シンガポール航空、21年3月期通期は過去最大約43億Sドルの赤字

シンガポール航空(SIA)は5月19日、2021年3月期通期決算を発表し、最終損益が約43億Sドルの赤字となりました。新型コロナウイルスの影響で航空需要が激減する中、最終赤字は2期連続です。

同期の旅客輸送量はシンガポール航空、傘下のシルクエアー、スクートの全てにおいて20年3月期と比べ97.9%減少。乗客数は2020年1月の340万人に対して、2021年1月は7万8,000人となりました。その結果、売上高は前の期の121億Sドルから、76.1%減の38億Sドルとなりました。

航空貨物需要が前期比38.8%増の27億Sドルに拡大し業績を下支えしたものの、旅客減の影響を相殺するには至りませんでした。赤字額は前の期の2億1200万Sドルから拡大。SIA設立以来過去最大の赤字となりました。

また、足もとの資金需要に備えて、転換社債を発行し約62億Sドルを調達することを発表しました。2020年4月1日以降約154億Sドルを調達しています。

ストレーツタイムズ紙によりますと、SIAは過去最大の赤字額を記録したものの、「財政状態は安定している」と報告しています。3月31日時点のネットキャッシュ・フローは51.3億Sドルで、現金等残高は77.8億Sドルでした。

SIAは、旅客機の乗客数が6月までにはパンデミック前の約28%となり、7月までには32%増加するとみています。今年4月の乗客数は11万人と、パンデミックにより打撃を受けて以降最も多くなりました。

航空需要は回復に向かうと期待されるものの、実際にはワクチン普及の進展などによるとみています。ただ、感染力が強いとされるインド型変異ウイルスなどが世界各地で広がりつつあることを踏まえると、ただちに国際的な往来を再開することは難しそうです。

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SingaLife編集部

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