2021年のシンガポール公共交通機関利用者数 回復傾向も依然コロナ前の水準以下

シンガポール陸上交通庁(LTA)は2月21日、2021年の公共交通機関利用者数は、新型コロナウイルス関連の規制緩和を受け、回復したが、コロナ前の水準を依然はるかに下回り、2010年以降で2番目に低い水準にとどまったと報告しました。

LTAの統計によりますと、2021年の1日あたりのバス/MRT・LRT利用者数は、前年比4.3%増の525万9,000人。

内訳は、バスが同4.5%増の300万人超、MRT・LRTが同4.1%増の225万1,000人でした。

2022年1月のバス/MRT・LRT利用者数は、1日あたり平均578万5,000人に上り、2021年の平均を10%上回りました。

一方、2021年のタクシー・配車サービスの利用回数は、それぞれ1日あたり23万2,000回(前年比5.9%増)、32万1,000回(同8%増)でした。

合計で、7.2%増の55万3,000回に及んだものの、配車サービスが普及する以前の2013年のタクシー利用回数の半分程度にすぎません。

2022年は、さらなる経済再開に伴い、公共交通機関利用者数の一層の回復が、見込まれていますが、専門家は、過去最高を記録したコロナ前の2019年の769万1,000人前後の水準に戻るには、しばらく時間がかかる、との認識も示しています。

また、公共輸送審議会(PTC)は、公共交通機関利用者の2021年度満足度調査の結果を発表。

バス/MRT・LRTのサービスについて、満足していると答えた回答者の割合は、92%と、2020年の97.6%、2019年の99.4%を下回り、91.8%だった2015年以来の低水準となりました。

評価全体で、MRT・LRTがバスを上回っており、満足度低下の理由として、PTCが、新型コロナウイルス感染拡大の影響の可能性に言及したのに対し、MRT新路線の一部区間開業に伴うバス路線の統合・合理化も指摘されています。

新型コロナウイルスの感染拡大で、自由な外出・移動が難しかった過去2年間。感染収束と景気の早期回復が、待ち望まれます。


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SingaLife編集部

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