シンガポールでサイクリング体験|おすすめサイクリングコースを紹介!

シンガポールの都心部はMRTやバスなど公共交通機関が発達しており、街中で自転車に乗っている人はあまり見かけません。自転車のイメージがないシンガポールですが、実は調べてみるとサイクリングを楽しめるスポットがたくさんあるんです!
そこで今回は、シンガポールでサイクリングをする際に注意したいポイントと、おすすめのサイクリングコースをご紹介します。
シンガポールでサイクリング

シンガポールは近年、道路環境の整備が進んだことや、レンタサイクルサービスが普及したこともあり、サイクリング人口が増えてきています。都市の喧騒を離れて、風を感じながらシンガポールの自然や街並みを楽しむ、そんなサイクリングの魅力を体験してみましょう。
自転車のレンタル
自転車を持っていない場合は自転車をレンタルする必要があります。シンガポールでは主に以下の2つの方法で自転車を借りることができます。
1. レンタサイクルショップを利用する |
観光地やサイクリングロード沿いにある対面式のレンタルショップで借りる方法。
【メリット】
▪手続きがシンプルで気軽に借りれる
▪子ども用や2人乗りなど特殊なタイプの自転車を選べることがある
▪サドルの調整やトラブル時の対応などがすぐに受けられる
【デメリット】
▪支払い方法が現金のみなど限定的なことが多い
▪保証としてIDカードを預ける場合がある
▪借りた店舗に返却しなければならない場合が多い
▪営業時間に制限があり、深夜や早朝は利用できないことが多い
2. 街中のシェアサイクルを利用する |
スマホのアプリを使って、街角にあるシェアサイクルをレンタルする方法。シンガポールのシェアサイクルといえば、黄緑色の車体が目印の「Anywheel」 と 青色の「HelloRide」 が有名です。
【メリット】
▪スマホ1つで手軽にレンタル可能
▪24時間いつでも借りられて返却も自由
▪短時間の利用や数日間などの超短時間〜長期利用が可能
▪HelloRideは別のステーションに返却(乗り捨て)も可能
【デメリット】
▪スマホとネット環境が必須
▪ステーションに自転車がない場合や返却場所が満車の場合がある
▪自転車の故障やトラブルが起きたときの対処方法に迷うことがある
どちらのサービスにもメリット・デメリットがあります。利用する場所や時間、目的などに合わせて、最適な方法を選びましょう。
シェアサイクルの詳しい利用方法は過去の記事をチェックしてみてください!
サイクリングしやすい道選び
いざ自転車をレンタルしても、普段自転車を利用しない人は「どの道を走ればいいんだろう?」と迷ってしまいます。
サイクリングコースを決めるのに参考になるのがPark Connector Network(PCN) 。これはシンガポールの公園や自然保護区、住宅街などを安全につなぐ道路網のこと。PCNは国が管理しており、ジョギングやウォーキング、サイクリングしやすいように道が整備されています。
知らないでは済まされない!自転車の交通ルール
罰金大国シンガポールでは、交通ルールも厳しく取り締まります。日本と大きな違いはありませんが一部ルールが異なります。
例えば…
▪車道を自転車で走る場合、ヘルメットの着用が義務(一部道路を除く)
▪自転車横の歩道レーンを自転車で走るのは禁止など(2025年9月時点)
また走行エリアによっては独自のルールが決まっている場所もあります。交通ルールを正しく理解して、安全なサイクリングを楽しみましょう。
サイクリングを楽しむためのコツ
サイクリングをより快適に楽しむためのいくつかのポイントをご紹介します!
荷物は最小限に、リュックに荷物を入れておく |

レンタルする自転車によっては、荷物置きのカゴが非常に小さかったり、そもそもカゴがついていないこともあります。カゴがなくても対応できるように、荷物は最小限にして、リュックに入れておくと安心です。
脱水予防にドリンクを多めに持参 |

サイクリング中は水分補給を忘れがちです。サイクリングロードの近くに、コンビニや自販機が見つからないこともあるため、多めにドリンクは準備し、こまめな水分補給を心掛けましょう。
突然の雨に備えレインコートを持ち歩く |

シンガポールは、突然雨が降ることもしばしば。サイクリング中は傘をさすことができませんので、レインコートを持ち歩いておきましょう。
スマホホルダーがあると便利 |
サイクリング中は、スマホアプリを使って道順を確認したり、景色を撮影したりとスマホが大活躍。スマホをカバンから何度も出し入れするのは不便なので、スマホホルダーがあると便利です。もちろん運転しながらのスマホ操作はNG!
初心者におすすめのサイクリングコース
家族みんなで楽しめる、気軽に挑戦しやすいコースをご紹介します。
East Coast Park

シンガポール南東の海岸沿いに面した気持ちの良いサイクリングコース。家族や友人とのゆったりとサイクリングにおすすめです。
道はよく整備されており走行しやすいコースです。週末はサイクリング利用者だけでなく、犬の散歩コース、ジョギングを楽しむ多くの人で賑わっています。公園内にはレストランやカフェが充実しており、サイクリング前後も快適に過ごすことができます。


公園内にはいくつかのレンタサイクルショップがあり、自転車の在庫数や種類はショップによって異なります。大人向けの自転車はもちろん、子ども用の自転車や、大人数で一緒に乗れるユニークな自転車など、サイクリングの目的に合わせて複数の選択肢から自転車をチョイスできます。
■East Coast Park |
🏡住所:E Coast Park Service Rd 🚉最寄り駅:MRT Bedok駅 🌐WEBサイト |
Pasir Ris Park

シンガポールの東にあるPasir Ris Parkにあるサイクリングロードは、広くて穏やかな道が続いており、スケートやサイクリングに最適です。のんびりとした雰囲気の中、マングローブ林を散策したり遊具のある広場で遊んだりと、家族連れでも十分に楽しめます。
自転車のレンタルもあるため、手ぶらで訪れても気軽にサイクリングを楽しむことができます。
■Pasir Ris Park |
🏡住所:Along, Pasir Ris Central, Opposite MRT Station, S519639 🚉最寄り駅:MRT Pasir Ris駅 🌐WEBサイト |
Changi Airport

チャンギ空港からマリーナベイへ向かうサイクリングコースは、シンガポールらしい自然と都市の融合を感じられます。
特に人気なのはターミナル4付近にある常設屋外展示「Jurassic Arc(ジュラシック アーク)」を通るエリア。巨大な恐竜たちが突如として現れ、お子さまも大興奮すること間違いなし!サイクリング途中に見どころがあるので、走っていて飽きることがありません。海沿いや緑地を通り抜け、やがて近代的な都市景観が広がるマリーナベイへと至るこのコースは、大人から子どもまで楽しめます。
またチャンギ空港周辺には、レンタサイクルショップがあります。旅行者向けに2時間無料で自転車をレンタルできるサービスも提供されており、トランジットの合間に少し体を動かしたい方にもぴったり。気軽にサイクリングを楽しめます。(サービスの利用にはいくつか条件があり、詳しくはこちら)
■Changi Airport |
🏡住所:Airport Blvd 🚉最寄り駅:MRT Changi Airport 駅 🌐WEBサイト |
West Coast Park

日本人在住者も多いウエストエリアに位置する West Coast Park には、自然にあふれた穏やかな雰囲気のサイクリングコースがあります。公園内にはプレイグラウンドも設置されており、サイクリングの合間に子どもも遊ぶことができ、休日に家族でリラックスしたい方におすすめ。
West Coast Park Connector の全長は約3.1kmと他のコースに比べると短め。少し運動したい方や体力に自信がない方でも無理なくサイクリングを楽しめます。ここにもレンタサイクルショップはあります。
■West Coast Park |
🏡住所:W Coast Ferry Rd, S126978 🚏最寄りのバスに停車するバス:30、51、143、175、176、201番 🌐WEBサイト |
島全体を堪能できる!本格サイクリングコース
これまで紹介してきたのは、家族向けで、穏やかなサイクリングコースでした。「それでは少し物足りない!」という方のために、本格派におすすめのコースをご紹介します。
Coast-to-Coast (C2C) Trail

シンガポールの西に位置する Jurong Lake Gardens から、北東の Coney Island までを結ぶ全長約36km のサイクリングコース。このコースでは、10のチェックポイントを通過しながら、シンガポールの多彩な自然と街並みを堪能できます。
途中ランチや休憩を取りながらのんびりと楽しむのがおすすめ。自転車を使えば1日でシンガポール全体を巡ることが可能です。
これまで紹介してきたコースとは異なり、こちらは距離も長く体力を要する本格派コース。走りごたえがありサイクリング好きにはたまらないコースと言えます。早朝から開始する、途中立ち寄るスポットを事前に決めておく、など計画的なサイクリングプランを練っておくと安心です。
■Coast-to-Coast (C2C) Trail |
🌐WEBサイト |
Eastern Coastal Loop
シンガポール東部に位置するこのサイクリングコースは、前述した「Pasir Ris」「East Coast Park」「Changi Beach」などの人気スポットをループ状に巡るコース。選択するルートによって距離を自由に調整できるのが特徴です。
複数の公園を組み合わせた「いいとこ取り」のコースなので、自然や海といった多彩な景観を楽しめるのはもちろん、サイクリングする人の体力や訪れたい場所に合わせて、柔軟にルートを設定できる点も魅力です。
コースのハイライトは海沿いを走る爽快な景色と、途中で立ち寄ることができるローカルフードのお店の数々。特に「Bedok Food Centre」や「Changi Village Hawker Centre」では、シンガポールの地元グルメを堪能しながらひと休みすることができます。
■Eastern Coastal Loop |
🌐WEBサイト |
実際にサイクリングしてみた!

シンガポールでの初めてのサイクリング体験をすべく、今回筆者は「Coney Island Park」を訪れました。Coney Island Parkはシンガポール北東に位置する小さな島で、別名「セラングーン島」とも呼ばれています。
本島とConey Islandは橋で続いており、簡単に上陸できます。お手軽にアドベンチャー感を体験できる島と聞いており、筆者が一度は行ってみたいと思っていた場所でした。
Coney Island Parkまでのアクセス
最寄り駅は、LRT「Punggol Point」駅、またはMRT「Punggol Coast」駅です。最寄駅からは徒歩約15分ほどでレンタサイクルショップまで行くことができます。
Coney Island 島内にはレンタサイクルショップがないため、上陸する手前の本島のショップで自転車を借りることにしました。この周辺には数店のレンタサイクルショップがあります。
■Coney Island Park(Serangoon Island) |
🏡住所:Punggol Promenade Nature Walk, Coney Island Bridge 🚉最寄り駅:LRT「Punggol Point」駅、またはMRT「Punggol Coast」駅 🌐WEBサイト |
自転車のレンタル
今回自転車をレンタルしたのは「Jomando Adventure & Recreations」というレンタサイクルショップ。利用したい時間をあらかじめ申告し、それに応じた料金を前払いするシステムでした。
料金は大人用の自転車のレンタルで1時間S$10、2時間S$20(2時間利用すると追加で1時間無料)。筆者はS$20を支払い3時間自転車をレンタルしました。レンタル時にはIDカードの提出が必要で、自転車の返却と引き換えにIDカードも返却される仕組みです。
店主の方は親切で、筆者の身長に合わせサドルの高さを調整してくださり、試乗も可能でした。ショップ周辺で軽く走行しながら、ブレーキの効き具合やハンドルの操作性、サドルの高さが適切かを確認。
店主の方に島内のサイクリングが初めてであることを伝えると、店内に掲示してある地図を使って、おすすめのサイクリングルートを説明してくださいました。(この地図をスマホのカメラで撮影していくと良いです)説明を聞いたらいよいよ出発!
■Jomando Adventure & Recreations |
🏡住所:#01-13, The Punggol Settlement, S828694 🕚営業時間:月〜金 10:00-19:00、土日 8:00-19:00 📅定休日:無(臨時休業になることがあり、休業情報はFacebookを要確認) 📞電話番号:9644 0180 💰支払い方法:現金またはPayNowなどのQRコード決済のみ、クレジットカード決済不可。 |
Coney Island Parkへ上陸!


本島とConey Islandをつなぐ橋を渡り、ゲートを通っていよいよ上陸!島内はコンクリートで舗装された平坦で直線的な道と、曲がりくねったでこぼこ道が入り混じっており、走りごたえのあるサイクリングコースでした。
島は小さいながらも、美しい海を眺められる道や林の中を抜ける道など景色の変化に富んでおり、飽きることはありませんでした。途中で何度か短い給水休憩をはさみながら、島を1周しおよそ1時間30分かけて巡りました。
Coney Island Parkの注意点
Coney Island Parkをサイクリングしてみて、少し注意した方がよい点を紹介します。
◾️でこぼこ道には注意 |

島内の道はおおむね自転車が通れるようになっていましたが、島の中心部には砂利道のようになっている場所もあり、道がでこぼこしていてハンドルを取られそうになるようなところもありました。
筆者は日本在住時に毎日自転車に乗っていたので、自転車の運転には自信がありましたが、そんな筆者でもヒヤッとする場面がありました。お子さんや自転車に慣れていない方は無理して自転車で走行せず、必要に応じて手で押して通るなど、安全を最優先することが大切です。
◾️自販機や売店は無し |
Coney Islandは小さな島で島内には売店や自動販売機がありません。そのため、飲み物や軽食などの飲食物は、出発前に売店などで購入し持参するのがおすすめ。またトイレは島内に設置されていますが2か所しかないため、出発前に済ませておくと安心です。
さらに注意したいのが、島内には雨や雷をしのげるシェルターが少ないということ。天気が急変することもあるため、雲行きが怪しくなってきた場合は、無理をせず早めに島を離れ、サイクリングを中断して引き返す判断も必要です。
◾️島内に入れるのは7:00-19:00まで |
Coney Islandにはゲートがあり、時間を過ぎるとゲートが施錠されてしまいます。島に取り残されないように時間配分には気をつけてくださいね。
サイクリングでリフレッシュ!

サイクリングは、心も体もリフレッシュできるだけでなく、シンガポールの街並みや自然をいつもとは異なる視点で楽しめるのが魅力です。海辺の風景に癒されたり、ふと立ち寄ったホーカーセンターで思いがけずおいしいランチに出合えたりと、サイクリングは日々の暮らしに小さな発見をもたらしてくれます。
週末は自転車をレンタルして、自由気ままなサイクリングの旅に出かけてみませんか?
●記事内容は執筆時点の情報に基づきます。
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この記事を書いた人
SingaLife編集部
シンガポール在住の日本人をはじめ、シンガポールに興味がある日本在住の方々に向けて、シンガポールのニュースやビジネス情報をはじめとする現地の最新情報をお届けします!