旧正月と新正月どちらで祝う?知っておきたい世界の正月事情を徹底解説

シンガポールのように旧暦でお正月を祝う国は、世界中に多く存在し、祝い方や特徴は国によってさまざまです。シンガポールの旧正月中の空港は大変混雑しますが、連休を使っての旅先には注意が必要です。この記事では、世界のお正月事情をご紹介します。


 

シンガポールの旧正月について

日本のお正月は1月1日ですが、シンガポールでは中華系住民が多いため、旧正月(チャイニーズニューイヤー)が盛大に祝われます。この期間、シンガポール全体がお祝いムードに包まれ、チャイナタウンフェスティバルやチンゲイパレードなどさまざまなイベントが開催され、大いに盛り上がります。

日本ではあまり馴染みのない旧正月の期間、各国はどのような時期となるのでしょうか。

世界の旧正月事情

世界には、旧暦で祝う国、新暦で祝う国と分かれています。旧正月で祝う国は、その間連休になったり、お店が閉まったりして、もしその時期に旅行に行くと楽しめないかもしれません!知っておくべき情報なので、ご紹介します。

旧歴で祝う国

東アジア

旧正月は、旧暦に基づく新年であり、主に中国やその周辺国で祝われます。以下の国々では、旧正月が特に重要な祝日とされています。

中国
中国では春節は国定祝日とされています。中国政府は毎年、翌年の祝日の予定を発表します。2026年の春節は9連休です。それに合わせて国外からの帰国者や国内の旅行者、移動者で空港、電車、道路は大変な混雑となります。

旧正月(春節)は中国で最も重要な祝日であり、家族が集まって特別な料理を楽しみます。街中は赤い飾りで彩られ、花火や爆竹が盛大に打ち上げられます。この期間中は休みとなる店も多くなり、営業していても時間短縮になったりすることが多いため、旅行の際には注意が必要です。

旧正月前後は、大量の人の移動があるため、空港や鉄道駅など人の多く集まる場所においてスリ、置き引きなどの窃盗犯罪が多発する傾向にありますので、被害に遭わないよう十分注意しましょう。

香港
香港では旧正月を非常に盛大に祝うため、ナイトパレードや花火大会、獅子舞などのイベントが行われ、海外からも多くの観光客が訪れます。この時期、街は華やかな装飾で彩られ、さまざまな伝統行事やイベントを楽しむことができることから、旅行客も増加傾向です。

旧正月初日には、Cathay International Chinese New Year Night Parade(キャセイインターナショナルナイトパレード)が開催されたり、華やかな山車やパフォーマンスが街を練り歩き、観客を楽しませます。旧正月期間中、ビクトリアハーバーでは壮大な花火大会が行われるため、多くの人々が集まり、特別な瞬間を楽しむために観覧スポットを確保します。

また、多くの人が寺院を訪れ、福を祈願するのも旧正月ならではの慣わしです。特に黄大仙(ウォン ダイ シン)などの有名な寺院は、旧正月に多くの参拝者が訪れる非常に混雑する人気のパワースポットです。

家族での食事や寺院訪問も一般的であることに加えて、旧正月中は国外からの観光客も多く、混雑が予想されます。宿泊施設や交通手段は早めに予約することが推奨されますが、現地の店舗は予告なく休業することもあるため、前年度などの営業状況を事前に確認することが必要です。

マカオ
マカオでは旧正月に花火やパレードが行われ、街全体が中国の伝統的なお祭りムードに包まれる最も重要な祝日です。ランタンや飾り付けで華やかになり、花火やパレード(龍舞・獅子舞)が開催されますが、非常に混雑し、航空券やホテル代が高騰するのもこの時期です。

カジノや一部のレストランは営業していますが、一部のローカル店は休業することもあるため、旅行計画は慎重に進める必要があります。特に春節3日目には街中が最も混み合い、公共交通機関も混雑し観光客で賑わいを見せるため、予約ができるレストランなどは早めに手配することが重要です。

旧正月中の旅行は、時間やスケジュールに余裕を持って移動することをおすすめします。

韓国
韓国では旧正月を「ソルラル」と呼び、家族や遠い親戚までもが集まって先祖を敬う儀式(チャレ)を行います。料理には、長寿を願ってトックク(餅入りスープ)が欠かせず、これを食べると年を取ると言われます。

その他、ごちそうの代表格であるカルビチム(牛カルビの煮込み)や野菜のナムル、肉や魚、野菜をスライスして一つひとつ丁寧に焼き上げた色とりどりのジョン(チヂミ)や、チャプチェ(春雨炒め)などが並び、新年の食卓を彩ります。

旧正月の期間、街中の市場は大半が休業傾向にありますが、日本と同様、百貨店やモールは比較的営業をしていることが多い印象です。

旧正月当日と翌日は地下鉄も深夜2時まで運行するほどなので、公共交通機関に不便を感じることはないですが、個人営業店は営業再開日や時間にばらつきがあるため、必ず訪れたいお店は事前に確認することをおすすめします。

北朝鮮
韓国と北朝鮮が朝鮮半島を南北で分断されるまではひとつの国家だったこともあり、旧正月の祝い方や習わしはほとんど韓国と同じです。旧正月(ソルラル)は、家族が集まり伝統的な食事を楽しむ重要な祝日です。日本の雑煮にあたるトックを食べ、長寿を願います。

北朝鮮では移動が制限されているため、故郷を訪れる文化はあまりありません。多くの人々は自宅で祝うことが多く、特に都市部では外食を楽しむこともあるようです。

モンゴル
モンゴルでの旧正月はツァガーンサルと呼ばれ、家族や親族が集まり、豊作と健康を祈る大切な行事を行います。伝統的な衣装を着て、特別な料理を楽しむことが一般的です。

ツァガーンサルの期間中は国外にいる多くの人が帰省するため、交通機関が混雑します。事前にスケジュールを確認し、余裕を持った移動を心がけることが大切です。

ベトナム
ベトナムの旧正月「テト」は家族が集まり、特別な料理を楽しむ重要な祝日です。街中が華やかに飾られ、伝統的な行事が行われます。テトは毎年政府から日程が発表され、非常に長い公休となるため、個人事業主や企業などが自由に設定することから最大2週間程度をテト休暇とする場所もあるそうです。

日本の3が日のように、ベトナムでもテト期間は飲食店に限らずほとんどのお店が閉まりますが、一部観光が盛んなエリアでは観光客向けに営業しています。レストラン・カフェなどは通常より割り増しの料金に設定されることが多いようです。

ホイアンやフエは街全体が世界遺産に指定されているため、飲食店は繁忙期となることから比較的開いているお店が多くなり、Vinグループのテーマパークも営業しています。大型スーパーも元日や大晦日は休みとなりますが、テト期間中ずっと休みではないので、ご安心を。

公共交通機関は、ある程度の混雑を覚悟しておくとよいでしょう。国内外のベトナム人の多くはこの期間を利用して実家に帰省したり国内外へ旅行へ行くため、飛行機や鉄道、大型バスといった公共交通機関は早い段階で売り切れてしまうことと、需要が高いため値上がりもします。

そのため、特にテト前は余裕を持ったスケジュール管理を。旅行計画は早めに立てることがポイントとなりそうです。

シンガポール
旧暦に基づく新年のお祝い、​チャイニーズニューイヤーが盛大に祝われます。メインとなる2日間はシンガポールの祝日で、そこから15日間続くお祝いが始まり、チャイナタウンは特に賑わいます。

シンガポールでは中国系住民が全人口の約7割のため、クリスマスが終わるとすぐに旧正月ムードへ一変。街中が赤を基調とした装飾でいっぱいになり、コンドの中も外も赤×金でデコレーションされ、中国風の音楽が流れ始めます。

旧正月は1日前の「徐夕(大みそか)」から始まり、「リユニオンディナー」と呼ばれる家族での団らんが欠かせません。初一(元旦)は親族で集まり、初二以降は親戚や友人を訪問して賑やかに過ごします。旧正月期間中は多くの店舗が休業となり、モールや百貨店は休業や短縮営業になります。

公共交通機関も混雑するため早めの移動を心がけ、お目当てのレストランや観光スポットは事前に営業時間を確認しておくといいでしょう。

マレーシア
マレーシアの旧正月はシンガポールと同様チャイニーズニューイヤー(春節)と呼ばれ、中華系マレーシア人にとって最も重要なお祭りです。

爆竹が許可されているため、比較的夜遅くまで音が鳴り響いていることや、日本と同じくお年玉の文化はあるものの、子どものみならず「お世話になっている人」にも渡すという慣わしがあったりと、文化の違い、獅子舞で賑わい、多くの人が故郷へ帰り家族と過ごし、お年玉(アンパオ)を配り、縁起物の魚生(Yee Sang/イーサン)を混ぜて食べる習慣があります。

祝日は数日ですが、企業や学校は1週間ほど休みになり、中華系のお店は閉まることが多いです。 中華系のお店は閉まることが多いので、事前に確認が必要です。

 

その他

ブルネイ
ブルネイでは、旧正月(春節)は重要な祝日であり、多くの中華系住民が祝います。家族や友人が集まり、特別な食事を共にし、赤い封筒(アンパオ)を交換することが一般的です。街中では獅子舞やドラゴンダンスが行われ、華やかな雰囲気が漂います。

旧正月の2月前後のブルネイは雨が少なく、晴れた日が多いのが特徴で、観光やアクティビティに最適なシーズンです。続く2月下旬には建国記念日で首都は華やかなパレードと共にお祝いモードになるため、普段とは違うブルネイの多文化国家な一面も楽しめる時期となります。

旧正月中の水上タクシーやバス、通常のタクシーは大幅な減便、運休も考えられるため、ツアーを利用したら配車アプリでタクシー予約をするなどの工夫が必要です。

タイ
4月開催の「ソンクラーン(水かけ祭り)」はタイの伝統的な新年で、仏像や年長者に水をかけて清める習慣が発展したもので、「水かけ祭り」として世界的に有名です。通常4月13日から15日まで祝われます。街中で人々が水を掛け合い、暑さを和らげる楽しいイベントとなっています。仏教徒が多いタイでは、仏像や年長者に水を掛けて敬意を表す伝統もあります。

一方、1月〜2月開催の「春節(チャイニーズ ニューイヤー)」は華系タイ人が祝う中国の旧正月です。春節は爆竹や龍舞、お年玉(アンパオ)など中華文化が色濃く出ます。

タイでは、1月1日の新年も、旧正月も、どちらも大規模に商業施設やレストランが休みとなることはなく、観光客向けのレストランやスーパーは通常通り営業しているようです。観光地以外のエリアや個人営業店は休業となることがありますので、事前のチェックをおすすめします。

カンボジア
カンボジアでは、新歴と旧歴の正月がどちらも祝われますが、国民の大多数はクメール正月(4月)を最も重要な祝日と考えています。旧正月は中華系のコミュニティーで祝うことが多く、対象エリアの商店やレストランは数日間休業することもあります。

街では獅子舞が行われ、音楽と共に賑やかな雰囲気が広がります。また、クメール正月では家族が集まり、伝統的な料理を楽しむことが一般的です。タイと同様に年に3回の正月を祝うカンボジアでも、やはり都市部は賑わいを見せ、地方や個人店は営業せずに閑散としているのが特徴です。

ラオス
ラオスでは、旧正月は「ピーマイラーオ(Pi Mai Lao)」と呼ばれ、毎年4月14日から16日まで祝われます。タイ、カンボジアと同様に、この期間は家族や友人が集まり、水を掛け合う祭りが行われます。人々は仏像や年長者に水を掛けて清め、幸運を祈ります。また、伝統的な儀式やゲームも行われ、地域の文化が色濃く反映されています。

大規模な移動の時期となるため、公共交通機関は需要の高まりから価格が高騰したり、チケットが買えない、といった事態になることもあります。完全にストップするわけではありませんが、旅行の際には行き先と移動手段をしっかりと把握し、チケットの手配やお店の予約を済ませておくといいでしょう。

 

新暦の正月で祝う国

新正月は、一般的に1月1日に祝われるもので、世界中の多くの国で広く認識されています。特に西洋諸国では、家族や友人と集まり、パーティーを開いたり、花火を打ち上げたりすることが一般的です。以下の国々では新正月を祝う一方で、旧正月を盛大に祝う華人コミュニティも存在します。

インドネシア
世界最大の群島国であるインドネシア。ジャワ島、スマトラ島、ボルネオ島は旅先としても非常に人気が高いエリアですね。インドネシアは新暦で正月を迎え、都市部では花火大会や音楽イベントが開催されるのが一般的です。バリではカウントダウンイベントや伝統的なバロンのパフォーマンスも行われることがあり、壮大な花火が打ち上げられます。

新年前後は連休があり、店舗の営業状況は祝日によって異なります。公共交通機関は通常運行されますが、混雑や特別ダイヤに注意が必要です。

インドネシアの華人コミュニティも多いため、旧正月を祝うエリアが存在します。特にジャカルタやスマランなどの都市で盛大な祝いが行われ、個人営業のレストランやお店は休みとなることがあるので、旅行の際には事前のチェックが必要です。

フィリピン
フィリピンの華人コミュニティも旧正月を祝います。特にマニラのチャイナタウンでは、華やかなイベントが開催されます。

アメリカ
多くの州を持ち、さまざまな民族が暮らすアメリカでは、お正月の過ごし方や祝い方も多種多様に存在します。基本的には祝日(休日)は1月1日で、12月31日の夜からホームパーティを開いて、家族や友人と新年を祝う人も多くいます。

ニューヨークのタイムズスクエアでは、毎年1月1日の午前0時までのカウントダウンが行われます。そして年が明けて1月1日になると盛大に新年を祝います。

また、アメリカには大規模な中国系コミュニティがあり、特にロサンゼルスやサンフランシスコ、ニューヨークのチャイナタウンでは”ルナーニューイヤー”や”チャイニーズニューイヤー”と呼ばれ、旧正月の祝いが盛大に行われます。

カナダ
カナダのトロントやバンクーバーには大きな中国系コミュニティがあります。中国文化はカナダ文化全体にとって重要で繁栄している部分でもあり、国内最大級のコミュニティとなっています。多くの人がバンクーバー、トロント、エドモントンの大きなチャイナタウンに集まり、中華料理を囲んで旧正月のお祭りを開催します。

特にバンクーバーは大きな規模のチャイナタウンがあり、旧正月の期間中、特に旧暦の大晦日から数日間は、個人経営の商店や飲食店が休業することが多く見られます。日本のお正月のように、家族が集まって祝うための伝統的な習慣によるものです。

公共交通機関も運行スケジュールが変更される可能性があるため、旅行や外出を計画する際は、事前に営業時間や運行状況を確認することが重要です。

オーストラリア
新暦で新年を祝うオーストラリアですが、アメリカと同様、広大な土地と多文化主義の体制も相まって、祝い方はさまざまです。全土が暑い時期に迎えるニューイヤーのため、他の国とは楽しみ方が少し異なっています。

オーストラリアの暖かい気候を活かして多くの人々がビーチで新年を祝い、有名なボンダイビーチやサーファーズパラダイスに友人や家族と共に集まって、バーベキューや水遊びを楽しむことが一般的です。

シドニーのハーバーブリッジで行われる花火大会は特に盛大で、毎年多くの人々が集まります。新年を迎える瞬間に打ち上げられる花火は、オーストラリアの新年の象徴的なイベントとなっています。新年前後は連休となり、モールやレストラン、公共交通機関の運営時間に変更が出るため、旅行の際には前もってリサーチが必要です。

旧暦の正月を祝うコミュニティーも存在し、シドニーやメルボルンのチャイナタウンでは盛大にチャイニーズニューイヤーが祝われます。新正月も祝われますが、華人コミュニティの活動も目立ちます。

イギリス
新暦での正月を祝うイギリスは、大晦日から友人や家族と集まってパーティーを開くことが一般的です。多くの人々はパブやナイトクラブに出かけ、音楽を楽しんだり踊ったりと、イギリスらしさが全開のお祝いスタイル。真夜中の元旦を迎える直前には、手を握り合って「Auld Lang Syne」という伝統的な歌を歌うことも。

ロンドンでは、テムズ川沿いで盛大な花火大会が行われ、特にビッグ ベンの鐘が鳴る瞬間に多くの人々が集まります。旧暦のお祝いとしては、ロンドンのチャイナタウンで旧正月の祝いが盛大に行われますが、エリア内では新正月も祝います。華人コミュニティが活発で、文化的なイベントが多いのが特徴です。

フランス
フランスでは大晦日にレヴェイヨン ド サン シルヴェストルと呼ばれる豪華なディナーが行われます。この食事は通常、家族や友人と共に楽しみ、シャンパンで乾杯しあって共に過ごせる喜びを分かち合います。

料理には、特別な日を祝う高級食材が多く並び、オイスター、フォアグラ、スモークサーモン、キャビアが、デザートには有名なブッシュ ド ノエルやタルトが用意されます。

元旦を迎える深夜0時が近づくと、カウントダウンが始まり鐘の音と共に新年を迎えます。パリのシャンゼリゼ通りでは多くの人々が集まり、花火やライトショーを楽しむことができます。

旧正月のお祝いに、パリのチャイナタウンでは、華人コミュニティによってチャイニーズニューイヤーが開催されます。


シンガポールから旅行に行く際にはぜひ参考に!

旧正月は中国を中心にアジア各国で重要な祝日として広く認識されており、華人コミュニティが存在する国々でも盛大に祝われています。インドネシアやフィリピン、アメリカ、カナダ、オーストラリア、イギリス、フランスなどでは、新正月と旧正月の両方が祝われる文化が根付いていますが、旅行の際には各国のお正月事情や各エリアの営業状況を確認し、充実した旅を実現しましょう。

●記事内容は執筆時点の情報に基づきます。

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この記事を書いた人

SingaLife編集部

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