シンガポールの携帯電話事情とは？おすすめのキャリアや契約方法も紹介！

シンガポールで携帯電話を利用する場合、「日本の携帯電話は利用できるのか？」「契約できるキャリアはどこ？」など、疑問に思う方も多いはず。

本記事では、シンガポールのメインキャリアや日本で利用していた携帯をそのまま利用する方法を紹介します。各社の店舗情報も掲載しているため、気になる店舗へ足を運んでみてくださいね。

シンガポールの通信情報

日本と同じように、電子マネー決済が大きく普及しているシンガポール。公共料金や普段のお買い物でも、スマートフォンさえあれば困らない環境が整っています。

また、日本と比較しても、通信の安定度は高いといえるでしょう。（一部離島を除く）シンガポール旅行で通信環境が不安な方も、不便に感じることのない使用感で利用できます。

シンガポールと日本の携帯事情の違い

日本の携帯電話は、SIMロックを解除する際にSIMフリー手続き（ご利用の端末の設定をご確認ください）が必要になりますが、シンガポールの携帯電話は利用開始時からSIMフリーで利用可能です。海外への渡航時に、現地のSIMへの差し替えで現地の通信料金・通話料金で決済されます。

また、「Dual SIM」と呼ばれるSIMカードを二枚挿入できるタイプもおすすめで、以下のように使用します。

このように、SIMを差し替える手間を省き、通信料・通話料を抑えられて低コストで利用できます。

日本の携帯は使えるの?

シンガポールで日本の携帯を利用するには、日本のSIMフリー携帯機種を選択することがおすすめです。日本の高いローミング費用を支払う必要がなく、現地のSIMカードを差し込むだけで、手軽に利用を始められます。

しかし、日本の方がシンガポールで携帯の契約をするには、「就労許可（EP）」が必要です。法人名義での契約は別ですが、原則として先に就労許可の取得を済ませましょう。

SIMフリーの場合

SIMフリーで携帯を利用している方は、シンガポールのSIMカードへ差し替えるだけで携帯を利用できます。継続して利用したい方はシンガポールのSIMカードのみを購入、機種変更する予定の方はシンガポールの携帯会社と契約するかを検討してください。

また、プリペイド方式の携帯を選択することで、チャージ（トップアップ）して利用を継続できます。プリペイド方式にするか、ポストペイド式（日本の携帯料金支払い方法のように後から使用料金を払うこと）にするかも合わせて判断しましょう。

SIMフリーでない場合

SIMフリーではない機種をシンガポールで利用する際は、以下の2つの方法で利用する必要があります。

SIMカードを現地で差し替えて利用する方は、利用中の携帯をSIMロック解除可能か、キャリア会社へ問い合わせましょう。解除後、SIMフリーとなり、シンガポールのSIMカードが利用可能になります。

Wi-Fi環境でしか利用しない方は、ポケットWi-Fiなどを契約することもおすすめです。日本の空港で手続き可能で、空港での受取・返却ができるタイプもあります。

Wi-Fi環境下で使う場合に、気をつけたいことはご自身の携帯の設定です。国際データーローミングの機能がオンになっていると、請求額が高額になる可能性があるので注意しましょう。

諸々の手続きが面倒な方は、日本でSIMロック解除の機種を用意してから、シンガポールへ渡航しましょう。チャンギ国際空港に到着後、空港内でSIMカードを購入するだけで利用を開始できます。
SIMカードの手続きが年々複雑になっているようなので現地で契約する場合、渡航前によく調べておくといいでしょう。

シンガポールのメインキャリア

シンガポールで契約可能なメインのキャリアを「5社」紹介します。

Singtel（シングテル）

（出典：Singtel)

Singtel（Singapore Telecommunications Limited）は、シンガポールに本拠地を構えるアジア最大級の通信会社です。

顧客数は21カ国で7億人を上回り、日本国内にも、日本法人として1995年に「シンガポールテレコム・ジャパン株式会社」が設立されました。アジアを代表する通信技術グループで、次世代通信・技術サービスを消費者や企業へ提供しています。

企業向けのテクノロジーサービスは、21カ国362都市428以上の拠点を持ち、特にシンガポールとオーストラリアで大きな市場シェアを誇ります。

StarHub（スターハブ）

（出典：StarHub）

StarHubは、世界規模の通信技術、エンターテイメントサービスを提供する大手通信会社です。広範囲なファイバーやワイヤレスインフラストラクチャ、グローバルパートナーシップにより、消費者及び企業へ、高品質なサービスを提供しています。

2023年1月、カナダのメディア 調査会社「コーポレート ナイツ」の発表する「世界で最もサステナブルな通信会社」にも選出されました。同メディアの発表する「コーポレート ナイツ グローバル100」では、「世界で最もサステナブルな企業」で、34位を獲得しています。

M1 （エムワン）

（出典：M1）

M1は、「Kepple Corporation」の子会社で、シンガポール初のデジタル ネットワーク オペレーターとして1997年に商用サービスを開始しました。シンガポールに2つある全国 5G スタンドアロン ネットワーク ライセンスのうちの1つを最初に取得した事業者でもあります。

モバイル、固定回線、ファイバーなど、幅広い通信サービスを利用するユーザーは200万を超えています。その中でも、法人顧客に提供しているサービスの一例を紹介します。

以上のような上質なサービスから、長年愛される通信会社です。最先端技術とオーダーメイド製品を通じ、シンガポールの電気通信環境を今後もより充実させてくれるでしょう。

TPG Telecom  (TPG テレコム)

（出典：TPG Telecom）

TPG Telecomは、オーストラリア証券取引所へ上場しているオーストラリアに拠点を置く固定通信電気会社です。

オーストラリアで2番目に大きな固定通信電気会社で、200万人以上の顧客数を誇ります。シンガポールにおける第4の移動体通信事業者として、シンガポール国内における屋外人口カバー率99%以上の4G回線環境を構築しました。

国内無制限のデータ使用や、隣接国における無料データローミングが可能な無料モバイルサービス試験など、シンガポール市場で幅広く事業展開を行い30万人以上の契約を獲得しています。

Circles.Life (サークルライフ)

（出典：Circles.Life）

Circles.Lifeは、2016年に設立されたシンガポールのデジタル通信会社です。

2021年9月、シンガポール国内で初めて5G端末の販売を開始し、同月にはKDDIと提携し日本でも「povo 2.0」を開始しました。格安でシンプルな料金設定から、ユーザーからはコスパの良さで評判を集めています。

独自の通信技術である「Circles X」は、ユーザーからデータをクラウドソーシングで集め、ネットワーク範囲の計測が可能です。ネットワークに問題がある地域と判明した場合、従来のスピードより約10倍の速度で改善が可能になりました。

シンガポールの契約（購入）の仕方

シンガポールで携帯電話を契約する際は、以下のタイプから自分に適したものを選択する必要があります。

では、それぞれのタイプについて解説します。

ポストペイド式

ポストペイド式は、日本のキャリア会社が提供するパッケージプランと同様のサービスです。料金設定に携帯の端末代金も含まれるため、安価で端末を購入可能で、端末0円で契約できるケースも少なくありません。

ポストペイド式は、通信量や通話回数に応じて、さまざまなプランから自分に適したプランを選択できるのがメリットです。しかし、データ無制限でないプランを利用する方は、データ超過による追加料金やギガの購入が発生する場合があるため注意が必要です。

ポストペイド式のキャリアへ申し込むには、以下のいずれかの条件を満たす必要があります。

このうちのいずれかを満たす方でなければ、ポストペイド式の契約はできないため注意しましょう。

プリペイド式

上記でご紹介したポストペイド式に加入できない場合は自動的にプリペイド式をつかうことになります。プリペイド式は、SIMカードのみを購入し、料金をチャージしてから使用を開始できるサービスです。プリペイド式は、一回の価格は抑えられますが、長期滞在を検討する方は定額制のポストペイド式がおすすめです。

シンガポールで使える日系キャリア

シンガポール国内で使用可能な日系キャリアを4社紹介します。

Rakuten Mobile Singapore  (楽天モバイルシンガポール)　

（出典：Rakuten Mobile）

Rakuten Mobile Singaporeは、Rakuten Communication Platformの国際展開に向け、2020年4月に営業を開始しました。Rakuten Communication Platformの開発センター及びグローバルに向けた販売やマーケティングの本社として機能しています。

Rakuten Mobileのネットワークは、世界初の完全仮想化ネットワークで運用しています。専用機を減らして、汎用機を多く利用することで、ネットワークの安定性やコスト削減を図っての運用を実現しました。また、このネットワークをパッケージ化したものがRakuten Communication Platformで、世界の通信事業者へ販売を開始しています。

今後は、Rakuten Groupが保有するクラウドネイティブなオープン無線アクセスネットワークインフラストラクチャに関する製品やサービス、子会社などを集約していく方針を発表しています。世界の通信事業者や企業、政府機関に向け、通信用プラットフォームの提供の開始を計画中です。

SB Telecom Singapore (ソフトバンクテレコムシンガポール)　

（出典：Soft Bank）

SB Telecom Singaporeは、携帯電話などの通信サービスをはじめ、国際通信などを提供する日本の大手電気通信事業者です。主な事業内容を以下にまとめました。

また、2019年9月にシンガポールが5G/4G国際ローミングの対象国に追加されました。海外向けのパケットサービス「海外パケットし放題」を利用できるため、快適なデータ通信を楽しめます。

KDDI Singapore (KDDI シンガポール)

（出典：KDDI Asia Pacific）

KDDI Singapore は、1961年に設立されたKDDI アジアパシフィック株式会社によって、1989年に設立されたシンガポール事務所です。固定通信からモバイル通信まで、幅広い通信サービスをユーザーへ提供するKDDIの100%子会社で、グローバルかつローカルな視点で総合的なソリューションサービスを届けています。

柔軟性の高いMPLSネットワークから、安定した通信を提供するため、国際専用機まで多様なネットワークサービスが利用可能です。現在、190カ国以上で提供・利用されています。

NTT DOCOMO ASIA (NTTドコモアジア)　

（出典：NTT docomo ）

NTT DOCOMO ASIAは、2013年に営業を開始した、グローバルICT関連事業の推進や日系企業向けのモバイルソリューションサービスを提供する企業です。シンガポール以外にも、中国やフィリピンなど、アジアを中心に事業を展開し、コスト削減を目的としたモバイル・ソリューションの提供に力を入れています。

また、Web3領域を業務に活用する一般の事業者の交流を深める目的で、2023年8月10日に「Web3 Meetup in Singapore」を開催予定です。Arriba Studio Pte、Ltd.とOne&Co Singapore、JETRO Singaporeが協賛し、Web3関連の事業をサポートしています。

シンガポールで利用できるキャリアで快適に携帯電話を利用しよう！

シンガポールで携帯電話を利用する際のキャリア選択や、日本との違いについて解説しました。メインキャリアである5社は、各社が多くのユーザーから支持される通信会社のため、サービス内容やパッケージ内容を確認して最適なキャリアを選択してください。

また、携帯電話の契約の仕方についても、滞在期間や利用頻度に応じて「ポストペイド式」、「プリペイド式」を検討しましょう。コスト面やサポート内容を比較して、快適な環境で携帯電話を利用してくださいね。

●記事内容は執筆時点の情報に基づきます

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