シンガポールで、Eスクーター事故の被害者支援として13歳の少女が16万4000Sドルをクラウドファンディングで調達
シンガポールの地元紙ストレーツタイムズ紙は10月14日、13歳の少女がクラウドファンディングで16万4000シンガポールドルを調達したと報道しました。少女はローカルのインターナショナル校に通うソフィア・チアムさん(13)で、Eスクーター事故の被害者が賠償金を払ってもらえず窮地に立たされているとの記事を読んだ後、母親の助けを借りて募金活動を始めたとのことです。
その被害者はアン・リウキオウさん(57)。アンさんは2016年、パシリスの歩道でEスクーターにはねられ、頭を地面に打ち、脳出血を起こしました。アンさんは緊急手術を受けましたが、話すこと、読むこと、書くことが不自由になり、食事や着替えなどの日常生活にも助けが必要に。
アンさんの夫レオン・ルーンワーさん(57)は契約労働者として働いていますが、収入は月2〜3000シンガポールドルです。裁判所は今年7月、Eスクーターを運転していたニコラス・ティン・ナイジエ被告(21)に損害賠償金として44万5000シンガポールドルを支払うよう命じましたが、加害者には支払い能力がなく、また保険にも加入していなかったため支払うことができません。
この件に関する記事を読んだソフィアさんは8月、母親で医師のリサ・チェンさんの助けをかりてクラウドファンディングキャンペーンを始め、2ヶ月足らずで1,459人から寄付金を集めました。ソフィアさんと家族は、ローカルインター校、出身小学校、口コミ、そしてソーシャルメディアを通じて資金を調達。さらに、ミンメッドグループの診療所や、母親のリサ・チェンさんと夫で医師のエリック・チアムさんが所有する飲食店(Saveur、FrapasBar、MediumRare、Bread&Butterfly)でも宣伝しました。
アンさんの夫レオンさんは、「一般の人からこれほど多額の寄付をいただけるとは思ってもみませんでした。そして、若い女の子が、多くのシンガポール人の助けを借りて、これほどのことを成し遂げたと知って、とても感動しています」と語りました。寄付金は、アンさんの薬代、理学療法にかかる費用、またヘルパーの給与などに使われるそうです。
ソフィアさんは、恥ずかしがり屋な性格だそうですが、思い切って見知らぬ人にも手紙を書いて寄付を呼びかけたそうです。困っている人を助けるために行動を起こす、素敵ですね。
この記事を書いた人
SingaLife編集部
シンガポール在住の日本人をはじめ、シンガポールに興味がある日本在住の方々に向けて、シンガポールのニュースやビジネス情報をはじめとする現地の最新情報をお届けします!