【TOPインタビュー】シンガポールでの飲食店経営の歴史に迫る!~博多水炊きの鶏金、鉄板焼のTEPPAN BAR Q 代表取締役・オーナーの石田京大様へインタビュー~

本格的な水炊きがシンガポールで味わえると人気の鶏金と、鉄板焼きのTeppanBarQのオーナー、石田京大様にインタビュー。これまでの店舗経営についてや、各店舗のこだわり、今後のビジョンなどをお聞きしました。





シンガポールでの飲食業運営をはじめたきっかけは?

2015年に日本の食文化を伝えたい思いもあり、思い立ってシンガポールに来ました。物件探しから始めましたが、なかなか見つからず、そんな中やっと最初のお店「鶏金」をオープンしたのが2016年でした。場所はブキティマで、ローカル客が多いエリアです。

シンガポールの鶏肉はマレーシアから新鮮に仕入れられ美味しいという理由から、鶏肉を使って水炊きを提供できないかと思いつきました。もともと九州の郷土料理には私自身ノウハウがあり、水炊き、唐揚げ、もつ鍋、鶏すき焼きをはじめ、大分や宮崎の料理も一緒に出すことにしました。今のUEスクエアに移転したのが2018年です。

「Teppan barQ」は、ローカル客に喜んでほしい想いから、鉄板料理好きなローカル客のために、博多で鉄板焼料理店をしていたこともあり、スペインのバルの要素を組み合わせて2016年にオープンしました。



それぞれの店舗のこだわりは?

鶏金では、マレーシアの朝引きの鶏肉を使い、8時間かけて煮込んだ濃厚な出汁にこだわっています。白濁したスープは濃厚な鶏のエキスを十分に堪能できるもので塩だけで味付けし、胸身、野菜を入れてポン酢などで味わっていただけます。九州の郷土料理として伝えたい自慢の一品です。

有り難いことに、当初は日本人のお客様がほとんどでしたが、今では8割がローカルのお客様でリピーターも多いです。日本の美味しい料理を食べたいというお客様の思いと、食文化を伝えたい私たちの思いが合致し支持を得られたと感じています。


石田さんへのインタビュー動画はこちら!



Teppan barQでは、オープン当時はまだ鉄板焼=高級料理のイメージがありましたが、そこを「本物を気軽に」というテーマでスタートしました。お好み焼き、とん平焼きをメインにし、和牛ステーキや刺身のグリルなどローカルのお客様に喜んでもらえるようなメニューを揃えました。

当初はこちらも日本人のお客様が9割でしたが、今では割合が逆転する形でローカルのお客様にも来て頂いています。



コロナ禍の中でどういったことを意識して店舗経営をしてきたか?

実は私自身、日本からシンガポールに戻って来られず2年間遠隔で現地の日本人スタッフからの報告を受けながら運営していました。その中で意識したのは、これまで以上にサービスを向上させることです。

どんな時もいい食材を使い、その食材を活かすため素材の美味しさを失わないような調理法を心がけるといった意識もコロナ以前より高まりました。

九州の生産者ともより密に連携して、食材の価値が高められるよう話し合い価値を高められるように努力するという、ある意味原点に戻る期間になっていると思います。シンプルにいい物を提供する、ベストを尽くすことに集中し、全ての店舗でひたむきに料理と向き合っています。



今後のシンガポールでのビジョンについて

以前から日本のカフェをシンガポールで展開したいと思っていました。8年ほど前にニューヨークのブルックリンにある抹茶バーを見に行く機会があり、海外の人にとって抹茶は体にいいという印象が強くあることを当時知って驚いたことがあります。

昨年2021年に宇治抹茶の茶葉で有名な、800年の歴史がある京都府和束町で生産者の松田さんと出会い、その方が生産した宇治抹茶の魅力を伝えられたらと抹茶カフェを展開したいと考えています。

日本では既に抹茶カフェ「HACHI」を出しているのですが、この名称は忠犬ハチ公や末広がりの八を連想するから日本風だと海外の人から言われ、この名前をつけたという経緯があります。和と洋を融合したような、こだわりの宇治抹茶を扱ったスイーツや飲み物をシンガポーリアンに味わって頂けると嬉しいです。


石田京大様のご経歴

1967年生まれ(54歳)。

10代後半からフランス料理の道に入り、26歳まで経験した後、10年間福岡で韓国料理の焼肉レストランでマネージャー、開発、統括を担当。その後に起業し独立。

2年間東京にてレストランのコンサルタントをし、38歳で福岡に戻り鉄板焼、黒豚しゃぶしゃぶの店を出店。鹿児島の黒豚を扱う生産者と出会い一頭買いを条件に契約、ロース、バラ肉だけでなく、モモ肉などあらゆる部位を使える韓国料理店を出店。半年後に2号店を出し、無駄なくひき肉として使用できる一口餃子のお店も出店。それを皮切りに鉄板焼、餃子、韓国料理、スペイン料理と17店舗まで拡張。

現在は、博多一口餃子のヤオマン、2015年スタートした抹茶カフェ4店舗、パスタ専門店、韓国料理2店舗と手広く経営している。

石田企画 http://ishidakikaku.co.jp/

<お店情報>

鶏金 Torikin
住所:205 River Valley Rd. #01-75 UE Square, (S)238274
電話番号:6219-0391
最寄駅:Fort Canning駅
営業時間:17:00-22:30
定休日:無
Facebook:https://ja-jp.facebook.com/torikinsg
Instagram:https://instagram.com/torikinsg?utm_medium=copy_link


Teppan bar Q
住所:11 Unity Street, #01-21/22, Robertson Walk, Singapore 237995
電話番号:6887 5885
最寄り駅:Fort Canning駅
営業時間:17:00-23:30
定休日:不定休
Facebook:https://www.facebook.com/barQsg/
Instagram:https://instagram.com/teppanbarq?utm_medium=copy_link





この記事を書いた人

SingaLifeグルメ倶楽部

編集部が実際に足を運んだ選りすぐりの飲食店や、話題のカフェ・レストラン、最新グルメなど、シンガポールの食にまつわる旬の情報をご紹介します!次に食べたいグルメやお気に入りのお店が見つかるかも?

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