シンガポールでの出産や女性特有のお悩みを解消!日本メディカルケアの産婦人科医に伺いました

海外での妊娠や出産は、異なる文化や言語の壁があるため、多くの不安を伴うもの。しかし、そのような心配を和らげてくれるのが、妊婦さんに定評がある日系クリニック「日本メディカルケア」です。読者の皆さまや周囲の方々のなかにも、こちらで出産を経験された方は多いのではないでしょうか?

多くの分娩に立ち会ってきた医師や助産師、NICUなど充実した医療を備え、さらに言語の壁に不安を持つ方々にも日本語でのサポートを提供します。シンガポールでの妊娠から出産、また産後まで包括的にサポートしています。さらに、女性特有のお悩みも気軽に相談できる心強いパートナーです。

今回は、シンガポールでの出産に関連する疑問や日本メディカルケアの産婦人科外来について、2023年11月に着任された陣内理子(じんない まさこ)医師、同年10月に着任された齊藤助産師にお話を伺いました!


日本メディカルケアってどんな病院?

日本メディカルケアは、シンガポールでも屈指の私立病院グレニーグルス病院(Gleneagles Hospital)の3階にあり、1998年の開院以来、日本語による安心の医療サービスを提供している日系クリニックです。グレニーグルス病院・マウントエリザベス病院を含む、グローバルに医療サービスを提供するIHH・パークウェーグループ内の高度医療設備と多数の専門医ネットワークを活かし、外来や各種検査、入院まで一貫して幅広い医療を提供しています。

日本メディカルケアでは、産婦人科から、一般外来診療(総合診療)、お子さん・成人の予防接種、乳幼児健診、健康診断、各種人間ドックなどファミリーの健康を幅広くサポートしています。まさに海外で生活する我々日本人にとって、出産から日常の通院まで家族全員で頼れるクリニックです。

日本人医師と日本人スタッフによる万全なサポート

一般・産婦人科診療では、外来診療の中で予防接種やフライト対策の相談、乳幼児健診、子育てのアドバイスを含め、さまざまな健康関連のニーズに対応しています。妊婦健診、分娩、産後ケア、産後の乳児健診については、日本人医師をはじめ、日本人助産師・看護師がフルサポートを提供。ご出産についてはシンガポールでは一般的な無痛分娩や自然分娩など、患者様の希望されるバースプランにできるだけ沿えるよう対応しています。

シンガポールでも妊娠中〜産後まで一貫して日本人医師が対応可能な産婦人科

妊娠中〜分娩〜産後までを一貫して診ていただける日系クリニック「日本メディカルケア」。

通常は妊娠後期と出産については現地の医師や医療機関で受けることが多いですが、日本メディカルケアなら陣内医師に対応していただけます。妊娠期間から分娩、産後まで、トータルで頼れるのでとても安心です!

NICUなど充実した設備併設で安心

さらに総合病院内のクリニックならではのNICU(新生児集中治療室)を含む充実した医療設備を備え、また、ローカル専門医と連携し入院時のサポートも万全であることが広く知られています。


日本人産科医と助産師さんに聞きました

今回、日本メディカルクリニックに着任された産婦人科医、陣内理子(じんないまさこ)医師にお話を伺う機会をいただきました。

現在、産婦人科の外来診療からご出産までの診察を再開しています。
日本人助産師による母乳外来・授乳指導も再開しております。
ご希望の方はクリニックまでお問い合わせください。

また、妊娠、出産、および産後期に関する医療とケアに携わる 齊藤助産師にもお話を伺いました。

陣内理子(じんないまさこ)医師のご紹介

陣内医師は日本産婦人科学会認定専門医、女性医学学会女性ヘルスケア専門医、日本医師会健康スポーツ医および産業医の認定を受けています。

大学病院などで研鑽を積み、欧州での基礎研究留学を経て、2023年11月には日本メディカルケアに着任、これまでの経験を生かして活躍されています。

実は、陣内医師ご本人も海外で出産した経験があり、「正直に言うと、自分の専門であるにもかかわらず、海外での出産は日本とは勝手が違い、やはり戸惑うこともありました」と仰います。現地では医療関係者ということで、現地の日本人から医療に関する質問を受ける機会もあったそうです。

医療者としてのご自身の経験から、海外にいても母国語で医療にアクセスできることの大切さや、言語への不安が妊婦や患者に大きな影響を与えることを理解したという陣内医師。自身の経験を活かして海外に住む女性やご家族の医療ニーズに応えて役立ちたいという想いから、ここシンガポールの「日本メディカルケア」に産婦人科医として着任されました。

陣内医師は、海外で出産に臨む妊婦や女性の健康と幸せを真剣に考え、小さなことでも気軽に相談でき、人間味あふれる気さくで優しい先生。海外での出産経験をもつ陣内先生に、悩みや経験を共有できることは妊婦や患者にとってとても心強いですよね。

齊藤さやか 助産師のご紹介

2023年10月に着任された齊藤さやか助産師は、「気軽にどんなことも質問できる助産師」をモットーに、シンガポールでの出産に関する悩みや不安を抱える方々に寄り添い、サポートしています。

また、齊藤さやか助産師から妊婦さんへシンガポールならではのこんなアドバイスも。

「シンガポールでご出産される方は、妊娠中、特に冷房の影響で寒いところで過ごされる方も多いと思いますので、お腹周り、足首周りは腹巻きを使用したり、ソックスを使用して寒さ対策もお願いします。また、退院後はサポートが希薄になる中で育児される方もいらっしゃると思いますが、家族に産後だけでも甘えたり、シンガポールでは産褥ナニーさんもいるので依頼したりと、サポートを充実させることも可能だと思います。妊娠中のお時間がある時にぜひご検討ください」

たしかに、室内では意外と身体が冷えがちなシンガポール。冷えは妊婦さんの大敵です!このような当地ならではの細やかなアドバイスを日本語で教えていただけるのは頼もしい限りです。


シンガポールでよくある妊娠・出産のQ&A

ここからは、さらに詳しく日本メディカルケアでの出産や婦人科外来について、陣内理子医師と齊藤さやか助産師に質問してみました。現在シンガポールでご出産を考えられている方や婦人科で不安をかかえていらっしゃる方はぜひご一読ください!

日本メディカルケアの産科・婦人科ついて

Q. クリニックとスタッフについて教えてください

A. 日本メディカルの特徴は、各患者さんとの身近な距離感を大切にし、時間を費やしてきめ細かい対応を心がけている点です。ここでは医師、看護師、薬剤師、受付がチームとなって、各患者様への細やかなサポートに努めています。

また、海外の総合病院という大型施設ながらも、クリニック内では患者さんに安心していただける家庭的な雰囲気を大切にしています。

また、待合室にキッズコーナーが備えているので、小さなお子さんを同伴しても安心です。

シンガポールでの妊娠・出産で気になるQ&A

Q.日本メディカルケアでの分娩方法ついて教えてください

A. 分娩入院は同じ敷地のGleneagles病院の病棟にご入院となり、長く日本人患者さんのケアにあたっているローカル医師と連携して、私(陣内医師自身*)が分娩に立ち会います。
特に初産婦にとって、海外での分娩時に母国語で日本人医師とコミュニケーションが取れることは非常に安心できるポイントかと思います。
*医師の休暇時などで希望に添えない場合もあります。

Q.分娩の予約はどうすれば?また里帰り出産はできますか?

A.日本メディカルケアでのご出産を検討される段階で、お早めにホームページやお電話などでご相談ください。 シンガポールは出入りの多い国。当クリニックでは、分娩の受け入れや里帰り出産や島内・他国への転院などに柔軟に対応しています。

来星予定のある方は、病院のサイトからお問い合わせいだだけますので、シンガポール国外からもご相談ください。他院からお越しの際は、これまでの妊婦健診での検査記録・お持ちであれば母子手帳、可能であれば現在の主治医からの紹介状(日本語または英語)をご準備ください。母子手帳をお持ちでなければ、ご受診時に日本語・英語併記のものをご購入いただけます。

Q.分娩方法は選べますか?

A. 普通分娩、無痛分娩(硬膜外麻酔)、といった大きなくくりで患者さんからご相談をされることが多いです。妊婦健診の過程で、患者さんとご家族にはバースプランをお組みいただき、できるだけご希望の分娩スタイルに添えるようご相談しならがら進めてまいります。シンガポールでは、無痛分娩を選択される方が多く、弊院も同様です。無通分娩用の麻酔は麻酔医が担当し、安全性の高い施術で対応しています。

Q.家族の立会は可能ですか?

A. ご主人のみ立ち合いが可能です。ご計画出産をされる方は、ご主人がお休みを取れる日やお日柄、日本からのご家族の来星スケジュールなどに合わせて、計画的にご出産日を選ばれることがよくあります。また上のお子様の都合などで立ち会いができない場合でも、優しいローカルの助産師がいるのでご安心ください。

Q.妊婦検診の検査項目やスケジュールに関しては日本と同じでしょうか?

A. 基本的に日本で行う検査内容とスケジュールで実施しています。シンガポールと日本とで異なる検査は、特にシンガポールでご出産を予定されている方について、FTS検査とFAS検査と呼ばれる胎児のスクリーニング検査をお受けいただくようお薦めしてているところです。検査検査技師はローカルの技師は、日本の患者様の対応にも慣れていて、検査中もわかりやすく説明してくれるのでご安心くださいね。

Q. NICUとは?またNICUの必要性を教えてください

A. NICU(新生児集中治療室)は、早産や健康上の問題を抱える新生児のために設けられた医療設備で、まだ機能が未熟な新生児への専門的な治療を行います。

妊娠経過に問題がない場合でも、誕生後に黄疸や呼吸機能のサポートや治療が必要なお子様もおられ、NICUでの加療へと移行いたします。ご出産直後にNICUで治療が可能となるのは、お誕生後のお子様の迅速ケアに心強いポイントだと言えます。日本メディカルケアが入っているグレニーグルス病院は、ご出産に向けてNICU、分娩施設、手術室、などあらゆるケースに対応できるような設備が整っています。

Q.母親学級はありますか?

A.はい、実施しています。妊娠後期の妊婦さんが安心して出産に臨めるよう、日本人助産師がお産の流れ、授乳や沐浴などの産後のケアなどを、シンガポールの環境に合わせた内容でご説明します。ご主人も同伴可能です。同じような時期のご出産を控えた妊婦さん同士の情報交換の場としても活用いただきたいと思います。

Q.母乳や授乳指導は実施されていますか?

A.はい、当院では出産後、病棟のスタッフが定期的にお子さんを病室にお連れし、母乳の授乳指導も行っています。シンガポールでは母乳に関しては少々厳しいと言われていますが、入院中に集中して指導することで、ご退院後の授乳が楽に進められればと思っています。

また、ご入院期間が日本と比較すると短いこともあり、当院では、助産師が産前・産後、または他院でご出産された方へも母乳指導を個別に行っています。予約制としていますので授乳や乳腺にトラブルを感じたら一人で悩まずにいつでもご連絡ください。その際に、お子さんのご様子や育児などに関するお悩みもなどもご相談ください。

また、齊藤助産師からは「ご退院直後は、最初はなかなかうまくいかないこともあるかと思います。授乳の仕方や、完全母乳、混合授乳、ミルク授乳など、どのような方法でも御本人にあった方法でサポート致します。その他おむつの変え方や沐浴の方法、赤ちゃんの体重確認まで、母乳外来にて相談を承りますので、おひとりで悩まず、お気軽にご相談ください。」とのこと。とても心強いです。

Q. 院内ツアーは行ってますか?

A. はい、入院前に病棟などを見学できる院内ツアーを開催しています。オンラインと病棟見学ともに予約制となります。Gleneagles病院のサイトからお申し込みください。

Q.入院中の食事は?

入院中の食事は、新しいママたちにとって楽しみなひとときとなります。疲れた身体の回復においても、入院中の食事はとても重要です。グレニーグルス病院の料理チームと栄養士チームが提供する栄養バランスの取れたおいしいメニューは、リラックスできる貴重な時間となるはずです。

Q.シンガポールでの出産に関する保険の対応について

保険については、多くの方からの問い合わせがあります。当クリニックでは、日本とは異なる医療費の仕組みについてご理解と準備をいただくため、事前に患者様と十分なコミュニケーションを取ることに重点を置いています。通常、ご妊娠に関わる治療は一般的な医療保険では補償対象外であることが多いため、患者様の保険の適用範囲やご勤務先とのご都合などを患者様と確認しながら、治療方法を相談します。

また、患者様が追加の検査や治療を必要とする場合、その費用の概算と保険の適用についても同様に説明し、患者様のご希望をお聞きしながら進めていきます。これは、医療費に関わる不安の解消とご計画、透明性と信頼の確保のために大切ですね。

さらに、院外での検査が必要な場合も、日本メディカルケアを窓口としたワンストップでの保険請求設定が可能です。これにより、患者様が複数の場所での支払いや保険申請手続きについて心配する必要がなく、スムーズな医療サービスを提供できるよう努めています。私たちは患者様が安心して医療を受けていただけるよう、費用についての透明なコミュニケーションを心がけています。


女性特有の不調にまつわるQ&A

女性にとって、年齢など人生の各ステージで女性特有の不調の悩みはつきもの。何か体調の変化や心配事があれば、たとえ小さなことでも専門家に相談し、早めに対処することで、心身ともに軽やかになることができるはずです。

こちらでは、女性医学学会の女性ヘルスケア専門医でもある陣内医師に、婦人科外来についてもお話を伺いしました。

Q.どのようなお悩みで来院される方が多いのでしょうか?

A. 悩みは多岐にわたります。生理の問題、更年期の症状、不妊治療や妊活に関する相談、さらには帰国前のさまざまな検査に関することまで、幅広いご相談を受けています。些細なことでも相談できる場所であることが大切だと思っています。

Q. 更年期の症状で来院される方もいらっしゃいますか?

もちろんです。私は、更年期の症状を扱う専門医でもあります。更年期において効果的とされるホルモン補充療法や必要な各種検査について対応していますので、もし更年期の症状でお悩みであれば、遠慮なくご相談ください。それぞれの患者様に合わせた最適な治療を提案し、サポートしていきます。

Q.子宮頸がんワクチンについて教えてください。

シンガポールでは、子宮頸がんワクチンはすでに予防接種プログラムに組み込まれています。日本は子宮頸がんワクチンの接種率は極端に遅れています。このワクチンは若い世代だけでなく、私たちのような年齢層にも推奨されています。子宮頸がんワクチンに関する疑問や不安があれば、どのようなことでもお気軽にご相談いただきたいと思います。

Q.月経不調や生理痛なども相談にのっていただけますか?

もちろんです!出産に限らず、婦人科系や日常生活を送る上で気になる症状、それが小さなことだと感じる物であっても、早目にご相談くださいね。

お嬢様の生理の相談(ピルを使用して月経のタイミングを管理したり)なども、今は生理がきたら10代からでもピルを使って良いと言われています。生理痛も楽になるので、例えば試験や旅行に合わせて使うなど自分主導でコントロールできる時代になってきています。

初めの1〜2ヶ月は眠気、頭痛、吐き気などの副作用があることがありますが、通常は慣れてくると症状がおちついてきます。もしお薬が合わない場合は、他の薬に変更したり調整したりすることも可能です。

以前は、生理に関する質問で医院に来ることが一般的ではなかったかもしれませんが、今では生活の質(QOL)を向上させるために、「痛みを我慢する必要はないのです」とお伝えしたいです。また、婦人科の診察で超音波などを必ず行う必要はありません。来院された患者様の不安を少しでも和らげるお手伝いができればと思います。


日本メディカルケアの施設情報

Nippon Medical Care(日本メディカルケア)
住所:#03-31, Annexe Block, Gleneagles Hospital, 6A Napier Road S258500
 ※グレニーグルス病院、マウントエリザベス病院の巡回バスを利用可
外来診察受付時間:平日 9:00-12:00、14:00-17:30、土 9:00-12:00
 ※一般外来はご予約不要、産婦人科は予約制です。
休診日:日祝
電話番号:6474 7707
WEBサイト

 

シンガポールでの出産はもちろん!女性特有の不調も気軽に相談できるクリニック

プロフェッショナルでありつつ、とても気さくでご自身の経験からも妊婦さんや女性の不安な気持ちに寄り添ってくれる陣内医師と、親身になって支えてくれる妊婦さんの強力なサポーターである齊藤助産師。不安に思うことがあれば、小さなことでもなんでも相談してみよう!と思わせてくれる包容力が素晴らしいです。

お二人を擁する日本メディカルケアは、有数の高度な医療設備と環境を整え、シンガポールで出産を考えている方や女性特有の悩みを抱えている方にとって頼りになる存在です!少しでも不安になることがあれば受診をご検討されてみてはいかがでしょうか?

●記事内容は執筆時点の情報に基づきます。


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この記事を書いた人

SingaLife編集部

シンガポール在住の日本人をはじめ、シンガポールに興味がある日本在住の方々に向けて、シンガポールのニュースやビジネス情報をはじめとする現地の最新情報をお届けします!

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