリーを祀っています。この女神は殺戮と破壊を象徴していますが、悪鬼を滅ぼす強さから人々の信仰の対象となっています。日本の素戔嗚命に似ているかもしれません。

寺院の屋根や門には、色鮮やかなインド神話の神々の彫像が飾られており、インスタ映えするスポットでもあります。



次に紹介するのは、「タン テンニア氏邸宅跡」。中華系実業家が所有していたこの邸宅は、ヨーロッパと中国式の建築様式を融合させ、原色のカラフルな建物が特徴です。インスタグラマーに人気のスポットで、私も何度かここで撮影をしました。日本の建物では見られない色使いが異国情緒を感じさせます。



そして、「テッカ センター」です。ここはリトル インディアでエネルギーをチャージするのに最適な場所です。ナンやバダイ(インドの揚げドーナツ)、ビリヤニ(インド風チャーハン)などの定番インド料理がおすすめです。日本ではあまり体験しないスパイスの刺激が、シンガポールのカルチャーを感じさせてくれます。



最後に紹介するのは、「リトル インディア アーケード」ここはまさにリトル インディアそのもので、漂う香り、流れる音楽、賑やかなインド雑貨や食材が刺激的です。



リトル インディアは、日本ではなかなか触れることができないインドの文化や歴史を垣間見るのに最適な場所です。フレンドリーで親切なインド系シンガポーリアンとのコミュニケーションも楽しめます。せっかくのシンガポールライフ、異文化に触れるショートトリップに出かけてみてはいかがでしょうか。新しい価値観との出会いが刺激になること間違いありません。

大人の社会科見学 筆者

森山 正明
大人の社会科見学シンガポール版は、シンガポールで生活している方々へ、シンガポールの奥深さを知ってもらいたい思いで活動を始めました。「3カ月も住んでいればシンガポールは飽きてしまう」と巷では言われますが、なかなかどうして、この地ならではの楽しみは、尽きることはありません。

2013年11月からこのサークル活動を始めて約11年。行ったイベントは、200回を超え、その中から読者の方にもシンガポールの文化や習俗について年中行事を軸に紹介をして参ります。
 
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●記事内容は執筆時点の情報に基づきます。



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この記事を書いた人

SingaLife編集部

シンガポール在住の日本人をはじめ、シンガポールに興味がある日本在住の方々に向けて、シンガポールのニュースやビジネス情報をはじめとする現地の最新情報をお届けします!

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