シンガポール国産の小型人工衛星開発へ

※写真はイメージです

シンガポール国産の高性能小型人工衛星の開発計画が発表されました。

シンガポール政府の宇宙技術・産業企画室(OSTIn)の支援を受け、南洋理工大学(NTU)やシンガポール国立大学(NUS)の研究所、地場系人工衛星企業が新たに結成したコンソーシアムによるもので、コンソーシアム参加団体による開発協力協定への調印が2月9日、シンガポール国内で開催された国際的な宇宙技術会議“Global Space and Technology Convention”に際し、行われました。

新たな人工衛星は、重量100kg、小型冷蔵庫ほどの大きさになるとされ、2025年の完成・打ち上げを目指しています。

従来の人工衛星の周回軌道が高度約500~800kmであるのに対し、今回開発される人工衛星は、高度約250kmの超低高度軌道を周回。

シンガポール国産の人工衛星がこのような低軌道に打ち上げられるのは、これが初めてとのことです。

新たな人工衛星は、1辺がわずか50cm程度の小包のような小さな物体も高解像度で撮影できるシンガポール初の国産宇宙用カメラも備え、周回軌道の高度がこれまでの人工衛星の約半分にすぎないことから、自然災害の被害状況を高解像度の画像で撮影可能になるなど、観測能力が倍増すると期待されています。

また、農業や資源採掘への応用も見込まれているそうです。

従来の人工衛星が飛行する高度と比べ、大気の密度や抵抗が大きく、人工衛星が地球を周回する速度が低下する可能性がある超低高度での人工衛星運用については、人工衛星が打ち上げから数日以内に軌道から外れ、地球の大気圏に再突入するリスクが指摘されてきました。

このため、超低高度軌道への人工衛星打ち上げは、これまでほとんど行われてきませんでした。

しかし、コンソーシアムでは、人工衛星の形状の改善やエンジンの推進力の向上を通じて、こうしたリスクの軽減を図り、これを機に、通信や気象観測などの分野での超低高度衛星の商業利用を進め、シンガポールを超低高度衛星の開発拠点に発展させたい考えです。

シンガポールによる今後の宇宙開発の行方に期待が高まります。



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SingaLife編集部

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