シンガポールのワイン事情-薫のかおるワイン講座 Vol.1

薫のかおるワイン

はじめまして。ワインエキスパートの豊田薫と申します。今号からワインに関するコラムを毎週掲載致します。ワインって種類も多いし産地も様々だし、難しいそうと思っておりませんか?そんなことはありません。このコラムを通してワインの知識や魅力をお伝えできればと思いますので、よろしくお願いします

では、早速ワインについて。今回はシンガポールのワイン事情についてお伝えしたいと思います。

シンガポールはワインがすごく高いんでしょ?とよく聞かれますが、私の答えは”場合によってはYes”。ワインの価格は、製造コスト(ブドウの育成とワイン醸造)、輸送・流通コスト、税金、小売販売にかかるコスト、マーケットデマンドに大きく分解できます。

日本との違いを考えると、一番最初に思いつくのは「税金」。ただし、税金は1本10~15ドル程度の物品税(酒税)と7%のGSTのみ。日本の消費税は10%ですから、約1000円の差しかつかなそうです。

次に思いつくのは輸送コスト。ただ実はシンガポールはワインの輸出入についてもハブになっており、世界の各産地のワインが輸入され、さらに消費国へと輸出されています。日本の輸入量の約1/4(*輸入額による比較)はシンガポールからです。それを考えるとむしろシンガポールのほうが安いこともありそうですね。実際、シンガポールのワインショップを見てみると、一定程度有名なワインについては、日本での小売価格とほぼ同額で買えるという印象。ただし、突然1.5~2倍の価格で売られていることも

これは小売店が大きく利益をとっていることも考えられるので、例えば生産量が比較的多いボルドーのワインが200ドル以上で売られていたら、一度ネットで適正価格を調べてみたほうがいいでしょう。また、物品税(酒税)の影響から日本で買えるような1000円台の美味しいワインは皆無で、安くても25ドル〜でしょうか。

一緒に素敵なワインを探していきましょう。

豊田薫
J.S.A.認定ワインエキスパート

慶応義塾大学卒業後、外資系コンサルティングファーム勤務。2018年にワインエキスパート取得。2019年4月に夫とともに渡星。シンガポールでは毎月ワイン勉強会をボランティアで開催。その傍ら、ワインバー勤務など多方面での活動を展開中。33歳。好きなワインは、華やかかつスケールの大きさを感じるカリフォルニアのピノノワール。

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この記事を書いた人

SingaLife編集部

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