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愛の深さで文化の違いは乗り越えられる!?シンガライフが国際結婚した日本人に実情をインタビュー

日本の厚生労働省の調査では、日本国内で国際結婚するカップルの割合は約3%となっています。多くの国籍や民族が生活するシンガポールでは、国際結婚の比率は日本よりも多いものと推測できます。

シンガライフ編集部の周りを見ても、国際結婚をしている人が多いものの、気になるのは「実際のところどうなの?」という部分ですよね。

育ちも文化も習慣も風習も違う国の人同士が結婚生活を送るには何かと不都合があるのではないか、特に日本人には馴染みが薄い宗教とどう折り合いをつけているのか、余計なお世話ですが、気になって仕方がありません。

そこで国際結婚した夫婦にインタビューを実施しました。もちろんいい面はたくさんあります、そして困った面ももちろんあるはず。リアルの声をお届けいたします。

Case1➖まみさん(仮名)
夫:シンガポール人 30代
妻:日本人 40代
子ども:1人(3歳)
結婚期間:5年

国際結婚でいいなと思った部分
  • シンガポールの文化を深く知れる
    祝日や文化的な祭典などを、夫がすべて説明をしてくれてありがたいです。
  • 子どもがマルチリンガルに
    家では夫が中国語、私が日本語を話し、子どもは学校では英語を使っているので、トリリンガルに育っています
  • 正月のイベントが重ならない
    日本人の私は1月1日の元日が、中華系の夫は旧正月が一年で一番大事なイベントにしています。日付が重なることがないので、どちらの家で過ごすか、でもめないのが嬉しいです。
  • 子育てを率先してやってくれる
    シンガポール人男性は全般的に?子育てに協力的でオムツ替えなどのほか、掃除、洗濯、食器洗いなども自発的にやってくれるので助かります。
国際結婚で困った部分
  • シンガポールでは家族の繋がりがとても強い
    夫の実家に毎週末、行かなくてはならなかったのがつらかったです。今は夫と子どもだけで行ってもらうこともあります。夫の実家に行くと帰りは遅くなり、子供の生活リズムが乱れ、おやつも食べるので困ります。
  • 名前を覚えるのにひと苦労
    夫には、小学校、中学校、高校、大学とそれぞれに友達のグループがあります。もちろん全員が中華名なので、名前を覚えるのがひと苦労です。
  • エアコン問題
    シンガポール人は、暑いとすぐにエアコンをつけますよね。我が家でも一晩中エアコンを付けたまま眠りるので、私にはとても寒く感じて困ります。
  • 親への仕送り
    シンガポールでは親に仕送りすることがよくあるので、我が家の貯金がなかなか増えないことが困ります。
    結婚する時にHDB(公団住宅)を購入し、居住者が購入した後に建て始めるので実際に住み始めるまでに数年かかりました。


Case2➖あさみさん(仮名)
夫:イスラム系 40代
妻:日本人 30代
子ども人数:3人(5歳,3歳.0歳)
結婚期間:9年

国際結婚でいいなと思った部分
  • とにかく優しい
  • 女性を大切にすること、他人を助けようとする気持ちが宗教的に身についているようで、幸せを感じられます。イスラム教によくあると言われる、男尊女卑の感じはうちの夫にはありません。夫の宗教や考え方を尊敬したいと思っています。
国際結婚で困った点
  • 豚肉がタブー
  • 結婚の際に、イスラム教に改宗したため、家では豚肉が食べられません。そのデメリットを時々感じてしまいます。子ども向けの機内食やお子様セットなどはハンバーグで豚肉が使われていることが多く、それを諦めさせなくてはいけないのがかわいそうだと思っています。日本での外食では、使われている肉の種類が明確ではないことが多いので、絶対に豚が混ざっていない牛肉100%のステーキを選ぶことが多く、バラエティに富んだ食事がしにくいことが残念です。

Case3➖さとみさん(仮名)
元夫:パキスタン人 30代
妻:日本人 30代
子ども:1人(6歳)
結婚期間:2年前に離婚

日本語学校で妻は日本語教師、元夫は生徒で出逢い、卒業後も友人関係が続いており、10年前より付き合いが始まり結婚。たどたどしいながらも、一生懸命日本語を話す様子を素敵だと思い、恋心が芽生えたのがきっかけ。

結婚するに際して、改宗の必要があり、国際結婚、改宗、どちらも反対にあったが「好きな人と結婚して何が悪い!」と強引に結婚をした。

日本での書類作成や細かい作業は妻が手伝っており、それは国際結婚だから仕方ないと納得していた。しかし、元夫がビジネスを始めるにあたり、会社の登録や税金手続きなどだけでなく支払いも頼られるようになり、疑心暗鬼に思い出したのが離婚のきっかけとなった。

家賃、養育費は支払わないようになり、元夫は単身で暮らし始め、子育てや養育費は一切ノータッチというスタンスになり、金の無心も始まった。一番の離婚理由は元夫の友人や家族からの金の無心が始まったことだ。

子供のお父さんだからという理由で結婚生活を続ける努力はしたが、元夫と家族でいることによって金銭面の問題が生じたため、離婚を選択した。それでも子供の父親ではあるので時々子供を連れて会いに行ってはいる。離婚によって、子供のお父さんを奪いたくはないので、父親に会えて嬉しそうにしている様子を見て、選択は間違っていなかったと感じている。

国際結婚でいいなと思った部分
  • 家族の繋がりが強い
    家族を大事にしてくれる面ではとても良いと思えました。
  • 自己主張がはっきりしている
    どんなことに関しても、しっかりとした意見を持っています。
  • イスラム教を学べた
    パキスタンの国教はイスラム教なので、結婚するにあたってイスラム教に改宗する必要がありました。元夫はイスラム教をとても重んじており、学びが多かったことは良かったと思っています。
国際結婚で困った点
  • 時間や約束にルーズ
    約束の時間通りにこない、交わした約束を守らないということが多く、しかも謝りませんでした。
  • 女性の労働をよく思わない
    パキスタンでは一夫多妻で、男尊女卑の傾向があり、女性の労働は禁じられています。そのため、私が旅行会社で働くことをよく思っていない部分がありました。
  • 豚肉を食べられない
    いつも問題になるのがやはり豚肉に関してです。改宗した私は豚肉を食べることは禁じられていましたが、元夫に隠れてこっそり食べたことがあります。その場面を見つかってしまい、大喧嘩となりました。やはり心からの改宗でないと、戒律を厳しく守るのは難しいということを学びました。

Case4➖かおりさん(仮名)
夫:シンガポール人 30代
妻:日本人 20代
子ども:1人(0歳)
結婚期間:5年

国際結婚でよかった点
  • 優しく紳士的(な人が多い)
    夫だけでなくシンガポール人は何よりもとても優しく、女性に対して紳士的な方が多いのでありがたいです。
  • 地元情報に詳しい
    当然と言えば当然なのですが、シンガポーリアンなのでローカル情報に詳しく、自分だけでは見つけられないようなお店を知ることができて嬉しいです。
国際結婚で困った点
  • 湯船がない
    シンガポール自体が湯船に入るという習慣がないため、家には湯船がなく、日本では一般的な湯船が恋しくなることがあります。
  • エアコンで寒い
    シンガポーリアンは暑がりが多く、常にエアコンを使います。家では、彼に合わせた室温になるので、私には寒く感じて部屋の中で上着を羽織らなくてなりません。

Case5➖あやかさん
夫:アメリカ人 40代
妻:日本人 30代
子ども:2人(2歳,0歳)
結婚期間 5年

国際結婚で良かった点
  • 家事育児は分担
  • 家事と育児は分担というアメリカ文化で育っているので、家族想いで子ども達の世話も積極的にしてくれます。
  • 言葉に出して褒める
  • いいと思ったことはいいときちんと褒めてくれるので嬉しいです。
  • 育休を取得する
  • 日本で働いていた時期に、「男性側も産休を取得する」というアメリカの文化で育った夫は、育児休暇を6週間取得してくれて、産後の大変な時期を一緒に乗り越えることができました。(夫の勤務先の会社では、社内規定で育休は1週間とされていましたが、男性の育休について主張してくれて取得が認められたそうです)
  • ストイック
  • ジムに行ったりランニングをしたり、体力作りを日々行う文化のようで、そのストイックさを尊敬しています。
国際結婚で困った点
  • 子育てで譲らない
    子育てに関わりが深い分、彼なりのこだわりが強く、子どものことに関しては意見を譲らないところがあります。子育てについて揉めるのは避けたいので、私が譲るケースが多くなっています。
  • 議論好き
    個人的な性格なのかもしれませんが、議論が好きで、自分たちのこと、政治のこと、社会のこと、なんでも議論したがります。結局言い負かされることがほとんどです。
  • エアコン問題
    彼の体温が高いからなのか、エアコンの冷房の温度が低く、部屋はいつも寒いです。
  • 言わないと伝わらない
    言わなくても気持ちを汲んでくれるという文化ではないので、言いたいことや伝えたいことをしっかりちゃんと言わなくてはなりません。慣れるまで時間がかかりました。

Case6ーなおこさん(仮名)
夫:カタルーニャ人 30代
妻:日本人 30代
子ども:1人(0歳)
結婚期間:2年

国際結婚で良かった点
  • 異なる文化を知れる
  • 知ることがなかった自分とは異なる文化を彼のおかげで知ることができて、日本とスペインのそれぞれのイベントがあるので、楽しさが倍になりました。
  • 主張すべきは主張する
  • 日本のように「暗黙の了解」が無く、こうしてほしい、こう思っているということをきちんと主張する文化で育っています。そのため、私も同じようにきちんと考えを持つように影響されました。
  • 白か黒かはっきりしている
  • 白か黒か、はっきりしている性格(彼の個性なのかもしれませんが)なので喧嘩をしても、すぐに終わります。そのため喧嘩後も仲直りをして気持ち良く過ごせます。
  • 語学の習得
  • 一緒に過ごしているだけで、次第にスペイン語やカタルーニャ語が分かるようになってきました。
  • 里帰りでスペイン旅行
  • 毎年、里帰りと称してスペインやヨーロッパの国々に行けたので、それが楽しみでもあります。
国際結婚で困った点
  • 子育てへの“常識が”違う

結婚をすれば誰しも結婚して良かったと感じるところ、また改善したいと思えるところがあるかと思います。国際結婚であると、自分が生まれ育った日本とは違う文化や風習が家の中で行われるのを目の当たりにするので驚くことも多いかと思います。しかし、国際結婚をした方達は「違うって面白い!」と楽しめるポジティブな思考があると感じました。

フィントリリス彩花
この記事を書いた人
東京生まれ・東京育ち。ツアコン、山ガイド、米国ディズニー、ニューヨーク勤務を経て、結婚、出産し、シンガポールへ移住。 現在は2児の母。 人と話すこと、書くことを生きがいとしており、私の文章を通して皆様の世界が広がりましたら本望です。