アンパオ(紅包)とは?旧正月に欠かせないシンガポールのお年玉を徹底解説!

シンガポールでは年が明けると街中に赤色と金色の装飾が飾られ、旧正月の雰囲気に満ちあふれます。人口の70%以上を占める中華系にとって大切な旧正月に欠かせないアイテムの1つが、アンパオ(紅包)。日本のお年玉と似ているようで、少し違うところもあります。どのような違いがあるのかを詳しくご紹介します。

 

アンパオ(紅包)とは?

アンパオ(紅包)とは、結婚式などのおめでたい場にお金を包むポチ袋のような封筒を指します。赤色や金色で装飾され、お札を折らずにそのまま入れられるサイズです。旧正月の時期には1年で最も目にすることが多い封筒です。

赤色は中国の文化で「活力、幸福、幸運」を象徴する色のため、お金を赤色の紙で包むことが肝要です。「幸福と祝福を分け与える」という意味を持ち、家族や親戚だけでなく近所の親しい人や職場の後輩など日々お世話になっている方にも感謝の意を込めて渡します。

アンパオの由来と歴史

シンガポールでアンパオと呼ばれている「紅包」は、中国本土で北京語を用いる地域では「紅包 (hóngbāo)ホンバオ」と呼ばれ、「アンパオ」の読み方は福建語が由来とされています。その始まりは宋、または清の時代と諸説ありますが、「福を渡す」という縁起の良い慣わしとして長い歴史を持っています。

紅包は中国地域で最も重要な祝日である春節(中国外の地域では旧正月、シンガポールではChinese New Yearと呼ばれる)において家族や親戚、お世話になった人などに渡し、新年の挨拶をするための重要な文化として中華系人口が70%以上を占めるシンガポールにおいても根付いている季節行事です。

その年の干支や幸福や富を表す漢字や絵柄がデザインされたアンパオ(紅包)はとても美しく、赤い色自体に幸福をもたらし邪気を払うと信じられています。

シンガポール独自のアンパオ文化

シンガポールでは福建省で呼ばれている「アンパオ」の名で親しまれる紅包文化。シンガポールでは、家族や親戚だけでなく普段からお世話になっている人にもアンパオ(紅包)を渡す習慣があります。

旧正月明けに上司から部下へ、掃除をしてくれているコンドミニアムのクリーナーさん、通学バスのアンティやドライバーさんなどにも渡し、日頃の感謝を表します。

アンパオは誰から誰に渡す?

一般的には、結婚している人から未婚の人にアンパオ(紅包)を渡す習慣として定着しています。ただ、これに限らず「感謝」を伝えたい方に渡している方が多く、決まりはありません。

▪親から子どもに
▪成人して働いている子どもから親に
▪既婚のきょうだいから未婚のきょうだいに
▪会社の上司からスタッフへ
▪コンドミニアムのセキュリティへ
▪通学バスのドライバー、アンティ、子どもの習い事の先生



SingaLife編集部では、アンパオについていろいろな方の声をうかがいました。

●日本人スタッフ
昨年までは未婚だったので、彼のご両親からS$50〜100のアンパオをいただいていました。昨年結婚したので、今年の旧正月は親戚の子どもたちにS$10~20渡す予定です。また、封筒には人気のキャラクターやきれいな花柄など種類が多く、選ぶのが楽しいです。

日本人スタッフ
毎年お世話になっているローカルの習い事の先生に、アンパオを渡しています。何年もお世話になっているのでS$12を渡していますが、関係性によって前後するかと思います。他にバスのドライバー、アンティなどS$6〜S$18の額で渡している方が多い印象です。
 
日本人スタッフ
昨年、コンドミニアムのセキュリティのおばちゃん(シンガポリアン)から息子にアンパオをいただきました。封筒にはメッセージまで書いてくれていて、感動しました!息子が大きくなった時に渡そうと思い、大事に保管しています。
 
日本人スタッフ
シンガポール在住中は、毎日お世話になっている幼稚園のバスドライバーさん数人に、縁起の良い数字であるS$8をそれぞれ渡していました。
 
シンガポリアンスタッフ
私は未婚ですがフルタイムの仕事をしているため、両親にアンパオを渡しました。昨年の旧正月には母にS$300、父にS$300のアンパオを渡しました。私がもらう場合は、1人につきS$10〜S$20が多いです。
 
●学校でPTAをしていた時にセキュリティなど、学校で働くローカルスタッフにアンパオを渡すということもありました。こういった形で普段の感謝を伝えられるのはいいなと思った記憶があります。


アンパオを渡す時の注意点

いつ渡す?

旧正月の元日(2026年は2月17日)から14日以内に配るようにしましょう。基本的には14日以内であればいつでも大丈夫ですが、可能であれば旧正月の元日に渡すようにすると良いです。

アンパオの袋に決まりはある?どこで入手できるの?

お金を入れる封筒は、この時期にスーパーやレストラン(スシローやBACHAコーヒー、TWGなど)、銀行を利用するともらえる赤い封筒を使うのが一般的です。また、文房具屋さんやLAZADAでも購入することができます。

新年快楽、恭喜発財、万事如意などの縁起の良い文言がデザインされた封筒が多いですが、特にどれが良いということはありません。これらの文言はどれも縁起が良いので、デザインやメッセージの好みで選んでよいでしょう。

アンパオを包む金額の相場は?

アンパオ(紅包)に入れるお金は古い紙幣を使うのは避け、新札を使用するようにしてください。旧正月前は新札を求めて多くの人が銀行を訪れるため、行列になるところが多く、早めに用意をしておくことをおすすめします。

特にはっきりとした金額は決まっていませんが、多くの場合S$20未満で大丈夫です。中華圏の文化であるので、偶数が好まれ、特に2と8は縁起がいいとされています。4は死を連想させ、また、コインは葬式を連想させるため、避けるのが無難です。

また、「アンパオ(紅包)」の名前のとおり、お金は必ず赤い封筒に入れて渡すことが大切です。中国ではお葬式の際に白い封筒が使われますので、白い封筒を間違って使用しないように気を付けましょう。

ATMとデジタル推奨について

シンガポールの大手5銀行では、ATMで新札に交換できるサービスを行っています。DBSやPOSBでは、毎年期間限定で新札交換用のATMが旧正月の約1か月前から街中に出現し始めます。利用回数の制限や利用可能時間については随時公式ホームページをご確認ください。

また、新札を印刷するための二酸化炭素排出を削減するため、近年シンガポール金融管理局(MAS)により「e-hong bao(e紅包)」などのデジタルアンパオ(紅包)の利用が呼びかけられており、DBSの公式ホームページでは QR Ang Baosと表記されています。

仕組みとしては申し込み後、旧正月が始まる前に自宅に専用のQRコード付きQR Ang Baosが届き、QRコードから金額やメッセージを設定。QRコード付きのカード(QR Ang Baos)をもらった方は、そのQRコードを読み込むことで電子的にお金を受け取ることができます。電子の良いところと直接手渡すという文化も組み合わせた工夫が見受けられますね。

なお、申込みには上限数があるため、詳しくは各銀行ホームページなどでご確認されることをおすすめします。DBSではこの取組みを2019年から開始し、年々サービス向上につとめているようですので、頭の片隅にいれておくのもおすすめです。

2026年の旧正月に向けたDBSの詳細はこちら

参考記事:E-Hong Baosで行列を減らし、環境をサポートする

旧正月にアンパオ(紅包)を送って祝おう

アンパオ(紅包)は新年を祝い、その年の幸福と安全を祈願する中華系の文化です。アンパオ(紅包)を送ることで相手に「福」を渡し、自分にも返ってくると信じられているため、身近な人に渡してその人の幸せを願えば、お互い気持ちよく新年を迎えられます。ぜひお世話になっている人に渡してみてはいかがでしょうか。

●記事内容は執筆時点の情報に基づきます。

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この記事を書いた人

SingaLife編集部

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