シンガポールで英語を使用する家庭が増加。中華系シンガポール人の間では北京語の使用を上回る

シンガポール統計局(DOS)が6月16日に発表した最新の国勢調査によりますと、シンガポールの各家庭内で使用される言語の割合で、英語が増えていることがわかりました

シンガポールではさまざまな民族が住んでおり、主要な民族として中華系が76%、マレー系が15%、インド系が7.5%を占めています(2019年、日本の外務省調べ)。

5歳以上の居住者のうち家庭で最も頻繁に英語を話す人の割合は、2020年に48.3%となり、2010年の32.3%から増加しています。家庭における英語の使用の増加傾向は、全ての主要民族で見られました。これに応じて、北京語、中国語の方言、マレー語、タミル語の使用は減少しています。

中華系シンガポール人では、家庭で最も使用されている言語は英語で、2010年の32.6%から2020年には47.6%となり、北京語を上回りました。北京語の使用率は、10年前の47.7%から2020年には40.2%に低下しました。中国語の方言についても同様で、2010年の19.2%から減少し、11.8%にとどまっています。

マレー系シンガポール人の場合、2020年に60.7%の家庭で最も頻繁にマレー語を話しています。しかし、その割合は2010年の82.7%と比べ大幅に減少しています。英語を最も頻繁に使う人の割合は、2020年には39%に増加。10年前の17%から2倍以上になっています。

インド系シンガポール人でも、家庭で英語を最もよく話す人が59.2%と、2010年の41.6%から増加。英語に次いで、タミル語などのインドの言語がよく使われています。

DOSによりますと、家庭での英語の使用は、一般的に高齢者よりも若者の方が多いとのことです。例えば中華系の場合、2020年には5歳から14歳までのおよそ10人に8人が自宅で最も使う言語が英語でした。これに対し、55歳以上の高齢者では、英語を自宅で最も使用する人の割合はおよそ10人に3人にとどまります。マレー系やインド系でも同様の世代による違いがみられました。

また、教育レベルによる違いもみられました。DOSは「一般的に、高度な教育を受けた場合は、家庭で最も頻繁に英語を使用する傾向がありました」と述べています。

例えば、15歳以上の大卒のシンガポール居住者では、主要民族のおよそ10人に6人が家庭で最もよく使う言語が英語でした。一方、中等教育以下の学歴を持つ人では、中華系とマレー系では10人に1人、インド系では10人に3人に減少します。

世代や教育レベルによる違いはあるものの、全体としては過半数近くの家庭で英語が最も使用されていることが今回の調査で明らかになりました。一方調査では、家庭で最も頻繁に英語を話す人のうち、約87%がルーツとなる民族の言語も話していたということも指摘されており、バイリンガルの方が増えている状況が伺えます。



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SingaLife編集部

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