<副流煙で年間383人も死亡!?>シンガポールで自宅の窓際やバルコニーでの喫煙を禁止呼びかけ 法整備も視野
シンガポール政府の議会委員会(GPC)は10月5日、タバコの副流煙による影響を最小限に抑えるため、自宅の窓際やベランダでの喫煙をやめるよう呼びかけています。
環境保護議会議長ルイ・ウン氏は、シンガポールでは2016年、383人が副流煙が原因で死亡したと指摘。シンガポール国家環境庁(MOE)によりますと、2020年1月から4月だけで、喫煙に関連する苦情は11,400件にのぼり、昨年から20%増加しました。主に家の中や周りで喫煙している人々が原因だったそうです。
肺の感染症を患っている赤ちゃんの母親は、隣りの住人が真夜中に吸うタバコの副流煙で、睡眠中も部屋の中が煙だらけだといいます。また、高齢の両親と同居している別の住民は、両親が副流煙を吸い込まないように、夜中に起きて窓を閉めているそうです。
ある父親は、近所の人の副流煙を吸い込むと赤ちゃんが泣いてしまうといいます。彼は一日中窓を閉め、タバコの煙を吹き飛ばすために扇風機を設置していますが、有毒の煙は家中に蔓延しているそう。
ウン氏は、副流煙の問題は長年にわたって続き、さらに悪化していると述べています。
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、在宅勤務が増えたことにより、家で過ごす時間が長くなり、タバコを巡る仲裁を求める人の数は4 倍になりました。しかし、現在は自宅での喫煙に関する法律や規制がないため、法で裁くことができないといいます。
日本でも大きな問題となっている自宅のベランダでの喫煙。シンガポールではとっくに規制がされているかと思いましたが、そんなことはなかったんですね。今後、取り締まる法ができるかもしれませんね。
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SingaLife編集部
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