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【大人の社会科見学185】マレーシアから供給されるシンガポールの水NEWaterで水の自給自足を目指す

シンガポールは、熱帯雨林気候に属しています。2018年の年間降水量 2199mm(気象庁データ参照)で月の年平均最高気温は、31.7度です。主にスコールにはなりますが、とても雨に恵まれています。マーライオンからたえずはき出される水は、豊富な水があるのを象徴しているのではないかと思われます。

しかし、実は深刻な水不足国家であるのをご存知でしょうか。

これだけ多くの雨が降るにもかかわらず、陸地面積が東京の23区ほどしかなく、山もないためダムを造ることができません。シンガポールで使われている主な水は、マレーシアのジョホールバルから水道管を通してやってきています

しかしマレーシアに「水」を握られていては、国の存亡にかかわるため、政府は水問題の解決を建国当初から模索してきました。その一つの解答が、「NEWater(新生水)」です。

建国当初から課題ではあったものの、国の経済状況から実現させるのは厳しくなかなか進むことがありませんでした。

しかし、研究者の試行錯誤の結果1998年、遂に実用化できるまでのプロセスを確立させることができ、そして2003年に最初のプラントが稼働し、現在は数カ所にNEWaterの施設が国内にあります

このシステムは、水資源に乏しいシンガポールが自給自足するための国策として大規模に取り組んでいるものです。

現在、このNEWaterから国内に供給される水の割合は、30%前後となっていますが、これを2060年には、55%まで引き上げることを目標に政策を進めています。

マレーシアとの水供給契約が2061年に切れるため、外交交渉で有利に進める意味合いもあるのではないかと思います。

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