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【過去最悪の流行の恐れ】シンガポールでのデング熱患者が急増、ステイホームが影響も

シンガポールでデング熱に感染する患者数が急激に増えています。これまで大きな流行となった年を上回るペースで患者が増えており、過去最悪の流行となる恐れもあります
デング熱が流行している要因は、ウイルスがこれまでとは型が異なる血清タイプであることに加えて、ステイホームも影響しているといいます。
新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、シンガポールではデング熱にも気をつけて生活しなければなりません。

死者は12人、感染者数は9,200人を突破

シンガポール国家環境庁(NEA)の統計では、6月4日現在のシンガポールにおけるデング熱の感染者は、9,518人となっています。これは2019年の同じ時期と比べて2倍以上に、2013年以降でも最多となっており、シンガポール国家環境庁は警戒を呼びかけています。
デング熱による死者は12人(2019年は20人)で、年齢は56〜80歳。12人のうち10人は、デング熱の集団感染(クラスター)が発生しているエリアに居住もしくは、働いていました。


1週間の感染者数が過去最多レベル

また、5月24日〜30日の1週間で新たに確認された患者数は733人で、1週間の感染者数としては過去5年間で最多に近い数字です。
国家環境庁は、近年では最も多かった22,170人を超える可能性もあるとして警戒を強めています。


オーチャードやノベナでも感染確認

デング熱の感染は、郊外の住宅地だけでなくシンガポールの中心街でも確認されているので、注意が必要です。
シンガポール国家環境庁が作成しているデング熱のクラスターマップでは、オーチャードエリアに近いクレインヒルや日本人が多く住むノベナと言ったエリアでも、デング熱の感染者が出ました。
現在確認されている集団感染(クラスター)は176カ所で、シンガポール最大のクラスターはトアパヨの近くWoodleighにあり、181人が感染しました。
自分の住むエリアやその周辺にクラスターがないかを以下のリンクから確認しましょう。
リンク:シンガポール国家環境庁のクラスターマップ


免疫がないデングの型が大きな要因

ストレートタイムズによりますとシンガポールで今年、デング熱感染者が急増している大きな要因は、ほとんどの人間が免疫を持たないタイプのデング熱が流行していることが挙げられるそうです。
日本の厚生労働省によりますと、デング熱を引き起こすウイルスには、4種類の異なる血清のタイプ(DEN-1、DEN-2、DEN-3、DEN-4)があります。例えば、DEN-1の血清型のウイルスに感染して回復した場合、その血清型への免疫力が生涯にわたり続きます。
リンク:厚生労働省検疫所のウェブサイト

シンガポールでは、DEN-3型が流行しており、このタイプは約30年前に流行したもので、免疫を持つ人がほとんどいないため発症してしまうということです。


ステイホームで住宅エリアに多くの人

別の要因としては、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う外出制限措置「サーキットブレーカー(CB)」で、多くの人が日中も住宅エリアに滞在していたことが挙げられます。
通常であれば日中はオフィス街に出勤しているような人も在宅での勤務となり、蚊にとっては血を吸えるチャンスが増えたというを意味します。住宅街には緑地や水辺があり、蚊が繁殖しやすい環境となっているため、多くの蚊が発生し、多くの人が刺されるという循環になっている恐れがあります。


6月から10月が流行期

シンガポール国家環境庁によれば、デング熱の流行期は例年6月から10月が流行期となっています。
これからがデング熱感染者の発生数もピークとなるので、より一層の警戒が必要です。


遺伝子組み替えの蚊を放ち予防

シンガポール政府としても、デング熱のこれ以上の流行を食い止めるべく様々な対策をしています。
遺伝子を組み替えた蚊を放って、繁殖を抑える取り組みもその一つです。詳しくはリンク先の記事をご覧ください。
関連記事:【デング熱の流行期に突入】5月1週目は508件確認、昨年の1.7倍に増加。

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