シンガポールでカジュアルに江戸前寿司を楽しむ!新弥助のおまかせコースを体験!

シンガポールにいても、おいしい寿司が食べたい!上質な店がいいけれど、できればリラックスしたムードで……そんな方に朗報です!

オーチャードの寿司の名店、鮨 来村が昨年、よりカジュアルに本格江戸前寿司を楽しめる店、新弥助をオープンしました!ムードやスタイルはカジュアルでも、素材や品質へのこだわりは鮨 来村と同様にハイレベル。

そんな新弥助をSingaLifeスタッフが訪問し、リラックスムードで楽しむおすすめ15貫コースを堪能してきました!


Great Woldエリアの本格江戸前寿司、新弥助とは?

新弥助は、ミシュラン一つ星を得ているオーチャードの高級寿司店、鮨 来村の姉妹店です。オーナーの木村共男さんが、本格的な江戸前寿司をカジュアルに楽しんでもらいたいと、昨年新たにオープンしました。

今回Great Worldエリアに店舗を構えたのは、「自身の住まいの近くに、いい寿司屋が欲しかったから」というほど、寿司をこよなく愛する木村さん。東京の寿司職人のもとで15年以上修業を積み、育んできた高級食材を見極める目、江戸前ならではの手間ひまをかける心意気は、ここシンガポールでも健在です!

長い修業期間をとおして情熱を傾けてきた、東京発祥の日本の伝統食、江戸前寿司の素晴らしさを、正しく最高のかたちで海外に伝えるため、日夜奮闘しています。

店名の「新弥助」、その由来は、歌舞伎にありました。「義経千本桜」という歌舞伎の大演目の中に、「すしやの段」というシーンがあり、そこに出てくる寿司屋に身を隠す中将の名が「弥助」です。以来、江戸時代から寿司屋のことを、弥助と呼ぶようになりました。

江戸前寿司に強い愛とこだわりを持ち、進化させ続けている木村さんは、そこから新店舗の名前をとり、シンガポールで本来の寿司のよさを広める決意を新たにされたそう。日本伝統の食文化も、海外に渡るとさまざまにアレンジされることがありますが、原点を大事にしたいという、木村さんの想いが店名に込められています。

落ち着いたムードの高級店、鮨 来村と比べ、新弥助は価格の低いコースをご用意し、カジュアルなムードで楽しんでいただけるお店です。カウンターのみ12席で、どのお客様も職人の方と向き合えるため、ネタを見せてもらったり目の前で炙りを見せてもらったりしながら、職人の方との話も弾みます。

カジュアルな店といえども、寿司ネタ、米、海苔、寿司酢、寿司醤油などは、すべて高品質な鮨 来村と同じものを使用。木村さんのもと、魚の捌きやシャリの握り方に磨きをかけた職人の方たちが、本格江戸前寿司を家庭的なムードで味わわせてくれます。


アクセス

MRTのGreat World駅から徒歩8分ほど、5番出口を出て右に向かえば、そのまままっすぐ進むとお店に到着できます。右手に現れるLoft @ Nathanという、住宅とショップの複合ビルの中、1階に店舗があり、とてもわかりやすいため迷うことがないですよ!


新弥助は、すべての素材にこだわりが満載!

オーガニックの「つや姫」はシャリに最適!

つやがありつつもしっかり握ることができる、シャリに最適な米のつや姫は、オーガニックのものを使用。シャリを握る直前まで保温しておくことで、理想的な温度と、外は柔らかく中心は歯ごたえのある、心地よい食感を保っています


京都にある飯尾醸造さんのお酢を使用

通常米酢と表示できる基準量の、5倍もの米を使用した純米酢、富士酢は、農薬不使用の米と山から湧き出た伏流水のみを原料としています。

新弥助では、こだわりぬいた飯尾醸造さんの赤酢プレミアムを使用。赤酢の色味が加わったシャリは、つやつやと美しく赤みを帯びた色に。厳選された酢の独自の配合が、まろやかさと共に、新鮮なネタにも負けない風味をシャリに与えます。


オーダーメイドで寿司に理想的な海苔を実現!

海苔は熊本県の生産者に依頼し、なんとオーダーメイドで納得のいくものを製造!品質や風味にこだわったのはもちろんのこと、ウニのようなしっとりしたネタを包んでもパリパリ感を保てる、理想的な厚みに仕上げました。「理想のものがないなら作ってしまおう!」という、木村さんの妥協のない精神は、鮨 来村だけでなく、ここ新弥助でも感じることができます。


新弥助自慢のおまかせ15貫コースを実食!

この日担当してくれたのは、日本語が流暢で、楽しく会話をしてくれる、ローカル寿司職人のMancius(マンシャス)さん。「日本の方には、イワちゃんというニックネームをもらっています」とおっしゃり、最初遠慮がちだったわたしたちも、気づくと「イワちゃん」と呼んでしまっているほどフレンドリーな接客です。

言語が流暢なだけでなく、ネタに関する質問に何でも答えてくれ、知識や腕前も併せもっています。「ローカルの職人の中からも、本物の寿司職人を育てたい」という、木村さんの想いが育てた、本格的な寿司職人です。

鮨 来村でお仕事することもあるイワちゃんが、シャリの量の好みや、苦手なネタはないかなどの確認をしてくれ、いよいよ新弥助自慢のおまかせ15貫コース(S$180++)がスタートです!新鮮なその日のネタを見せていただき、静岡県産のワサビが目の前ですりおろされる様に、早くもテンションが上がります!


クエ

まずは日本でもあまり生でいただく機会のない、白身のクエが一品目。一目見て、ネタにかなりボリュームがあることに気づきます。厚みがあり、シャリをすっぽり囲むほど幅のある贅沢なネタ使いは、新弥助のすべての寿司に共通です。

コースの最初ということで、醤油は使わず、スダチの爽やかな酸味と塩でいただくスタイル。生食としては珍しいネタを味わえるのは、それだけ新鮮な魚を仕入れるルートをもつ証といえます。


メイチダイ

続いては、イワちゃんが個人的にイチオシの白身だという、メイチダイ。新弥助ではこのように、優しい旨味の白身でゆったりコースを始めることが多いそうです。

神奈川県の相模湾などからも、新鮮な白身を入手するルートがあり、あまり出会えることのない珍しいネタのおいしさも、ここシンガポールに伝えています。クエと同じくレアな高級魚のメイチダイ。これまで食べたことのある白身にはなかった甘みが感じられ、イワちゃんイチオシなのも納得です!


漬けマグロ・イシダイ

秘伝のタレに5分ほど漬けたマグロは、シャリに柚子の皮も入り、甘めのタレを柚子がさっぱりと味わわせてくれます。

マグロはアイルランド産を使用。寿司ネタにはとにかく日本産のものがよいと思われがちですが、実はマグロは季節やサイズによって、味や質にバラツキが出やすい魚なのです。そのため新弥助では、産地よりも品質にこだわり、その時ベストなものを入手することに力を注いでいます。

ほんのりしたピンク色が美しいイシダイは、ほどよく身が締まり心地よい歯ごたえがあります。それでも脂がのっているため容易く噛み切ることができ、日本人好みの感触です。ひとつのコースで、高級魚の白身の旨味を、さまざまに味わえるのがうれしいです!


やいとガツオ

山形県の醤油の名店に伝わる、伝統的な調味料、「あけがらし」をトッピングしたやいとガツオは、ピリリとした辛みがカツオの旨味を引き立て、コースに楽しい変化をつけてくれます。江戸前という原点を大事にしながらも、日本各地の一流生産者の製品との組み合わせで寿司を進化させ、リズムのある飽きないコースが生み出されています。


中トロ

日本人に一番人気の中トロは、コース前半の山場といえます!日本人好みの適度な脂ののり具合で、噛むというより口の中でとろけるような、繊細な繊維をもつ極上の中トロです!

こんなとき、人は多くを語れません。イワちゃんに、「これは…!!」と言ってことばに詰まり、結局出てきたのは「いや〜、おいしい!」です。「日本の皆さんは、必ずこの中トロを喜んでくれます」というイワちゃんのことばに、「そうでしょう、そうでしょう」と、うなずくしかできない一品です。


アジ・カマスの炙り

ネタの旨味を引き出すため、一度塩をふって水で洗い落とす、「塩ふり」という技法を使ったアジには、刻んだガリとネギがトッピングされています。ネタを最高の状態で提供するため、ひと手間を惜しまない、江戸前の精神が感じられる一品です。弾力が控えめで食べやすく、ガリとネギでさっぱりといただけます。

炙ったあと、少し冷蔵庫で寝かせることにより、脂が固まり旨味が閉じ込められたカマス。やはりひと手間が効果を発し、とても香ばしく、特に皮の周囲に旨味が詰まっているのを感じます。ガリとネギでいただいたアジから、炙りの香ばしさへの流れも絶妙です。


コハダの酢漬け

酢に漬けることで骨が柔らかくなり、骨ごと食べられてしまうコハダ。実際骨があることなど、言われなければまったく感じません。酢の風味にも負けない旨味は、これもまた塩ふりが引き出した賜物です。


大トロの炙り

ローカルの方に一番人気という大トロの炙りは、カウンターに出された途端に香ばしさを感じさせてくれます。その秘密は、一度炙ったあとで醤油を塗り、さらにもう一度炙ることで、キャラメルのような醤油の香りを引き出していることにありました。

炙った表面と、とろける内部の2種類の感触を口の中で楽しめ、よく脂がのったその味は、まるでお肉をいただいているよう!間違いなく、コース中盤の山場といえる一品です!


白エビ・イクラの軍艦

この日は季節のエビとして、白エビをいただきました。身がとても甘く、まったりととろける感触があります。エビは時期により、ボタンエビなど、その季節に手に入る最高のものを提供しています。

海苔を軽く炙って巻かれたイクラの軍艦は、柚子の皮で香りづけがされ、しょっぱさがまったくありません。素材が新鮮で高品質であれば、ほんのりとした香りづけで、イクラはここまでおいしくいただけるのだと知りました。ねっとりとした弾力感も心地よいです。


ムラサキウニの手巻き

いよいよコースも大詰め、ここからは手巻きが続きます。新弥助の手巻きの楽しいところは、ネタが潰れぬようふんわりと巻いたものを、そのまま手渡ししてくれるところ!ウニは時期により、アカウニやバフンウニが提供されることもありますが、この日いただいたのは、コクのあるクリーミーなムラサキウニです。

ケーキの上のクリームのように、ふわふわと盛られたウニには、臭みがまったくなく、舌ざわりもまろやかで、まるでデザートのよう。しっとりしたウニを巻いても、パリパリ感を保つ海苔には、厚さにこだわったオーダーメイドが活きています。


ホタテの炙りの手巻き

3年ほど育った、なんとも大きな岩手産のホタテは、通常のお寿司の概念を覆します。炙り加減はステーキのように、ミディアム、ウェルダンとお好みでオーダーできますが、この日はイワちゃんおすすめのウェルダンでいただくことに。香ばしさならこれが一番、というだけあり、香りと旨味が強く、シャリの2倍はあるサイズのホタテに心もお腹も満足させられます。


トロたくの手巻き

寿司15貫の最後を飾るのは、自家製のネギトロと、秋田名物の燻製たくあん、いぶりがっこを巻いた、通称「トロたく」の手巻きです。

「うちのネギトロの盛り方は、アイスクリームのようですよ」ということばどおり、海苔からあふれんばかりのネギトロの量。高品質のトロの味が申し分ないのはもちろんのこと、盛り方だけでなく口ざわりもアイスクリームのようで、とてもなめらか。いぶりがっこの塩気がネギトロによくマッチしています。

ボリュームも品質も申し分ないトロたくの手巻きで、大満足で寿司15貫を楽しみました。


お吸い物・卵

おいしい寿司をたっぷりいただいたあとは、カツオの出汁に、梅こぶ茶も合わせ、佐賀の高級海苔を具材にしたお吸い物で、さっぱりとお腹を落ち着かせます。梅の酸味がさわやかで、満ち足りたお腹をリフレッシュしてくれるようです。

お吸い物と併せて提供される卵は、白身魚に和三盆、ヤマトイモを加えたもの。ほんのりした甘さで、極上スイーツのような味わいです。ふわふわした舌ざわりは、スフレにも似ています。「卵の白身をメレンゲ状にして加えることで、小麦粉を使わなくてもデザートのように仕上がるんですよ」とイワちゃん。これもまた、手間を惜しまない江戸前の精神が生んだ、斬新な一品なんですね!もはや感服しました!


デザート

卵もスイーツのようにいただけましたが、こちらのおまかせコースでは、締めのデザートまで用意されています!柚子アイスのモナカとバニラフレーバーのくず餅は、くず餅を先に食べるのがおすすめだとのこと。アイスは表面が溶けだしてからが最高においしく、そのタイミングで口にしてもらうためのアドバイスなのだそうです。

くず餅のバニラフレーバーは、日本人はもちろん外国の方にも好まれる優しい味。柚子アイスのモナカは、アドバイスどおり、溶けだしたタイミングが最高にジューシーでおいしく、甘すぎない自然な柚子の風味を楽しめる一品でした!

季節ごとにアイスのフレーバーは異なるそうですが、最後までパリッとした食感を保つモナカも含め、素材のよさが感じられる、締めにふさわしいデザートです!


ランチには寿司10貫コースやちらし寿司も人気!

ディナータイムはおまかせ15貫コースのみの提供ですが、ランチタイムには10貫のおまかせコース(S$98++)や、1日4個限定のちらし寿司(S$58++)も楽しんでいただけます。一流寿司店のちらしを味わってみたいという方、個数限定なので予約必須ですよ!お祝い事や記念日のお食事にはピッタリですね!


日本酒には東北の酒造とのコラボ商品も!

上質な寿司のお供には上質な日本酒を。新弥助では、酒米の王様とも呼ばれるオーガニックの山田錦を用いた日本酒など、お店厳選の日本酒を数々ご用意しています。東北の酒造、東の麓と鮨 来村のコラボレーション商品もあり、日本酒好きの方なら興味をくすぐられること間違いなしのラインアップです。

アルコールは日本酒以外に、シャンペン、ウイスキー、梅酒、柚子酒、ビールもそろえ、お好みのスタイルでおいしい時間をすごしていただけます。


新弥助でカジュアルに江戸前寿司を楽しもう!

新弥助は、高級で本格的な江戸前寿司を提供しながらも、和気藹々としたムードにあふれるフレンドリーなお店でした!「日本の方には、日本語で電話対応しています」というイワちゃん。言葉に不安のある方は、事前に当日の職人の方として、ご指名するのもいいかもしれませんね。

お一人様、カップル、グループでのご利用すべてにおすすめできる、どなたにも居心地のいい寿司店、新弥助。皆さんもシンガポールで、本格江戸前寿司を楽しんでみませんか?

新弥助(Shin Yasuke)

住所:428 River Valley Rd, #01-03, Loft@Nathan, S248327
最寄り駅:Great World駅
営業時間:火〜木 12:30-15:00、19:00-22:00
     金土  12:30-15:00、18:00-22:00
定休日:日月
電話番号:8869 7589
WEBサイト
※ご予約は上記WEBサイトにて、1か月前より承っています。

●記事内容は執筆時点の情報に基づきます。



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この記事を書いた人

SingaLifeグルメ倶楽部

編集部が実際に足を運んだ選りすぐりの飲食店や、話題のカフェ・レストラン、最新グルメなど、シンガポールの食にまつわる旬の情報をご紹介します!次に食べたいグルメやお気に入りのお店が見つかるかも?

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