【最新版】旅行者向け|シンガポール内での免税(TRS/旅行者還付制度)手続き方法をわかりやすく解説

シンガポールでは旅行者が支払った消費税(GST)の還付金制度があります。この記事では、旅行者還付制度(TRS)の手続き方法、旅行者還付制度(TRS)の概要、電子申請方法、還付手続きの流れをわかりやすく解説します。
シンガポール内で支払った税金をスムーズな申告&手続きで還付してもらいましょう!
シンガポールの消費税(GST)は、税率のみならずシステムには日本と違いがあります。シンガポールでの外食は、9%の消費税(GST)に加えて10%のサービス料が上乗せされるため、物価の高さも相まって合計金額に驚くことが多いと思います。
しかし、ショッピングにおいては旅行者にうれしい還付制度、旅行者還付制度(TRS)が採用されています。
旅行者は免税加盟店でS$100以上(税込)のショッピングで、購入した商品の消費税(GST)を還付してもらうことができます。
さらに、旅行者還付制度(TRS)は観光客がシンガポールでのショッピングをより楽しめるように設計されていて、スムーズな手続きが魅力の電子観光払戻し制度(eTRS)が大変便利です!
シンガポール旅行者向けの免税について
シンガポール旅行者向けに適用されている免税制度についてご紹介します。
シンガポールの消費税(GST)について
シンガポールで、商品やサービスに対して課税される消費税(GST)は、2025年現在で一律9%です。ただ、消費税(GST)は事業の登録制を取っていて、日本の消費税の仕組みと異なります。
一般的にシンガポールでは、登録を済ませた事業者でなければ、購入に伴う、消費税(GST)を消費者に請求することはできません。
登録義務を負う企業には条件が設けられていて(年間の売上高がS$100万以上である事業者のみ等)、規模の大小を問わず、課税義務のある日本の消費税の仕組みとは大きく異なりますよね。
課税対象や免税、還付の条件も独自の制度を用いているシンガポールは、旅行者向けの免税制度や国際取引の一部はゼロ税率になるといった特徴があります。
旅行者向け払い戻し制度(Tax refund)とは?

シンガポールでは、消費税(GST)が一律9%課されますが、一定の条件を満たす旅行者は、購入した商品の消費税(GST)を還付してもらうことができます。
この制度を旅行者還付制度(TRS)と呼び、旅行者がシンガポールでのショッピングをより楽しめるよう取り入れられているものです。

シンガポールを訪れる旅行者は、加盟店でS$100(GSTを含む)以上を購入した場合、支払った消費税(GST)の払い戻しを申請できます。GST還付申請は、必ず商品の購入時に行います。
申請は非常に簡易的で、購入時に加盟店の販売員にパスポートとe-Pass(電子訪問パス)を提示し、必要情報をスキャンしてもらうことで免税対象の商品が登録されます。
「免税=Tax Free」のロゴ、またはサインが表示されている店舗のみ、申請可能となります。
※e-Pass(電子訪問パス)は、シンガポールに到着する全ての外国人に対して入国スタンプの代わりにSG Arrival Card(電子入国カード)に記載したメールアドレス宛に送信されます。e-Passにはシンガポールでの滞在可能日数等が記載されています。
払い戻しを受ける権利・条件は?

便利な旅行者向け払い戻し制度ですが、いくつか条件があります。以下の条件を満たす場合、消費税(GST)の還付を申請することができます。
<対象及び条件> ▪年齢:16歳以上(商品購入時) ▪国籍:シンガポール国籍または永住権を持たないこと ▪購入金額:GST込みで最低S$100以上(同日のレシートまたは請求書3枚までは合算可能) ▪出国方法:チャンギ国際空港またはセレター空港から航空機で出国 ▪商品状態:未使用で、個人の手荷物として持ち出すこと ▪ビザ条件:購入日および申請日に就労ビザや学生ビザを所持していないこと ▪期限:商品購入日から2か月以内に免税手続きを行うこと ▪所属:シンガポールから出国する航空機の乗務員ではないこと |
還付対象にならないものは
▪シンガポール国内ですでに使用、または消費された品物 ▪商用目的で輸出する品物 ▪貨物便で輸出される品物 ▪ホテルやその他宿泊施設での宿泊料金 ▪レンタカーやツアーなどのサービス料金 |
電子観光払戻し制度(eTRS)、手順について

出典:CTRL SHIFT
シンガポールでは、税金の還付を電子申請できるシステムが整っています。旅行者還付制度(TRS)の申請は、電子観光払い戻し制度(eTRS)で手続きが可能です。これにより、迅速かつ簡単に申請と手続きを完了することができます。
シンガポールを訪れる旅行者は、加盟店でS$100(GSTを含む)以上を購入した場合、支払った消費税(GST)の払い戻しを申請できます。
申請は非常に簡易的で、購入時にパスポートとe-Pass(電子訪問パス)を提示をするのみです。「免税=Tax Free」のロゴ、またはサインが表示されている店舗のみ、申請可能となります。
続いて帰国時に、シンガポールの空港にあるeTRSセルフサービス キオスクでの還付申請をするだけで手続きは完了し、現金、またはクレジットカード、アプリを通じてGSTの還付が受けられます。
このシステムにより旅行者は紙の書類を持ち歩く必要がなくなり、手続きのシンプルさとタイムパフォーマンスの良さが好評を得ています。
還付対象の商品は、手荷物検査等でチェックの対象になる場合があります。その際、購入時のレシートの提示が必要になるため、大切に保管しておきましょう。
eTRSセルフサービス キオスクでの手続き方法 |
●預け荷物の中に商品がある場合
出国審査を受ける前にシンガポールでGST還付手続きを行います。
空港に到着後、電子TRS(eTRS)セルフヘルプ キオスクでパスポートを用いて還付申請をします。パスポートをスキャンするだけで、パスポートにタグ付けされたすべてのeTRS取引(還付対象となる購入履歴)が取得できます。手順に沿って申請を進めます。
●手荷物の中に商品がある場合
出国審査を通過した後に、セルフサービス マシンで還付手続きをします。
パスポートにeTRS取引の履歴がタグ付けされているので、手持ちのパスポートをスキャンするだけでOKです。
シンガポールの電子観光払戻し制度(eTRS)は、各店舗が発行する多様な払い戻しフォームへの記入が不要となり、手間をかけずに払い戻しを受けることができる大変便利なサービスです。
その他の還付方法について

出典:Global Blue
消費税(GST)の還付方法は、上記でご紹介した「空港の電子TRS(eTRS)セルフヘルプ キオスク」以外にもいくつかあります。
どの場合でも、払戻しの金額は、実際に支払った合計額(税込)からサービス手数料を引いた金額となります。また、購入日から2か月以内、消費税(GST)の払い戻し承認後12時間以内に商品を持ってシンガポールから出国する必要があります。
還付申請を行うにあたり、スムーズな電子申請を行うのであれば「Global Blue」のアプリ「SHOP TAX FREE」や、Touregoが提供しているeTRSモバイルアプリをダウンロードしておくと便利です。
Blobal Blueは主に観光客のための免税手続きサービスを提供している会社で、世界50か国以上、約300,000店舗の小売加盟店での商品に課せられた消費税(GST)などの税金の払い戻し手続きをサポートしています。
アプリはApp StoreやGoogle Play、もしくはGlobal Blue公式サイトからダウンロードができ、免税手続きと購入品の追跡が簡単に行えます。 🌐Global Blue公式サイト ![]() ![]() |
<モバイルタックスフリー>
Global Blueは顔認証機能付きの「モバイル確認」を活用したモバイルタックスフリーで、空港で並ばずにモバイル機器からの3ステップで免税手続きが行えるスムーズさを提供しています。
アプリをダウンロードして必要情報を入力し、パスポートをスキャンして登録を終えたら、商品購入時に加盟店舗でパスポートとe-Passを提示し、免税手続きのためのQRコードや税金還付フォームをリクエストします。
購入後は、アプリを通じて税金還付フォームを発行、その際に顔認証機能を使用して本人確認が行われます。シンガポールの出発24時間前までに、アプリを使用して税金還付フォームをリクエストする必要がありますが、空港に到着後は、eTRSセルフサービス キオスクに並ばず、モバイルを通じての還付申請が可能となります。
※モバイルアプリを利用して免税手続きを行うには、モバイルアプリの位置情報サービスと通知アラートをオンにしておいてください。また、空港では、eTRSセルフサービス・キオスクから半径15mより外に出ないでください。
▶詳細はこちら
App StoreやGoogle Play、もしくはグローバルブルーのウェブサイトから「SHOP TAX FREE」モバイルアプリをダウンロードして登録及び免税手続きを行います。 🌐Global Blue公式サイト ![]() ![]() |
<ダウンタウン払い戻しをリクエスト>
Global Blueでは現在、旅行者が店頭で還付金を受け取ることができる新たな方法を提供しています。店頭で、還付金の払戻先としてクレジットカードを選択すれば、空港での時間を節約できます!
税金払い戻しの申請をする際は、販売員に「ダウンタウン払い戻し」のサービスを申し込んでクレジットカードを提示します。
払い戻しは5営業日以内にクレジットカードに反映され、店頭での払い戻し額がUS$25,000(アメリカドル)までの購入が対象となります。この金額を超える取引の場合は、ダウンタウン払い戻しは適用となりませんので注意が必要です。
空港のeTRSセルフサービス キオスクでの還付申請の場合、クレジットカードへの還付は10日以内となるため、簡易的な手続きと迅速な還付を希望する場合にはダウンタイム払い戻しが便利です。
さらに、シンガポール出国前に、eTRSセルフサービス キオスクで免税購入を確認する必要があります。チャンギ空港から出国する場合は、「Global Blue SHOP TAX FREE」モバイルアプリケーションに搭載されている「モバイル確認サービス」で税関による確認を完了することもできます。
還付金の受け取り方法について
還付金の受け取りにはいくつかの方法があります。現金、クレジットカードへの返金、Alipayや小切手などが選べます。申請方法や申請場所、条件をよく確認して、ご自身に合った方法で還付金を受け取りましょう。
<還付金受け取り方法>
現金での払い戻しを希望する場合 |
パスポートを持って、出国乗り継ぎラウンジ(出国審査の後)にあるセントラル リファンド カウンター(Central Refund Counter)で申請をします。 ※セレター空港から出国時は、現金での払い戻し不可となります。 |
クレジットカードへの返金を希望する場合 |
eTRSキオスクで免税手続きを終えたら、そのまま搭乗します。申請完了後10日以内に、指定のクレジットカードに払戻し金が入金されます。 |
Alipayアカウントへの返金を希望する場合(中国籍の方のみ) |
eTRSセルフサービス キオスクで免税手続きを行い、Alipayへの返金を選択します。eTRSキオスクのガイドに従って、AlipayモバイルアプリのQRコードをスキャンしてください。手続きが完了すると、Alipayアカウントに即座に返金されます。 |
銀行小切手による払い戻しを希望する場合 |
eTRSキオスクで受付通知票を印刷し、受取人氏名と郵送先住所を記入して指定のボックスに投函します。銀行小切手は受付通知票が投函された日から14日後に指定の住所宛に発送されます。 |
eTRS e-Serviceまたは、App StoreやGoogle Play、もしくはそれぞれのウェブサイトから入手できる「Global Blue SHOP TAX FREE」モバイルアプリや「Tourego–Full Mobile Tax Refund」アプリで還付に関する情報を確認することもできます。
還付金制度を利用してお得にショッピングを!
シンガポールの旅行者還付制度は、電子化された手続き、高い還付率、柔軟な還付方法などの点でも大変魅力的です!効率的なeTRSのシステムを利用して、シンガポールでのショッピングをお得に買い物を楽しみましょう!シンガポールで1店舗につきS$100以上使った方は、忘れずに還付手続きすることをオススメします。
●記事内容は執筆時点の情報に基づきます。
最新ニュースやプロモ情報をLINEとInstagram、メルマガでお届けしています!ぜひお友だち追加・フォローしてね!
この記事を書いた人
SingaLife編集部
シンガポール在住の日本人をはじめ、シンガポールに興味がある日本在住の方々に向けて、シンガポールのニュースやビジネス情報をはじめとする現地の最新情報をお届けします!