3月7日開催!セミナー開催レポート|海外での学びを最大限に生かす 進路マップと実践戦略  PR


 

現在の教育・留学動向:世界と日本で何が起きているか

 

VUCA時代を生き抜くスキル

現代はVUCA時代(変動性、不確実性、複雑性、曖昧性)と呼ばれ、目まぐるしいスピードで社会が変化しています。この時代に対応するために必要なのは、単なる知識の詰め込みではなく、「情報処理能力」「仮説構築能力」「意思決定・行動力」です。

STEAM教育とインター校の親和性

特にインターナショナルスクール(以下インター)で注目されているのがSTEAM教育です。科学、技術、工学、芸術、数学を統合し、教科横断的に問題を解決するこの手法は、IB(国際バカロレア)の学びとも非常に親和性が高いものです。

アジア圏への「教育移住」シフト

また、近年の動向として、かつて人気のあった欧米圏から、シンガポールやマレーシアといったアジア圏への「教育移住」がシフトしています。治安の良さや教育水準の高さに加え、日本との時差の少なさが大きな魅力となっています。しかし、低年齢での留学が進む一方で、母語(日本語)の基盤が未熟なまま第2言語を習得することへの懸念も忘れてはなりません。

「高い英語力」に隠れた懸念:真に求められる力とは

 

日常会話(BICS)と学習言語(CALP)の違い

「インターに通っているから英語は大丈夫」と思われがちですが、言語能力には2つのレベルがあります。

1.BICS(日常会話能力):約2年で習得できる、生活のための言葉。
2.CALP(学習言語能力):5〜7年かかる、教科学習や抽象的な思考のための言葉。

 

言語の相互依存モデル:母語の重要性

カミンズ教授の「相互依存モデル」によれば、母語と第2言語は水面下で共通の基礎能力として繋がっています。つまり、「母語(日本語)でしっかり思考できる力」があれば、それは英語の習得にも必ず生かされます。

英語力が伸び悩んでいる場合は、まず日本語での抽象的な言い換え(日日変換)や、論理的な思考を徹底させることが、結果として高い英語力(英英変換)への近道となります。

9歳・10歳の壁をどう乗り越えるか

特に、思考が具体的から抽象的に移行する「9歳の壁(10歳の壁)」を越えるタイミングでは、語彙力が不足するとどちらの言語も中途半端な「セミリンガル」になるリスクがあるため、注意深い観察が必要です。

教育投資のシミュレーション:進学コストと投資効果(ROI)

 

教育経済学から見る「手間・暇・お金」

インターの学費は決して安くありません。教育経済学の視点では、教育は「手間・暇・お金」というリソースを投じる「人的資本への投資」です。

ヘックマン曲線:早期投資の重要性

ここで知っておきたいのが「ヘックマン曲線」です。教育投資の収益率は、就学前の乳幼児期が最も高く、年齢が上がるにつれて低下していきます。つまり、高校から急にインターへ通わせる場合、英語力を引き上げるためのコスト(時間と労力)は膨大になる一方、得られるリターンが小さくなる可能性があるのです。

日本の教育水準と英語力の価値

一方で、日本の教育(PISA調査等)は世界的に見ても非常に高水準です。また、TOEICスコアが高いほど平均年収が高いというデータもあり、語学力という「武器」を手に入れることは、将来への確かな投資と言えるでしょう。

「いつの間にか…」を防ぐ進路選択:分岐点とデッドライン

帰国や第三国への移動を常に考慮しなければならない海外生活において、進路選択には「外せない期限」があります。澁谷氏は以下のステップを提唱します。

Grade 5~6:抽象的思考のチェック

Grade 5〜6(小6〜中1)
9歳の壁を越えた直後。日本語と英語、両方で抽象的な表現ができるかを確認してください。ここでどちらも中途半端なら、中学進学を機に日本語環境へ戻る検討が必要です。

Grade 9:選択の年(DPか国内高か)

Grade 9(中3):
選択の年。IBのDP(ディプロマ プログラム)に突き進むのか、日本の教育システムに戻るのかを決める最大の分岐点です。DPはレポートや論文が中心となるため、高度な学習言語力が必須です。

Grade 10:日本回帰の最終期限

Grade 10(高1):
デッドライン。日本の高校教育に合流したい場合、ここが限界です。これ以上遅れると、カリキュラムの差を埋めるのが非常に困難になります。

IBスコア38以上の意味

IBスコアの目標
世界の名門校や日本の難関国立大を狙うなら、38点以上(できれば40点以上)が一つの目安です。高額な投資に見合う進路を実現するための、明確なベンチマークとなります。

合理的な進路戦略の提案:就職までを見据えた選択

 

お子様の適性タイプ診断(AかBか)

お子様の性格や学習スタイルから、進路の「適性」を見極めることも大切です。

タイプA(IB向き)
自ら探求し、新しい回答を導き出すクリエイティブなタイプ。

タイプB(日本型向き)
与えられた情報を分析し、応用してまとめ直すのが得意なタイプ。

 

国内大学の「総合型選抜」への統合

現在、日本の大学入試(早稲田・慶應など)では、従来の帰国生入試が「総合型選抜」へ統合されつつあります。単に英語ができるだけでなく、海外での経験をどう自己形成に繋げたかという「ストーリー」と「高い知性」が問われます。

企業が帰国生に期待するもの

また、就職においては、インター・海外大出身者は「0から1を生む力」を、国内型出身者は「日本の習慣への適応力や強固なネットワーク」を強みとして、自身のストロングポイントに合った企業群を選ぶ戦略が必要です。

在外教育施設(早稲田渋谷シンガポール校)という選択肢

最後に、日本と海外の「ハイブリッド」な選択肢として在外教育施設の高等部があります。早稲田渋谷シンガポール校では、インターで培った英語力を維持・向上させる環境と、日本の大学入試に直結する指導の両立が可能です。

多民族国家の利点を生かした国際交流・キャリア教育
早稲田大学への高い推薦枠(120名定員に対し101名以上)
日本語での高い学習能力(CALP)の保持

 海外での学びを「点」で終わらせず、将来のキャリアという「線」に繋げるために、この100日間、そしてこれからの数年間をどう戦略的に過ごすべきか。お子様の未来のために、一歩踏み込んだ計画を立てていきましょう。

卒業生のコメント

早稲田渋谷シンガポール校に入学して、英語力を維持しながら日本語力も伸ばすことができました。高校では少人数・習熟度別の英語授業が行われており、授業や友人との会話で英語を使う機会が多くありました。また、日本語で学び生活する環境だったため、日本語で考えたり表現したりする力を身につけることができました。

さらに、部活動や委員会、文化祭などを通して、日本の学校文化を経験できたことも大きな学びでしたし、シンガポールの現地校や企業、ボランティア団体との交流では、英語だけでなくインター校で学んでいた中国語も活かす機会がありました。

インター校と日本人学校の両方を経験できたことは、現在の大学生活でも、多様なバックグラウンドを持つ学生と学ぶ上で大きな財産になっていると感じています。

筒井絢音(つついあやね) 2026年3月卒業 ジャカルタ インターナショナルスクール出身 早稲田大学国際教養学部1年生

登壇者紹介

澁谷健(しぶや けん)
早稲田渋谷シンガポール校 教員 国語科 入試広報副部長

大学卒業後、東京都内の中高一貫校で9年間教鞭
2008年にシンガポールへ 現職

 

Waseda Shibuya Senior High School in Singapore(早稲田渋谷シンガポール校)
🏡住所:57 West Coast Rd, S127366
🚉最寄り駅:バス停「Waseda Shibuya Senior High School」または「Opp Waseda Shibuya Senior High School」を下車後、徒歩1分
📞電話番号:6773 2950
🌐WEBサイト
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●記事内容は執筆時点の情報に基づきます。

 

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この記事を書いた人

SingaLife編集部

シンガポール在住の日本人をはじめ、シンガポールに興味がある日本在住の方々に向けて、シンガポールのニュースやビジネス情報をはじめとする現地の最新情報をお届けします!

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