シンガポールの通信最大手シングテル 電話詐欺の被害届件数が倍増
シンガポールの通信最大手シングテルは11月20日、利用客から今年、同社のカスタマー/技術サポートスタッフを装った電話詐欺に関する被害届が昨年の2倍にあたる5千件あまり提出されたと発表しました。このうち、サービス解約に関連した技術サポート詐欺が、最多の約10%を占めました。
同社は20日、電話詐欺の増加を受け、技術サポートスタッフをかたる者が、被害者に自分のIPアドレスがハッキングされたと思い込ませるよう企てた事例など、同社のサービス加入者が経験した詐欺被害を紹介する短い啓発フィルム3本から成る被害予防キャンペーンを開始。この種の詐欺が増えるなか、同じくシンガポール国内の通信会社M1とスターハブも、サービス利用者らに詐欺に対する警戒を呼びかけました。
さらに、シンガポール内国歳入庁(IRAS)も、同庁から送信されたように見せかけた詐欺メールに関して、国民に注意を促しています。
メールは、「新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けた企業・個人を対象に、税控除を新たに実施する予定だが、多少の遅れが生じている」としたうえで、税控除に関する詳細が記されているとする添付ファイルをダウンロードするよう求める内容です。
IRASは、こうしたメールを受信した場合、添付ファイルのダウンロードやリンクのクリックを行わないよう国民に通達するとともに、メールを返信し、個人情報を送信者に提供した際は、警察に被害を届けるよう勧告しています。
また、情報通信メディア開発庁(IMDA)は、受信者が海外からの不審な電話を識別できるよう、国際電話の発信元の電話番号すべてに“+”を表示するなどの対策を、通信会社と協力のうえ、講じています。
皆さまも、日常生活のなかで、見ず知らずの番号から電話がかかってくることも多々あるかと思いますが、悪質な詐欺電話にはくれぐれも気をつけたいものです。
この記事を書いた人
SingaLife編集部
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