シンガポールの休暇事情!現地の会社や学校の休暇を徹底解説

さまざまな人種や宗教、文化を持つ人々が共存している多民族国家のシンガポール、祝日や休暇制度も日本とは大きく異なります。シンガポールでの生活、または旅行の際に知っておきたいシンガポールの祝日、それぞれの学校の休暇事情、会社の有休や産休制度などを詳しく解説していきます。


シンガポールの祝日

慣れ親しんだ日本の祝日、国が変われば祝日も大きく異なります。まずはシンガポールの祝日について解説していきます。

多民族国家のシンガポールにはさまざまな宗教の人々が暮らしています。そんなシンガポールでは宗教の自由、お互いの宗教への尊重が国の政策として定められており、その中でも信徒の多い宗教の祭日はシンガポールの祝日に定められています。その他にも勤労感謝の日、そしてシンガポール中が国を挙げて建国記念の日を祝うナショナルデーがあります。

年に祝日が16日ある日本に比べ、シンガポールの祝日は年に11日とやや少なめです。シンガポールの祝日を一覧でまとめてみました。

New Year’s Day/ニューイヤーズデイ
Chinese New Year (2 days)/チャイニーズニューイヤー(2日間)
Hari Raya Puasa/ハリラヤ プアサ
Hari Raya Haji/ハリラヤ ハジ
Good Friday/グッドフライデー
Labour Day/レイバーデイ
Vesak Day/べサックデー
National Day/ナショナルデー
Deepavali/ディパバリ
Christmas Day/クリスマスデー

名前を見ただけでは一体何の日なのかわからない祝日がたくさんあります。シンガポールで生活をしていて、名前は聞いたことがあるけれど、その日が何を祝うための日なのかはよく知らないということがあると思います。それぞれの祝日の詳しい説明が以下の記事にまとめてありますので、ぜひ読んでみてください。

【2024年版】シンガポールの祝日はいつ?多民族国家ならではの祝祭日の趣旨や経緯なども一挙にご紹介!

何気なく過ごしていたシンガポールでの祝日、その日の意味を知れば気持ちや過ごし方が少し変わるかもしれません。また、旅行でシンガポールに来る際も、お目当ての観光地やお店の営業時間が変更になっていることがありますので、ぜひ参考にしてください。


シンガポールの学校の休暇事情

シンガポールで生活していると、よくスクールホリデーという言葉を耳にします。スクールホリデー中はショッピングモールやレジャー施設が親子連れで溢れ、やや混雑するので、場所によってはスクールホリデー料金というものも存在します。

そこで次は、シンガポールの公立学校や私立の日本人学校、インターナショナルスクールのそれぞれ異なる休暇について解説していきます。

公立学校の休暇

ほとんどのシンガポール人が子供を通わせているのがシンガポールの公立学校です。なので、シンガポールで一般的に言われているスクールホリデーは、公立学校の休暇を指していることが多いです。教育省(MOE)が発表している、2024年度の公立の幼稚園から中学校までの休暇スケジュールを以下一覧にまとめました。

1学期のターム1とターム2の間の休暇3月9日(土)〜3月17日(日)
1学期と2学期の間の休暇5月25日(土)〜6月23日(日)
2学期のターム3とターム4の間の休暇8月31日(土)〜9月8日(日)
年度末の休暇11月26日(土)〜12月31日(火)

 

上記の長期休暇とは別に、労働省が定めている学校の休日の一覧です。

ユースデー(Youth Day)6月30日(日)◎7月1日(月)が振替休日
ティーチャーズデー(Teacher’s Day)8月30日(金)
チルドレンズデー(Children’s Day)
◎中学校は除く
10月4日(金)

そして上記の休暇にシンガポールの祝日が加わり、以上がシンガポール公立学校の1年間の休暇スケジュールとなります。

学年の年度初めはその年の1月から、年度末は12月末までで大きく分けて2学期制なっており、1学期がそれぞれ2タームに分かれています。1か月ほどの大型の長期休暇が学期の変わり目と年度末の2回あります。

日本人学校の休暇

シンガポールの日本人学校は幼稚園と小学部と中学部があり、小学部はチャンギ校とクレメンティ校の2つのキャンパスがあります。

日本人学校のスケジュールは基本的に日本と同様、学年の年度初めは4月から、年度末は翌年3月末までの3学期制なっており、休暇は春休みと夏休みと冬休み、日本が設定している公立学校の休業日にあたる祝日に加え、シンガポールの祝日もお休みになります。シンガポール日本人学校クレメンティ校の年間スケジュールがこちらになります。

春休みと夏休みが約1か月、冬休みが10日以上と2カ国の祝日がお休みになるので、シンガポールの公立学校に比べるとややお休みが多くなっているようです。

インターナショナルスクールの休暇

シンガポールにはさまざまな国のインターナショナルスクールが70校ほどあります。いくつかのインターナショナルスクールの2024年のスケジュールを以下一覧にまとめました。

XCL American Academy(エックスシーエルアメリカンアカデミー)

新入生オリエンテーション8月8日
1学期ターム18月12日〜10月4日
1学期ターム210月14日〜12月13日
2学期ターム31月7日〜3月28日
2学期ターム44月7日〜6月19日

上記のスケジュールは2024年〜2025年のものです。このアメリカンインターナショナルスクールの年度初めは8月から、年度末は翌年7月までです。各ターム間の休暇に加え、シンガポールの祝日と11月28日のThanksgiving Day(サンクスギビングデー)がお休みになります。学期ごとのターム間の休みが10日間ほど、学期の間が約3週間、年度末から年度初めの約1か月半あります。

Australian International School (オーストラリアンインターナショナルスクール)

ターム11月22日〜3月28日
ターム24月15日〜6月21日
ターム37月22日〜9月20日
ターム410月7日〜12月12日

上記スケジュールは2024年のものです。オーストラリアンインターナショナルスクールの年度初めはシンガポール公立学校と同じく1月から、年度末は12月末までの4ターム制になっています。各ターム間で休暇があり、約2週間の休暇が2回、約1か月の休暇が2回あります。それに加え、シンガポールの祝日もお休みになります。

Brighton College Singapore(ブライトンカレッジシンガポール)

ターム18月21日〜12月8日
ターム21月4日〜3月28日
ターム34月15日〜7月3日

ブライトンカレッジはイギリスのインターナショナルスクールです。3ターム制で、上記のスケジュールは2023年〜2024年のものです。年度初めは8月で、年度末は翌年の7月。ターム1中の10月に約10日間、ターム1後のクリスマス前から年始にかけて約3週間、ターム2後のイースターホリデーは約2週間、年度末から年度初めは約1か月半の休暇があります。それに加え、シンガポールの祝日と9月1日(2023)のPolling Day(投票日)がお休みになります。

インターナショナルスクールは各学校で年間スケジュールが大きく異なりますが、休暇期間の合計にはそれほど大きな差はないように感じます。自国の特別な休日に加え、シンガポールの祝日もお休みになるのは共通しています。各学校のウェブサイトにその学校の年間スケジュールが載っているので、気になる学校があればチェックしてみてください。


シンガポールの会社の休暇事情

日本よりも祝日の少ないシンガポール。有給休暇はどのくらいあるのか、シックリーブや産休制度について詳しく解説していきます。

有休制度

シンガポールの雇用法の下、同一会社で3か月以上働くと有休を取得する権利が発生します。1年目は最低7日間から始まり、12か月ごとにプラス1日ずつ増えていきます。有休の日数は会社によって違います。有休とは少し異なりますが、祝日や自分の休日に出勤した場合は、振替の休みにプラスでお休みが1日もらえます。これも雇用法で定められています。

ちなみに、2023年度のシンガポールの有休取得率は95パーセントだそうです。割と気兼ねなく有休が取れるので、シンガポール人は旅行が大好きで海外によく行く人が多い印象です。

シックリーブ

シンガポールで働いているとMC(エムシー)という言葉をよく耳にするかと思います。これはMedical Certificate (メディカルサティファケート)の略で、病気をしたときにもらえる給与の発生するお休みです。

雇用法の下、同一会社で6か月以上働くと年最大14日、入院を要する場合は60日のMCを取得する権利が発生します。勤続6か月以下でも3か月以上からは5日、1か月ごとにプラス3日増えていきます。(入院時の場合は15日スタートで1か月ごとに5日増)

風邪などを引いて病院に行くと最後に必ずドクターが、MCは必要か聞いてくれます。ただ、MCは必ずドクターからの診断を受けなければいけないので、病院にいかないと取得できません。

産休制度

産休制度を取得する権利を得るためには雇用法の下、産休に入る前に同一会社で3か月以上続けて働いていることが条件です。取得できる期間は生まれてくる子どもがシンガポールの国籍を保持するかしないかで変わってきます。

まず子どもがシンガポール国籍を保持する場合(シンガポール国籍同士の夫婦の子ども、または親のどちらか一方がシンガポール国籍を保有している)は16週間の産休が取れます。最初の8週間は会社から、後の8週間はシンガポール政府から支払われます。(3人目以降は16週間全て政府から)

子どもがシンガポール国籍を保持しない場合は12週間で、最初の8週間は会社から支払われますが、最後の4週間は無給になります。基本的には普段の給与と同額が支払われますが、最高で4週間ごとにS$10,000と定められています。父親の育休休暇は2週間です。母親の産休を最大4週間、子どもの父親にシェアすることも可能です。

シンガポールならではの休暇制度

有休にシックリーブ、産休という代表的な3つを紹介しましたが最後に1つシンガポールならではの休暇制度がNational Service Leave(ナショナルサービスリーブ)です。

シンガポールには徴兵制度があり、シンガポール国籍、または永住権を保持している16歳以上の男子に義務づけられています。約2年間の兵役後も、ある一定の年齢になるまでは毎年、少なくとも年に1度は呼ばれて訓練を受けなければならないので、その間は政府が給与を支払うNational Service Leaveになります。


それぞれの休暇事情を知って

今回はシンガポールの祝日、学校や会社の休暇制度をご紹介させていただきました。国が違えば文化が違い、文化が違えば休みも違います。日本と比べてどうでしたか?シンガポールへのご旅行、生活や就職を考えている方々へ少しでもご参考になれれば幸いです。

●記事内容は執筆時点の情報に基づきます。



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この記事を書いた人

SingaLife編集部

シンガポール在住の日本人をはじめ、シンガポールに興味がある日本在住の方々に向けて、シンガポールのニュースやビジネス情報をはじめとする現地の最新情報をお届けします!

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