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<シンガポール>在宅勤務により結婚生活に負荷?新型コロナウイルス流行後、カウンセリングを受ける夫婦が急増

シンガポールで、新型コロナウイルスの感染拡大による外出制限措置”サーキットブレーカー”が取られた数ヶ月間、夫婦や家族が自宅に“軟禁状態”にさせられたことによって、結婚生活に危機が訪れた夫婦が増えたといいます。

その典型的な例は、ジャックとローズ(どちらも仮名)です。数ヶ月の間の度重なる喧嘩とストレスで、離婚を検討しているそうです。共働きが多いシンガポールにおいて、夫婦だけでなく家族全員が家にいることになり、その分家事や掃除が増えました。学校も休校となり、7歳の子どもの家庭学習を見てあげなければなりませんでした。

シンガポール・カウンセリング・センター(SCC)の福祉課長であるジョン・シェパード・リム氏によると、相談件数はこの6ヶ月間で20%増えたとのこと。ジャックとローズ夫妻について「家事を取り仕切る妻ローズは、夫ジャックは家にいながら、家の周りの手伝いをしてくれないことに不満を抱き始めました。これは、在宅勤務の増えた家族に多く見られる状況です」と話しました。

共に家で時間を過ごし、在宅で仕事をしている期間が長くなった後、家庭での緊張が悪化しています。家事の役割分担の配分や価値観の相違、仕事とそれ以外の時間の境界が曖昧になること、また、家の中という実際の空間の狭さが悪影響を及ぼし、疲労や苛立ちをうまく発散できず、些細なことが大きな夫婦喧嘩になる回数が増えているという。

夫婦のどちらも自宅勤務になったことで、仕事と家庭での役割分担が曖昧になり「夕飯の準備はまだしないの?」といった些細な言葉で衝突が起こりやすくなっています。

夫婦どちらの仕事の方が重要なのかという議論も勃発しています。カウンセラーはまた、金銭的な悩み、職を失うかもしれないという経済の問題は、離婚を考える大きな要因であると言います。

家庭裁判所は「離婚申請件数の上昇傾向はまだ見られない」としながらも、サーキットブレーカーの開始以来、複数の弁護士は、問い合わせ件数の増加を目にしています

弁護士グロリア・ジェームズ・チベッタは、2020年4月から6月まで、1ヶ月間平均60ー80件の問い合わせがあったと述べました。
24時間365日、同じ人と一緒に同じ空間に閉じ込められていた環境で、苦悩しなかった夫婦はいないだろうと言います。

また弁護士Nureliza Syahidain Effendyは、家庭内暴力を理由に訴えている人が増えていると言います。

セラピストは、夫婦は時間と空間の境界線を設定し、個人的なスペースと共有スペースのバランスを確保するようアドバイスしています。

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