コロナ禍の2020年、シンガポールでアルバイトなど10代の就業者が減少

シンガポールでは新型コロナウイルス禍の2020年、アルバイトなどとして働く若者の数が、減少しました。人材開発省(MOM)の労働力調査によりますと、何らかの仕事を持つ15~19歳の人数は2019年の3万2,600人から、2020年には2万6,300人に急減

例年、学校の休暇期間やイスラム教の祭日ハリラヤ・プアサに合わせて、全国的なバーゲンセール「グレート・シンガポール・セール」などの大規模なイベントが開催される時期に、新型コロナウイルスの感染拡大とそれに伴う行動制限措置が実施されたことを受け、イベントやプロモーションが減少しました。これにより宴会の給仕、大型展示会の販売員、飲食店のスタッフなどをはじめとするアルバイト求人件数が落ち込んだことが、若年層の就業者数減少につながったとみられています。

このほか、若者自身や親が接客業の感染リスクに懸念を示したことや、他の世代の解雇・失業者数が増えるなか、仕事が見つかりにくくなったことも、10代の就業者数減少の一因として指摘されています。

一方、体温検査スタッフや食料雑貨品店のアシスタントといったポジションは、引き続き求人を行っているとのことです。

MOMの統計によりますと、2020年の15~19歳の業界別就業者数は、行政・教育で1万3,100人、宿泊・飲食で3,900人、運輸・倉庫で1,100人などとなっており、レストラン・ファストフード店のサービススタッフ、小売店のアシスタント、ホリデーシーズンの梱包係などの職種に人気が集まっています。

また、シンガポールでは、多くの10代が自らの娯楽や小遣い稼ぎのために、働いているものの、新型コロナウイルス禍で家計が困窮している親を支えるため、働いているケースもあるとされています。

新型コロナウイルス感染拡大の経済的影響は、大人のみならず、青少年にも及んでいるようです。

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SingaLife編集部

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