コロナ禍のシンガポールで訪問ヘアカットサービスの需要急増

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、自宅で理美容師に髪をカットしてもらえる訪問サービスを利用する人が増えています

国内の複数の理美容店によりますと、こうしたサービスの利用客は、新型コロナウイルスの感染拡大開始以来、20%増加。来店客の落ち込みを穴埋めしています。

訪問サービスの料金は、シャンプーなしで30~50Sドルとのことです。

ミドル・ロードのオフィス・商業ビル、フォーチューン・センターとプンゴルで自らヘアサロン“ジャックリン・タン・ヘア・スタジオ”を計2店舗経営するジャックリン・タンさん(59)は、2016年に訪問ヘアカットサービスを開始。

コロナ禍の中、ソーシャルディスタンスの確保を希望する利用客の人気を集め、タンさんは、店内でのカットに加え、訪問サービスを1日最大2件こなしています。

インターネットで知ったタンさんの訪問サービスを2020年7月以来、一家で2カ月ごとに利用しているという主婦カリスタ・ヘンさん(39)は、「息子(8)がマスクをつけるのを嫌がるため、訪問サービスの方がずっと安心だと感じる」と語っています。

また、こうしたサービスは、寝たきりの高齢者など、理美容店に来店できない人にも好評とのことです。

ジャラン・ブキット・メラのヘアサロン“シェア・ア・カット”のオーナー、タン・シンディーさん(40)は、2018年以来、スポンサーを募り、体が不自由な人や恵まれない人向けの訪問ヘアカットサービスを提供。

「訪問ヘアカットサービスは私なりの社会への恩返しです。店に来店できない方にも、ヘアカットですっきりしていただきたいと考えています」と語っています。

新型コロナウイルスの感染拡大は、多くの業者にとって打撃となる一方、新たなビジネスが成長するきっかけともなっているようです。



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SingaLife編集部

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