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シンガポールの専門家「コロナ感染者追跡端末の利用者増えない限り年内のフェーズ3移行は困難」と指摘

シンガポールでは、新たに新型コロナウイルスに市中感染する人は少なく、2週間連続で新規感染者がゼロだったこともあり、屋外で集まれる人数制限の更なる緩和などを期待する人たちも多いかと思います。

しかし、フェーズ3と呼ばれる1レベル緩和した段階に移行するには、いくつかの条件が必要になると専門家は指摘しています。

その条件は次の4点です。

(1)感染者追跡体制の構築
(2)PCR検査体制の拡充
(3)ルールの遵守徹底

(1)感染者追跡体制の構築

専門家が強調するのは、新型コロナに感染した人の行動歴と濃厚接触者の素早い特定です。

政府は、シンガポールの居住者約540万人のうちの70%が、行動追跡アプリもしくは携帯端末を所持することを目指していますが、現在のところアプリのダウンロード数と端末の所持者を合わせて、およそ290万人となっています。

政府が目指す70%にはまだ遠いのが実情です。感染者が出た時に素早く追跡できることがフェーズ3に移行するのに重要で、現時点では年内にフェーズ3に移行するのは難しそうだと専門家は話しています。

(2)PCR検査体制の拡充

新型コロナウイルスがパンデミックになってからずっと、シンガポールではPCR検査が厳格に行われています。このことが、シンガポール国内の感染拡大を食い止めていると言えます。

シンガポール政府のOCR検査は、感染を必要以上に拡大させないように効果的に戦略的に行われているそうです。出稼ぎの外国人労働者への定期的な検査などが行われており、これは世界でみても充実した検査体制だと専門家は指摘しています。

(3)ルールの遵守徹底

この点はフェーズ3に移行する前に、政府が徹底をしなければならないと専門家は述べています。

そのルールとは、外出時のマスクの着用、他人と距離を取るソーシャルディスタンス、5人以上で集まることを避ける、ことです。多くのシンガポール居住者は、これらのルーツを守っていますが、一部の人たちはこのルールを破り、実際に摘発された事例もいくつかあります。

政府の徹底的な取締りが重要です。

最後に専門家は外国からウイルスが持ち込まれるリスクについても触れています。
シンガポールと香港間で、自由に往来できる「トラベルバブル」の開始が年明け以降に延期されたように、世界の各国では新型コロナの再拡大の兆候がみられます。
シンガポールがこれまでと同じような国境封鎖策を取る続けるのであれば問題は大きくありませんが、一部の条件の元で往来を再開するビジネストラックやレジデンストラックを拡充していくようですと、問題は深刻になります。
一度フェーズ3に移行してから、再び規制を強化するのは難しく、宗教関連の行事や冠婚葬祭などでの人数制限を緩和することで、フェーズ3で感染が再拡大する危険性はあると専門家は述べています。

ただ、シンガポール政府の新型コロナ対策によって死者の数も低く抑えられており、個人的にはと付け加えた上で、専門家は「フェーズ3に移行してもいいころだ」と話しました。

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