シンガポール政府、帰国する国民と永住権保持者への新型コロナ陰性証明書の提示を義務化、出発前72時間以内の検査提示義務化

シンガポール保健省(MOH)は5月26日、国民や永住権(PR)保持者に対する入国規制を強化すると発表しました。29日午後11時59分以降にシンガポールに入国する場合、シンガポールに出発する72時間以内に受けたPCR検査の陰性証明書を提示することを義務化すると発表しました。これは、出発前の21日間に、政府が定める新型コロナウイルスの低リスク国・地域に滞在していた場合を除き、全ての国民および永住権(PR)保持者にかされます。提示後に、飛行機やフェリーへの乗船が許可されます。

政府が定める低リスクの国・地域は、オーストラリア、ブルネイ、中国本土、ニュージーランド、香港、マカオです。

保健省の声明では、空路、海路、陸路のいずれかを問わず、すべての渡航者は、シンガポールに到着した際にPCR検査の陰性証明書を提示しなければなりません。陰性証明書を持っていない場合、入国を拒否される可能性があるとされています。

また、永住権保持者や長期パス保持者がこれに従わない場合はPRの剥奪などもありうるということです。

荷物を運ぶためにマレーシアからシンガポールへ入国するドライバーと同乗者は、引き続きトゥアスとウッドランズの国境検問所で到着時の即時抗原検査を受け、検査結果が陰性であった場合のみシンガポールへの入国が許可されるため、出国前のPCR検査は必要ありません。

昨年11月より、シンガポールに入国するすべての長期滞在者および短期滞在者に対してのみ、シンガポールへ出発する72時間以内にPCR検査の陰性証明書を提示することが義務付けられてきました。

今回はそれを国民やPR保持者にも範囲を拡大したものです。保健省は、急速に悪化する海外でのパンデミックの状況を自国民が海外で影響を受けた場合を考慮したと述べています。

渡航前の特別な医療措置への訴求

また保健省は、PCR検査で陽性となった渡航者は、シンガポールに渡航する前に適切な治療を受け、完全に回復した感染者である事を確認する必要性を強調しています。さらに、閣僚タスクフォースが、世界の新型コロナウイルスの状況を注視し、国境措置を定期的に見直していることにも言及しました。

保健大臣はさらに、この数週間で世界中で最悪なまでに事態を悪化させた感染力の高い変異株の出現による緊急事態に対し、国外からの持ち込みや、注視している市中感染に適切に対応する必要があるために、出国前の検査要件をより厳しい措置とする決定に至った事を説明しました。

シンガポールでは、水曜日に新たに26人の新型コロナウイルスの感染者が報告されました。その内訳は、市中感染での感染者23人、ドミトリーでの感染者1人、輸入の感染者2人となっております。

この記事を書いた人

SingaLife編集部

シンガポール在住の日本人をはじめ、シンガポールに興味がある日本在住の方々に向けて、シンガポールのニュースやビジネス情報をはじめとする現地の最新情報をお届けします!

  • 帰国生のミカタ
  • SingalifeBiz