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シンガポールで高齢者の介護担う外国人家事労働者の過労が問題に

シンガポールにおいて高齢者介護に携わる外国人家事労働者の多くが、過労と支援不足の問題を抱えている実態が、男女平等に向けた活動を行う非政府組織(NGO)、“行動・調査のための女性協会(AWARE)”と移民労働者のための人道的活動組織、“Humanitarian Organization for Migration Economics(HOME)”が11月11日、発表した調査報告書で明らかになりました。

同報告書は、2019年12月~2020年9月に、主にフィリピン、ミャンマー出身の家事労働者25人および外国人家事労働者の紹介業者、雇用主、高齢者介護の研修機関に対し行った面接調査の結果をまとめたもの。

過労の結果、心の健康への影響を訴えた家事労働者もいたとのことです。
さらに、報告書は、家事労働者が直面している課題として、“採用前に受けた研修内容と実際に行っている介護との間のミスマッチ”“過労による睡眠障害”“介護にあたっている高齢者から暴言・暴力を受けた家事労働者などへの情報面・精神面の支援不足”などに言及。

こうした問題の解決に向け、“必要な介護レベルの明確化”、“外国人家事労働者の介護スキル認定制度の創設”、“法律改定による外国人家事労働者の保護強化”、“支援グループなど外国人家事労働者を支援するリソースの確立”といった対策案が提案されています。

また、AWARE関係者は、シンガポール社会の高齢化が急速に進むなか、外国人家事労働者への依存度が今後さらに高まる可能性を指摘

「介護に伴う外国人家事労働者の精神・身体面の健康への影響に注意を払わなければ、高齢者介護の質が低下するおそれがある」と懸念を示しています。

少子化に伴い、高齢者介護者の負担が増えるなか、外国人家事労働者が安心して働ける労働環境の整備が急務となっているようです。

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