【大人の社会科見学】
シンガポールで楽しむイベントその299
-中秋節(ミッド オータム フェスティバル)-

中秋節は、中国に由来する東アジアの伝統的な行事の一つで、旧暦(農暦)の8月15日に行われます。これはグレゴリオ暦では9月または10月にあたり、中華圏では春節、清明節、端午節とならぶ重要な行事となっています。

歴史と伝統
十五夜の月を鑑賞する慣習は古代中国に由来し、秦時代より前から存在していた二十四節気の秋分から来ています。中秋節の起源は唐時代にまで遡り、当時の詩人たちは8月15日の月を題材に多くの詩を詠みました。

宋代になって、8月15日に中秋節が固定。南宋の『東京夢華録』や『夢粱録』には、中秋節に月を鑑賞したり、宴会を開いたりする人々の様子が描かれています。清代においては、元旦・端午と並んで三大節として重視され、商業取引の決済期でもありました。中秋節には、庭先に設けられた祭壇に月餅(げっぺい)や果物、枝豆、鶏頭の花などを供え、月を祭る習慣がありました。

シンガポールでの中秋節

中華系の住民が国民の70%以上を占めるシンガポールでも、中秋節は非常に重要な年中行事の一つです。この時期、シンガポールのショッピングセンターやホテルでは月餅が販売され、会社の取引先などへの贈答品としても一般的に用いられています。

特にシンガポール高島屋の催事場では「ミッドオータム(中秋)フェスティバル」が開催され、月餅を求めて多くの人々が訪れます。月餅には、日本でいう饅頭的なものから、もちもちした食感のもの、アイスタイプのものまで、様々なバリエーションがあります。シンガポールならではの月餅として、ドリアンの月餅も人気です。

中秋節の楽しみ方

中秋節のもう一つの楽しみは、お月見パーティーです。家族や友人が集まり、月餅を食べながら月を鑑賞し、詩を詠むこともあります。シンガポールのチャイナタウンでは、たくさんの提灯が飾られ、美しい灯籠が展示されます。特に夜には幻想的な雰囲気が漂い、普段とは異なるシンガポールの姿を楽しむことができます。

訪れるべき場所

シンガポールで中秋節を楽しむなら、チャイナタウンがおすすめです。中秋節にちなんだ巨大なモニュメントが建ち、インスタ映えする写真が撮れます。テンプル ストリートやスミス ストリートを訪れると、屋台で様々な月餅やランタンが売られており、とても賑やかです。

さらに、新加坡佛牙寺龍牙院まで足を運ぶと、夜には飾られたランタンが灯され、幻想的な雰囲気を楽しむことができます。



中秋節は、家族や友人と過ごす大切な時間であり、伝統と文化を感じることができる素晴らしい行事です。シンガポールで中秋節を体験し、名月を愛で、月餅とランタンを楽しむことで、特別な思い出を作ることができるでしょう。ぜひ訪れてみてください。、訪れる者に多くの学びと癒しを提供する場所です。未来の世代のためにこの自然を守り続けることの大切さを実感し、再び訪れたいと思います。

大人の社会科見学 筆者

森山 正明
大人の社会科見学シンガポール版は、シンガポールで生活している方々へ、シンガポールの奥深さを知ってもらいたい思いで活動を始めました。「3カ月も住んでいればシンガポールは飽きてしまう」と巷では言われますが、なかなかどうして、この地ならではの楽しみは、尽きることはありません。

2013年11月からこのサークル活動を始めて約11年。行ったイベントは、200回を超え、その中から読者の方にもシンガポールの文化や習俗について年中行事を軸に紹介をして参ります。
 
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●記事内容は執筆時点の情報に基づきます。



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この記事を書いた人

SingaLife編集部

シンガポール在住の日本人をはじめ、シンガポールに興味がある日本在住の方々に向けて、シンガポールのニュースやビジネス情報をはじめとする現地の最新情報をお届けします!

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