シンガポールのMRTトムソン・イースト・コースト線第2区間が開業 各駅のデザインに国内アーティストの作品を採用
※写真はイメージです
シンガポールのMRTトムソン・イースト・コースト線第2区間(TEL2)6駅が8月28日、開業しました。
TEL2の駅の大きな特徴は、駅構内のデザインにシンガポール人アーティストのアート作品を取り入れ、国内アートシーンの振興を図る陸上交通庁(LTA)のプログラム“Art in Transit (AIT)”の下、駅ごとに異なるアーティストの作品が採用されている点です。
AITは、1997年に南北線で開始。現在、92駅にアート作品が導入されています。
今回開業する6駅では、駅周辺の文化・歴史的背景から着想を得た作品が用いられており、たとえば、さまざまなメディアを駆使した作品を手がけるライター兼アーティスト、トロイ・チン氏によるアッパー・トムソン駅のアートインスタレーション“Lost In Our (Concrete) Jungle”は、同駅からアクセス可能な水源池Central Catchment Nature Reserveに生息する猿マカクがインスピレーションの源になっています。
チン氏によりますと、駅の中の壁などに90匹近くのマカクの姿が描かれていますが、中には見つけるのが難しいものもあり、駅を利用する人に楽しみながら探して欲しいとのことです。
TEL2の各駅は、設計上の工夫もなされ、サークル線との乗換駅にあたるカルデコット駅は、シンガポール国内の地下駅でも特に深い場所(地下35m)に位置していますが、自然光が差し込むように設計されました。
また、ひじかけや背もたれ付きのベンチの導入や駅構内の標識の改良など、TEL2のそれぞれの駅で実用面の改善も行われています。
皆さまも、お近くの駅やTEL2の駅を今後訪れる際、少し足を止めてアート鑑賞をお楽しみになると、新たな発見も生まれるかもしれませんね。
この記事を書いた人
SingaLife編集部
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