葬儀出席や病人の同行に特別配慮、シンガポール―マレーシア間の移動緩和、両外相会談

葬儀はOK?

新型コロナウイルス感染対策として国をまたぐ移動が制限されています。この中で5月17日から、シンガポール―マレーシア間の移動で、条件を満たした人は特別に移動が許可される見通しとなりました。どのような条件で移動が許可されるかの詳細は後日発表される予定です。少なくとも新型コロナの検査や入国後の隔離などは必須となる見込みです。シンガポールで5月2日、シンガポールとマレーシアの両外相会談後の共同記者会見をし、明らかになりました。

マレーシアのダテック・セリ・ヒシャムディン外相は、シンガポールのビビアン・バラクリシュナン外相との会談のため、2日間にわたってシンガポールを訪問しました。

マレーシアの外相は2国間を移動する人への「特別配慮」について、いずれかの国の人が①重い病を抱えた人に同行して国境をまたぐ場合②葬儀への出席を目的とする場合、特別な許可を検討しているとしています。

シンガポールの外相は、やむを得ない理由での人の移動許可は、隣接する両国の間に「広範な絆」があるためだと述べました。「家族の身に何かあった場合は家族の元に集まりたいものだ。シンガポールとマレーシアの緊密な関係を前提に運用していく。どのような検査が必要か、隔離はどうするかなどの詳細は追って案内したい」と述べました。

必要な手続きの詳細は、後日両政府の入国管理の担当部署が示す予定です。シンガポール側では入国管理局(ICA)が発表します。

シンガポール―マレーシア間特例

両外相は、2国間で隔離措置を免除する「トラベルバブル」の可能性についても議論しました。しかし、現段階ではシンガポールの外相は「両国の交通関係省庁が協議を重ねることが必要」との言及にとどめました。

将来的なワクチン接種に関する情報の共有も話題となりました。マレーシアの外相は、共有にはデジタルデータを用い、シンガポールで使われている「トレース・トゥギャザー」のような接触追跡システムに両国間で互換性が必要となると指摘しました。

葬儀などやむを得ない理由の移動への特別配慮は、両国間での新型コロナ対策の一連の取り組みのうち最近のものとの位置づけです。2国間移動に関する取り組みは、2月以降中断している「グリーンレーン(RGL)」や「PCA」と呼ばれるものもあります

グリーンレーン(RGB)は、どうしても必要なビジネス上の出張は、最大14日間許可されます。出張の行程は厳しく管理され、利用できる公共交通機関はハイヤーとタクシーのみです。

両外相の共同声明では、新型コロナの拡大を経ても2国の協力関係にほころびがなく、強固なままであることを評価しているとされました。コロナの流行下でも、物流には支障が無いという点にこのことが表れているといいます。シンガポールの外相は、両国が完全に国境を閉ざすことは今後もありえず、これまでも医薬品や食糧など生活に欠かせない物の流れに支障は生じていないとしています。

国境をまたぐ移動の特別配慮が設けられるのは、2国間の特別な関係、特にシンガポールと、マレーシア側でシンガポール国境付近にあるジョホールとの関係が深いという背景があります。シンガポール外相は「新型コロナの流行が続く中でも両国は緊密に連携していく。互いを支え、人と人との絆は守られ、さらに深められていく」と述べました。

この記事を書いた人

SingaLife編集部

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