シンガポール政府は9月9日、新型コロナ感染者と接触した人を追跡する携帯端末「トレース・トゥギャザー・トークン」を14日より全住民に無料配布すると発表しました。
追跡端末を携帯することは義務ではありません。
ビビアン・バラクリシュナン外務大臣スマートネーション・イニシアチブ担当は、既存のスマートフォン用トレース・トゥギャザー・アプリは、重症化しやすい高齢者の多くがスマホを持たずダウンロードできないため、端末は効果的であるとしています。
また、トレース・トゥギャザーの利用率が高くなるほど追跡作業がより効率的かつ効果的になると強調し、国民に端末を所持するように協力を求めました。
政府は9月7日、イベントの人数制限を緩和し、最大で250人が参加できる大規模イベントの開催を許可すると発表。このような大きな会場に入場する際に、トレース・トゥギャザーの携帯端末またはアプリを使用してチェックインするパイロットプログラムを行うとのことです。
シンガポール保健省(MOH)は、端末やアプリを導入することで、新型コロナウイルス陽性者との濃厚接触者を特定しやすくなるので、安全に入場者数を増やせるとしています。
9月14日から配布が始まった新型コロナウイルスの感染追跡端末。まずは、ジャランバサールとタンジョンパガー地区を対象に配布が始まりました。
この端末は“シンガポールの全ての居住者を対象に”ということで、シンガポールに住む日本人にも配られます。現在のところ追跡端末を所持することは義務ではありません。
ただ、端末をもらおうとする人に湧いてくるのは、「無くした場合どうなるの?」「子どもにも持たせるの?」などなどの疑問です。
シンガポールの地元紙がまとめた情報をここに紹介したいと思います。
シンガポール政府が開設した専用サイト(token.gowhere.gov.sg)にアクセスして、自宅の郵便番号を入力すると、近くのコミュニティセンター、もしくはコミュニティクラブが表示されます。
自分のIDカードを持参して、表示されたセンターもしくはクラブを訪れると受け取ることができます。
この追跡端末は防水加工にはなっていません。自分のスマートフォンのように丁寧な扱いをするように、と地元紙は書いています。
スマートフォンにダウンロードして使う、新型コロナウイルス感染者の行動追跡アプリ「Trace Together(トレーストゥギャザー)」と、今回配布される端末は同じ機能を持っています。端末を持っている場合は、アプリはONにしなくても大丈夫です。
端末には近距離で交信が可能なブルートゥースが備わっていて、端末所持者やアプリユーザーと接近した場合に、それが記録されます。もし新型コロナウイルスに感染した人が出た場合は、その記録に基づいてお知らせしてくれます。
記録データの保管期間は最大25日で、それより古い記録は破棄されるそうです。
7歳以上であれば、受け取ることができます。
端末に記録されるデータは暗号化されている上、個人を特定できるデータはそもそも保存していないため、もし他人に盗まれてもデータを抜き取ったり悪用したりすることはできません。
はい、どのセンターやクラブでも交換することができます。
もし無くした場合は、初回に限り無償で交換できます。
端末サポートなどの問い合わせは、メールもしくは電話で行ってください。
メール:support@tracetogether.gov.sg
電話:6973-6511(平日9時〜18時)