グローバル社会を生きる人材の基礎、英語力の向上に重点。中学からの国際バカロレアプログラムで正解のない世界で活躍する力を

埼玉県北東部にキャンパスを構える昌平中学・高等学校は、中高一貫校です。グローバル社会を生き抜く力を持つ生徒を育てることを目標に、埼玉県では初めてとなる中学校での国際バカロレア(IB)の中等教育プログラムの認定を受けました。国際社会で活躍できる人材を育成するために先駆的な取り組みをしている学校です。

校訓は「礼儀・勤勉・明朗」。教育方針には「他者を思いやる優しさ、困難に立ち向かう逞しさ、自ら知を求める積極さをあわせ持ち、広く社会に貢献・奉仕しようとする人材の育成を図ります」と掲げています。

中学では全員が国際バカロレアを受講

IBプログラムでは、生徒の「考える力」を育むことに重点を置いています。ただ単に黒板の板書をノートに書き写すだけの授業はほとんど行いません。先生と生徒、ときには生徒と生徒とが双方向にコミュニケーションを取るような授業であったり、あるテーマについて徹底的に調べ、それを踏まえた発表をするといった授業を展開しています。扱うテーマには、必ずしも正解があるとは限りません。例えば、経済発展と気候変動の関係性について。

経済発展を重視する国の立場、水害や干ばつなどに悩まされている国の立場に、それぞれ分かれてディスカッションする「昌平地球サミット」では、授業時間中に結論を出すことはできませんでした。

中学校での集大成が「コミュニティープロジェクト」です。自分が将来「こうなりたい」という姿を描いた上でその姿に関連した奉仕活動を行います。

高校では論理的・批判的思考力を養う

中学校に続く形で、昌平高校では2019年に国際バカロレア(IB)コースを開講しました。中学でIBを学んだ生徒で、高校でもIBコースを希望すれば一貫してIBを学べる環境が整っています。

高校IBコースでは語学はもちろんですが、「知の理論」という授業では論理的、批判的思考力を身につけることを目指します。

一つのテーマについてのディスカッションを通じて「なぜ他人はそのように考えるのか」「どこに問題点があるのか」「目的は何か」を考えます。例えば、遺伝子組み換え食品と食料供給問題など現実に即したテーマに沿って、議論を深めていきます。

大きな特色「Power English Project」

昌平中高の大きな特色は、生徒の英語力を鍛えるプログラムが充実していること。「Power English Project」と銘打たれた取り組みでは、全校生徒が英語を得意にできるようにするための仕掛けを全校で取り入れています。

その一つは、日本語禁止部屋の設置です。部屋に入れば日本語は一切禁止。英語を使わざるを得ない環境を半ば強制的に作ってしまおうという試みです。

そのほかには、中学2年生で全員英検3級、中学3年生で準2級の取得を目指す取り組みもあります。中には帰国生でなくとも中学3年生で準1級を取得する生徒もいます。

海外でのプログラムも

Power English Projectの印象的な取り組みの一つに、毎年夏休みの期間にハーバード大学の学生を招き、共通のテーマについてディスカッションやプレゼンテーションを行うというプログラムがあります。もちろんハーバード大の学生とのやりとりは全て英語。英語力の飛躍的な向上だけでなく、海外の学生との議論を通じて、論理的・批判的思考力も伸ばすことができます。

ただ、2020年は新型コロナウイルスの影響を受け、このプログラムは中止となりました。
その代替策として、国内にいる海外からの留学生を招き、同じような取り組みを行ったほか、インドネシアのバリ島に住む現地のNPOとオンラインでつないで、SDGs(持続可能な開発目標)について学ぶワークショップを開催しました。

「英語を話せて当たり前」の社会

昌平中高が英語を重視するのは「これからの時代は、英語を話せて当たり前になる」という考えがあるからです。前田教頭は「語学は努力を重ねれば必ず身に付きます。英語に取り組まざるを得ない環境に生徒たちを置くことで、卒業する時には生徒たちに高い英語力が備わっているはずです」と話します。

県外からの通学者も多数

昌平中高があるのは埼玉県北東部の杉戸町。茨城県や栃木県、群馬県からもほど近いため、県外からの生徒も多くいます。最寄の駅は、東武日光線杉戸高野台駅またはJR・東武スカイツリーライン久喜駅です。

スポーツの強豪校であることでも知られ、サッカー部、ラグビー部、バレーボール部などの実力は全国区です。Jリーガーもここ数年、毎年輩出しており、文武両道の学校生活を送ることができます。

生徒の声

高校3年生 Aさん 所属部活動:生物・化学部 以前の居住国:シンガポール

私が在籍している昌平高校のIBコースでは、主体的に行動する力や深くものを考える力を養えます。多様な視点から様々な問題について学ぶため、シンガポールでの経験や学びが役に立ってます!特に英語の授業では、英語でグローバルな問題について考え、議論するためきっとシンガポールで培った英語力が生かせると思います!

中学2年生 Nさん 所属部活動:ダンス部 以前の居住国:シンガポール

私の学校の好きな所は、英語が得意な生徒は取り出し授業といってその生徒たちだけで次の級の勉強をしたりネイティブの先生たちと会話をしながら勉強できる授業があることです。この授業があることで毎週ネイティブの先生と話せるので英語力があまり落ちないです。これからもがんばっていきたいです。

帰国生を増やし多様性をもたらす、という方針のもと、IB教育、英語教育を充実させている昌平中学・高等学校。子どもの進学先として、ご検討してみてはいかがでしょうか。


昌平中学・高等学校
住所:埼玉県北葛飾郡杉戸町下野851
電話番号:0480-34-3381
メール:seitoboshu@shohei.sugito.saitama.jp
ウェブ:http://www.shohei.sugito.saitama.jp/

この記事を書いた人

SingaLife編集部

シンガポール在住の日本人をはじめ、シンガポールに興味がある日本在住の方々に向けて、シンガポールのニュースやビジネス情報をはじめとする現地の最新情報をお届けします!

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