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会計事務所の役割、CPA CONCIERGEのスタイル

萱場 玄 Kayaba Gen
Managing Director 公認会計士・税理士(日本)
日本の大手監査法人、中堅会計事務所を経て2012年からシンガポール在住、2014年にシンガポールの会計事務所CPAコンシェルジュ社を創業。2011年から発信している個人のフェイスブックページのファンは2,000名を超える。
「企業様に合わせた最善なサービスを。ご要望に応えられるかどうかではなく、どのように応えていくか。そこを追求しています。」


シンガポールでビジネスを始められる企業をサポートし、会計税務を中心にシンガポール国内の各種手続き代行やコンサルティングを提供する会計事務所。特に中小企業にとってはなくてはならない存在となっている中、今回は、会計事務所CPA CONCIERGEのマネージングダイレクターでもあり、日本の公認会計士でもある萱場玄さんに話を聞いた。


来星前から今のお仕事を?

キャリアの始めは日本の大手監査法人です。留学を経て、東京の会計事務所に所属していたのですが、そこでシンガポールのファンド案件を含む多くの国際的な案件を担当しました。

働いている中でアジアのお金の流れの多くがシンガポールを経由していると実感し、世界の流れを見ても、アジア経済は今後更に活発になり、その中心がシンガポールだという認識が自然と強まっていきました。

2012年に来星後、当初はオランダの会計事務所でいわゆるジャパ ンデスク(日系企業窓口担当)を担当しましたが、2年後に退社、起業して独立開業しました。

 
現在の事業内容は?

大きく分けるとシンガポール会計税務サポート(記帳代行、 法定決算代行、 法人税、 GST申告代行など)、シンガポール人事労務サポート(EP/DP申請、個人所得税、駐在員の税金精算申告、給与計算、CPF申告代行など)やシンガポール進出・移住・撤退・日本帰国サポート(カン パニーセクレタリー代行、シンガポール法人設立、閉鎖、その際のタックスプランニングなど)とい ったところですが、実際にはお客様からのご依頼に応じてこのあたりのノウハウを応用したオーダーメイドのコンサルティング案件も多いです。

また、日本インバウンドサポートや子会社による会計税務サービス、オンラインサロンの運営、カンパニースタンプの製造販売なども行っ ています。

 
御社の強みは?

これまで培ってきた経験を活かして、シンガポールの各種制度を熟知している日本人スタッフが日本語で丁寧に対応出来る点でしょうか。

シンガポールにはローカル事務所や国際事務所も含めて多くの会計事務所があるところ、 日系企業が日系(または日本人スタッフ常駐)の会計事務所に業務をご依頼いただくのは、言語補完の役割がやはり大きいわけです。

日本語で聞いても理解しにくい専門的な内容のうえ、当然ですが、そもそも現地の制度もよく分からない、さらに言語も日本語ではない、という3重苦を解決すべく日本人が対応できる事務所を選んで訪ねてこられます。

そのような状況の中、実際に実務を行っていない、単なる通訳者となっている日本人担当者だとお客様への説明や問題解決に不十分なことがありますが、弊社では日本人担当者が直接実務を行い、各個人が責任をもっ てアドバ イスなり問題解決にあたることでそういった点を解消できるよう努めています。

また、事例については必ず原因分析をし、社内でノウハウを共有してその後の事例に応用しており、会社として「今日が常に過去最高のノウハウ」となることを強く意識して業務を行っています。

 
具体的な事例としてはどのようなものか?

例えば、ローカルの担当者に何かを質問したものの、その回答が納得いかなかったものだとします。ここでよくある悩みが、「日本の実務 (自分の中の常識)とシンガポールの実務が異なるので慣れるしかない」のか、「やはりその担当者の回答が間違っている」のか、「英語での質問が伝わっていない、もしくは英語の回答を理解できていないという言葉の問題」なのかが分からない、ということですが、シンガポールの実務に精通している日本人担当者とやりとりをすればそういったお客様のストレスは圧倒的に少なくなります。

実務をやらない通訳者が間に入っても問題は解消されないでしょう。また、「○○だとEPが承認されにくい、○○だと銀行口座が開かない、○○だと○が認められない」といったような、 正解が明確ではない多くの手続きについて、それまでの仮説と異なる結果や、従来と異なる結果が得られた場合には必ず原因分析をして他の機会に生かすことを徹底していますので、最近は仮説と異なる結果を見ることはほぼ無くなってきました。

 
事例受け入れのバリエーションや料金面も差別化されているとか?

子会社の業務も含めると、 小さな個人事業のような会社から上場企業の大きな案件まで幅広い事例を受け入れています。

例えば、個人事業へのアドバイスもあれば、大きな会社の組織再編といった案件もありますし、場合によってはお客様の個人的な身の回りの雑務 (学校関係、 永住権関係、移住意思決定のための調査など)をお手伝いすることもあります。 会計事務所だからといって会計税務業務のみに留まるのではなく、 お客様が求めていることに対してソリューショ ンを探して提案する、というのが弊社のやり方なので、セカンドオピニオンをお求めの方も比較的多いです。

料金についても、コスト面が心配な方には、例えばここまでは弊社がやりこの部分はお客様の方でやって頂くといったようにお客様側に役割分担を寄せたり、その後の作業方法をお客様にレクチャーしたりと、弊社では必要十分な作業やアドバ イスのみに特化することで、 お客様のコ スト感に見合うように業務を調整するといったことも最近は多いです。

 
起業を希望する為のサービスもあるとか

起業のためのサービスというわけではありませんが、駐在員で滞在していたけれど、今後起業したいというご相談もよく頂きます。

そういった起業に悩む方へのアドバイスも、私自身が過去に経験しているところなので、リスクやデメリットも含めて分かりやすくお伝え出来ます。

このあたりはこの国で実際に会社勤務して脱サラして起業したという経歴の自分のノウハウが生かせる部分ではあるので、意外と貴重なのかもしれません。

 
シンガポールと日本でのお客様の違いは?

日本人に限定して言えば、海外に進出してくる人はフットワークが軽く、ビジネス マインドの強い方が多いですね。

Web関連の会話にも慣れていて、クラウドストレージやWeb会議などにも抵抗がない方が多いです。 日本ではそういったスタイルで仕事をしていなかった大手企業の駐在員の方でも、シンガポールにくるとそれがマジョリティということもありキャッチアップされる方が多いように思います。

今後、業界全体はどのような変化が予想されるか?

これからは、人間の仕事がITにとって代わられる時代だと言いますが、士業の仕事はなくならないものの一つだと思います。

メガベンチャーが進出してくる分野でもないし、息が長いと考えています。逆に会社の数、つまりお客様の数は増えるけれど、この仕事の担い手が減ると言われているので人材の需給ギャップに苦しむのではないかと思います。

単純作業の領域では当然、コンピュータに仕事を奪われる部分もありますが、逆にITツールを使いこなして効率的に進めることが重要になってくるでしょうし、効率を追求していくことでお客様に報酬水準で還元できることもあるでしょう。同時に、必要なところではお客様としっかり意味のあるコミュニケーションをとっていくことや、ニーズを的確に把握することもこれまで以上に大事になってくると思います。

最後に読者にメッセージを

弊社では、どうしたら出来るかを第一に考えてご提案しています。

コスト削減をお求めのお客様には、いかに工数を下げてコスト削減が達成できるかを一緒に考え、初めてのシンガポールでしばらくは手取り足取り、というお客様にはより丁寧に、上場会社のお客様は期限順守や内部統制を重視、といったように、お客様のニーズに応じて一緒に考えていきます。

何かお困りごとがある方は、何らかの解決のきっかけを提供できるかもしれませんので、お気軽にお尋ねください。

会計事務所CPAコンシェルジュ
Tel: 6904-9131
E-mail: info@cpacsg.com
Address: 77 High Street #07-01 High Street Plaza S179433

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この記事を書いた人
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