シンガポールでも無視できない環境問題。はじめのステップにゴミリサイクルしておもちゃへ。家族で楽しくサステナブル活動を

環境問題、温暖化対策、ゴミ問題、さらにはSDGs(持続可能な開発目標)・・・ここ最近よく耳にするワード。近年、無視できない問題として、世界的に危機感が高まっています。日本でも2050 年までに温室効果ガスの排出ゼロを菅義偉首相が表明するなど、動きが出てきました。ここシンガポールでも、環境問題への関心は年々高まり、2018年には「Year of Climate Action(気候変動に対して行動する年)」、2019年は、「Year Towards Zero Waste(ごみゼロへの年)」を掲げ、普段消費している資源の使い方を見直すことが必要だとシンガポールの環境水資源大臣も説いています。

【シンガポールの廃棄物処理の現状】
(参考:https://www.towardszerowaste.gov.sg/zero-waste-nation/
シンガポールの廃棄物は過去40年間で7倍に増加。
2017年には約770万トンの廃棄物が発生。
毎日、発生する家庭ごみの約79%が、4つのごみ焼却プラント(WTE)の1つで焼却される。ただし、焼却する廃棄物が多いほど、二酸化炭素排出量は多くなる→地球温暖化と気候変動の一因に。
焼却された灰と他の焼却不可能な廃棄物は、セマカウ島の埋め立て地へ。
 セマカウ埋立地はシンガポールで唯一の埋立地。毎日2000トン以上のWTE焼却灰と焼却不可能な廃棄物を受け取っている。
現在の廃棄物の増加率では、セマカウ埋立地は2035年までにスペースが無くなる

サステナブルなおもちゃ?!

今、環境問題が声高に叫ばれている中、自分が何をしたらいいのかイマイチ分からないという人も多いのではないでしょうか。筆者もその1人です。しかし、さまざまなシンガポールの環境活動の中から行きついたのが、政府管轄のClean and Green。その中で、ごみをおもちゃに変える活動(https://www.facebook.com/Craftcycleforkids/)をしているSophia Huangさんを見つけました。私にも環境保全のためにできることのヒントがあるのではと思い、早速連絡をとりお話を聞いてみることにしました。

Sophiaさんにお話を伺いました

Q: Clean and Greenのウェブサイトでソフィアさんのことを知りました。どのようなきっかけでここの活動に参加したのですか?

シンガポール人に環境保護を奨励するキャンペーンの動画に参加したことがきっかけでした。その時の動画はこちらです。

Q:ごみをおもちゃとして使い始めたのはいつですか?なぜ始めたのですか?

きっかけは、2015年に娘の2歳の誕生日に「スーパーマーケットのレジ」を作ったことから始まりました。娘が新しいおもちゃで遊べるように段ボール箱を使いました。子どもたちが長くおもちゃで楽しんでもらえる方法を模索している時期でした。私は仕事をフルタイムからパートタイムに変えた時期で、お金を節約するためにもおもちゃのリサイクリングを始めました。

Q:ソフィアさんはもともと何のお仕事をしているのですか?

私はもともと子ども絵本の作家であり、編集者であり、3人の子どもの母でもあります。普段は1歳から7歳までの3人の子ども達と夫と、屋外に遊びに行ったりご飯を食べることの好きな、典型的なシンガポールファミリーです。

Q:活動はどのくらいの頻度で、どこで、何人の子ども達が参加していますか?

幼稚園や家で子どもたちを集めて一緒にリサイクルおもちゃを作っています。
もし興味があれば、facebook.com / craftcycleforkidsの私のウェブページにアクセスしておもちゃ作りのアイデアを得てみてください!

Q:どのようなゴミをどんなおもちゃに変えるのでしょうか。

最初に手がけたのは、キッチンセットでした。娘の出産祝い、オフィスの紙箱その他さまざまな箱を使いました。チャイルドシートの入っていた箱を、キッチンストーブのベースとして使用しました。その他、調理器具ラック、オーブンを作るために、キッチンペーパー、和紙テープ、ミトン、磁石、金属皿など別途8ドル分購入しました。新しいキッチンセット約200ドルを考えれば安いものです。

オーブンの部分にリサイクルCDを、文字盤にはボトルキャップを使いました。ハンドルは買い物袋から取り、食器棚の取っ手はトイレットペーパーから作りました。完成するのに約1週間かかりました。これでうちの子は2年弱遊んでいました

Q:ごみを利用した活動を通じて、人々の意識が変わっていくことを実感できますか?

リサイクルゴミを使っておもちゃを作ると、もの作りには時間、労力、エネルギーがかかることを理解できます。自らの手で作ることで、何も考えずにゴミを捨てることが少なくなるのでは、と思います。購入する時にゴミになる時のことも自然と考えられるようになり、無駄な買い物を減らせます。ただ活動の一番の目的は、家族一緒におもちゃを作ることで家族を結びつけ、一緒に考えられる機会を得られることです。

Q:活動を通して子どもたちに何を伝えたいですか?

自分の購入したものが無駄ではないか、ゴミとなったものがどこに行くのか、そして自分自身に何ができるのかについて考えることの手助けをしたいと思っています。リユースをしてゴミを少しでも削減できること、おもちゃにすることで、ゴミを自分の宝物に変えることができると伝えます。作ることで無駄にする意識を変えられると思っています。

Q:シンガポールの再利用状況についてどう思いますか?

シンガポールは、「ゼロウェイスト」を掲げ、国民にリサイクル活動を推進しています。リサイクルは環境に影響を与えず廃棄物の削減をするための大切な方法だと思っています
ゼロウェイストのためにできることは、

1)緑化、リサイクル、廃棄物の改善をするため政府が政策を立てること
2)包装とプラスチックの使用を商業施設が削減すること
3)消費者自身が使い捨​​てプラスチックを拒否すること

だと思います。

また、段ボール、紙とアルミニウム、金属はリサイクル率を高める必要があると思いますが、現状廃棄物のほとんどが焼却・焼却されています。その結果、温暖化問題につながり、子ども達の将来に影響を及ぼすのでやり方を変える必要があると思っています。

Q:これからソフィアさんがしたいことはありますか?

私はこれからも子ども達と未来を考える活動をしていきたいです。
私の著書「ぼくの本」シリーズは、シンガポールでよく見られる自然と植物に関することをテーマにしています。環境問題を伝えていくというと難しくなりますが、子ども達に自然を愛することの手助けができればと思っています。

今後、環境に関する本として、リサイクルについての本で主人公がトイレットペーパーというのを出版予定です。ストーリーを執筆中で、今年中にリリースされるはずです。楽しみにしていてくださいね。
https://www.sophiahuang.sg/books


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この記事を書いた人

Natalie

駐在4ヵ国目、2児の母。 日本で旅行情報誌の制作・編集を経て、在住国の海外邦人向け情報誌のライターへ。 お値打ちで美味しいもの、安く手に入る雑貨などを好むプチプラ・ラバー。激辛激甘にも目がない。