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シンガポールに新たな就労許可「テックパス」制度、来年1月から 高い技術の外国人人材狙う

シンガポールでビジネスを始めたり、ビジネスを指導したりする専門性の高い外国人を対象とした新たな就労許可制度が来年から始まります。専門性の高い一流の外国人人材をシンガポールに呼び込み、テクノロジー業界を発展させることが狙いです。

11月12日、シンガポール経済開発庁は新たなプラン「テック・パス」を発表しました。eコマースやAI、サイバーセキュリティなどのテクノロジー分野の人材をめぐる国際的な競争でシンガポールが勝ち抜くためのものです。

テック・パスは2年間有効で、その後2年間は特定の基準で更新されます。申請は来年1月に始まります。

「こういった人材を集めることは、資本、ネットワーク、ノウハウをシンガポールのテクノロジー分野にもたらすことができるだけでなく、シンガポール人にとっての機会創出にもつながる」と通産大臣は語っています。

テマセク、グーグル、コンサルタント会社のベイン・アンド・カンパニーの合同調査によると、シンガポールのインターネット経済は2025年までに220億米ドル(297億シンガポールドル)に届く勢いで成長しており、テクノロジー分野はシンガポールの経済成長にとって大きな原動力になります。またこの調査では、企業価値10億ドル以上の会社の本社が所在する数が、シンガポールは東南アジアで最も多いことも指摘されます。

テック・パスの対象となるために、3つの基準のうち2つを満たす必要があります。

・過去1年間で少なくとも20,000ドルの月給を受け取っている

・時価総額5億USドル以上の企業価値がある、または3,000万USドル以上の資金調達をしているテクノロジー企業で幹部として計5年以上働いた経験がある

・アクティブユーザーが月10万以上いる、または1億USドル以上の収入があるテクノロジー製品の開発に幹部として携わった経験が5年以上ある

テック・パスを受け取った人は、ビジネスを起業・運営したり、シンガポール企業の役員になったり、株主や投資家になったりすることができます。また、高等教育機関で教鞭を取り、企業のアドバイザーになったりトレーニングやワークショップを行ったりすることもできます。

テック・パスの更新には、2年間で少なくとも24万ドル以上の所得があったことまたは年間総事業支出が少なくとも10万ドル以上であることを証明するなど、複数の要件を満たす必要があります。

テック・パスは、雇用パス(EP)に申請する外国人により柔軟に対応するテック@SGプログラムに基づいて構築されています。

優秀なグローバル人材を集めようとしているのはシンガポールだけではなく、他国が人材を集めるためのスキームを構築しており、フランスやタイは、自国で働くテクノロジー人材のための特別ビザを用意しています。

シンガポール経済開発庁は、テック・パスおよびテック@SGは、急成長するテクノロジー企業をシンガポールに定着させ、シンガポールのテクノロジー分野の企業や人材の国際的な競争力を高めることに繋がるといいます。「シンガポールの人にとっても、世界トップレベルのテック人材と切磋琢磨する機会ができるでしょう

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