シンガポール版春巻きのポピアは中華系とマレー系が融合したニョニャ料理の代表的メニュー。おすすめのレシピやお店を一挙ご紹介!
シンガポールの中国人コミュニティにとって、伝統的な食べ物の一つであるポピア。もとを辿ると中国南東部の福建省からマレー半島に移り住んだ中華系の人々から伝承されてきた食べ物です。野菜やチリソースなどさまざまな具材を薄くてもちもちした皮で包んで味わい、シンガポールでは中華系に関わらず多くの人に愛される食べ物です。
今回はポピアのレシピやどんなお店で扱っているかなど詳しく紹介します!
ポピアって何?
主に15世紀頃に中国からマレー半島にやってきた中国人の子孫のことは「プラナカン」と呼ばれています。「ニョニャ」は女性という意味を持ち、そのニョニャ達に受け継がれる料理をニョニャ料理と呼びます。
ポピアは代表的なニョニャ料理の一つで、シンガポール風生春巻きです。もちもちした皮で具材が包まれていることから中国語では「薄皮」と書かれ、マレー系ホーカーのお店では名前を見たことがある方もいるかもしれません。主に夕食や食事の合間に軽食として食べられていて、お供え物として使われることもあるそう。
ポピアのレシピ
シンガポール版生春巻きであるポピアの具材は、主にもやし、揚げ豚、ターニップ(洋かぶ)、レタス、キュウリ、卵に、スイートソース、チリソースなどです。この中でも外せないのがターニップ。これを甘く煮つけたものを薄皮の中に入れます。
ここではどこでも手に入る材料で作れるポピアのレシピを紹介します。
小麦粉 125g
水 300cc
卵 5個
ゆで卵 2個
切り干し大根 20g
にんじん 1/4本
もやし 100g
キュウリ 1本
レタス 2枚
マヨネーズ 適量
バターピーナッツ(砕く) 適量
パクチー 適量
塩胡椒 適量
●調味料
しょうゆ 小さじ1
酢 大さじ1
はちみつ 小さじ1
1.まずは皮を作る。卵を軽く溶き、小麦粉に卵、水を少量ずつだまにならないように混ぜ合わせ生地の元を作る。
2.フライパン全面にサラダ油(分量外)を薄くひき、[1]で作った生地を2mmほどの厚さに流して中火で焼く。片面に火が通ったら裏返して両面に軽く焦げ目が付くまで焼く。皮は重ねて置いておき、粗熱を取っておく。
3.そして中に入れる具を作る。材料の切り干し大根は水で戻し、水気をしっかり絞って食べやすくなるように切る。にんじんは皮をむいて細切りに。容器に調味料を入れて混ぜ合わせ、切り干し大根、にんじんを加えて和える。
4.キュウリは千切りにする。もやしは沸騰したお湯に一瞬だけ通して火を通し、水気を切っておく。ゆで卵は千切りにする。
5.皮の上に[4]の材料とレタス、パクチーをお好みに合わせて追加し、その上に[3]の具を盛り付けて円筒状に丸める。
6. 食べやすく切って皿に盛り、マヨネーズをのせ、上からバターピーナッツを散らして完成!お好みでチリソースも入れるとさらに本格的に。
シンガポールでポピアが食べられるおすすめのお店
Po Restaurant
Poは、シンガポール川の近くThe Warehouse Hotelのフラッグシップレストランです。シンガポール料理とアジアン料理をモダンスタイルで提供してくれるお店。
ここのポピアは、皮と具材をそれぞれ分けて提供してくれ、ターニップをはじめ卵やもやしなど具材を自ら皮に巻いて味わうことができます。
Po Restaurant(ポー レストラン) 住所:320 Havelock Road, Robertson Quay, S169628 営業時間:8:00-10:30,12:00-15:00,18:00-22:30 定休日:月・火 電話番号:6828 0007 他店舗:無 WEBサイト |
Kway Guan Huat Joo Chiat Popiah and Kueh Pie Tee
出典:Kway Guan Huat Joo Chiat Original Popiah & Kueh Pie Tie
1938年から70年以上にわたって中国福建省の先祖から受け継いだ家族のレシピで作り続けられているポピアを提供しています。シンガポールの中でも本格的なポピアの皮を作っていると知られているお店です。
ポピアの皮を作るマスターが生地を空中で回転させて熱い鍋で薄く焼きあげる様子は圧巻!薄くて柔らかく歯ごたえのあるポピアをお試しあれ。週末の午前8時半〜11時にポピアの皮を作る実演も店頭で見られます。
Kway Guan Huat Joo Chiat Original Popiah & Kueh Pie Tie (クァイ グァン ファット ジョー チャット オリジナル ポピア アンド クエ パイ ティ) 住所: 95 Joo Chiat Rd, S427389 最寄り駅: Paya Lebar駅 営業時間:9:00-14:00 定休日:月 電話番号:6344 2875 他店舗:無 WEBサイト |
Good Chance Popiah
Hou氏によって設立されて3世代にわたって家族で経営するお店。福建省出身の初代Hou氏は記者やシンガポールバスケットボールチームのコーチなどを務め、のちに今のGood Chance Popiahを創設しました。
ポピアやクエパイティなど、福建省の伝統料理を中心に提供しています。今年ジャランべサールに2店舗目も展開しました。自分で包むDIY Popiah Set(S$33.80 2人前)もおすすめです。
Good Chance Popiah Eating House・好彩薄餅 (グッド チャンス ポピア イーティング ハウス) 住所:Silat Ave, #01-58 Block 149, S160149 営業時間:11:00-14:30,17:30-21:30 定休日:月 電話番号:6271 0698 他店舗:無 WEBサイト |
Bao Bao Popiah
1960年にバオ氏が屋台で始めたポピアとクエパイティのお店。クリフォード ピア フードセンターで40年以上ポピアを提供したのち、今のマリンパレードセントラルへ。長年シンガポール人に愛されてきた自家製のポピアが自慢の味です。
DIY ROJAKSET(S$12.90)、Party Combo Set(S$48 6人前)などさまざまなセットがあり、デリバリーも可能。
Bao Bao Popiah(バオ バオ ポピア) Marine Parade店 住所: 81 Marine Parade Central, S440081 営業時間:月~土 10:00-19:00、日 10:00-18:00 定休日:無 電話番号:9006 0023 他店舗:無 WEBサイト |
Ann Chin Popiah
1940年代に中国の福建省からシンガポールに移住したリム氏が1958年に創設したアンチンポピア。今は子ども達が受け継ぎ、シンミンプラザ、チャイナタウンコンプレックスフードセンター以外に、さまざまなところにチェーン店を展開しました。
ミシュランプレートでも認められた同店のポピアは、香り豊かな薄皮で歯応えが抜群。伝統の味を堪能あれ。
Ann Chin Popiah・安珍(アン チン ポピア) Sin Ming Plaza店 住所:6 SinMing Road,SIN MING PLAZA, #01-20 S575585 営業時間:8:00-20:00 定休日:無(旧正月のみお休み) 電話番号:8189 4699 他店舗:有(Chinatown Complex、Ang Mo Kio、Clementi 他5店舗) WEBサイト |
Qu Ji
出典:Qi JI
自家製のスイートソース、卵、エビなどを入れたQu Jiのポピアは、ハラールおよびISO 22000:2005認証基準に従って作られているもの。通常のポピア以外にも人参やチキン、カニなどを入れたプレミアムもあります。ナシレマックやラクサなど伝統料理も提供。シンガポール内に店舗を多数出店しています。
Qi Ji(チージー) Funan Mall店 住所:107 North Bridge Road #B2-12 Funan Mall S179105 最寄り駅:CityHall駅 営業時間:月~土 9:30-21:30、日 8:30- 20:30 定休日:無 他店舗:有(NorthPoint City、Kinex Mall、Jurong Pointl 他10店舗) WEBサイト |
Old Long House Popiah
1930年の創業以来、MSG(グルタミン酸ナトリウム)、人工着色料、防腐剤、豚肉とラード、魚介類を使わない独自のレシピで伝統的なポピアを提供しているお店。さまざまなTVメディアに取り上げられ、マカンストラやシンガポールストリートマスターなどガイドブックにも多数紹介される実績を持っています。
店頭で購入できるだけでなく大人数用デリバリープランもあり、ウェブサイトから受付可能。
Old Long House Popiah(オールド ロング ハウス ポピア) 住所:22 Lor 7 Toa Payoh, #01-03, S310022 営業時間:6:00-14:00 定休日:月火(祝日を除く) 電話番号:9171 7157 他店舗:無 WEBサイト |
おいしいポピアを探しに行こう
シンガポールで味わえるポピアについて、代表的なお店を紹介しました。せっかくシンガポールにいるなら味わってほしいポピアは、それぞれのお店ごとで具材や皮へのこだわりがあり味わいが異なります。ぜひ、自分がおいしいと思えるポピアを見つけてみてくださいね。
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この記事を書いた人
Natalie
駐在4ヵ国目、2児の母。 日本で旅行情報誌の制作・編集を経て、在住国の海外邦人向け情報誌のライターへ。 お値打ちで美味しいもの、安く手に入る雑貨などを好むプチプラ・ラバー。激辛激甘に目がない。推しのKPOPを聴くこと、ドラマや映画を観ること、ゴミ拾いが趣味。