駐在夫、子を育てる-2- 名前のこと

これはシンガポールに駐在する妻に帯同し、“駐在夫”として家事や育児に奮闘する日々を綴ったコラムです。シンガポールのフリーマガジン「シンガライフ」誌上で連載しているものに一部加筆して、ウェブでも公開しています。


前回、この世に誕生したことをお伝えした天使=息子。彼をこのコラムでは、モモタ(仮名)と呼ぶことにします。女性の名前に多い「ももこ(桃子、百子)」からの由来です。我々夫妻は根拠もなく、生まれくる子どもが「きっと女児なはず」という思い込みや願望から、女児という前提で名前がどうしようか、などと考えていたのです。

お腹(妻の)を蹴り始めたころから、お腹の胎児に「モモちゃん」などと呼びかけていた我々。女児であれば「ももこにしようか」となっていましたが、定期検診で(妻の)お腹のエコー診断をしてくれたシンガポール人の女医さんから、不意に「It’s a boy!」と言われ、男児であることが判明。

日本では産婦人科の先生から「生まれる前に性別を知りたいですか?知りたくないですか?」と聞かれ、「はい、知りたいです!」と答えて初めて教えてもらえる、というやり取りがあるとかないとかを聞いていたので、このあっけなさにびっくり。

前提が崩れた我々は名前をどうしようか、という話に当然なるものの、そんなすぐにはいい感じの名前を思い付かず、生まれるまで(生まれてからもしばらくは)「モモタ」と相変わらず呼び続けるのです。

モモタを本名にしなかったのは、幼い時は可愛い気があるものの、今の私のようにアラフォーになった時に「モモタさん」と、呼ばれている姿はどこか滑稽に思えたので、やめました。

名付けるというのは難しいもので、一生使う(かもしれない)名前を親が決めるのは、なかなか責任あることですよね?今は「キラキラネームじゃん」と思われていたとしても、10年20年後に世界的な漢字ブームが到来していて、外国人から「cool name」とチヤホヤされるという可能性もあるわけですし。

駐在夫自身は名前に救われる場面が結構あり、親に感謝しているので、モモタ(仮名)も大きくなった時に、少しでもそんな風に思ってくれればいいなぁ、と思っています。でも、やはり「モモタ」と名付けるには、我々夫妻の決断力が少し足りませんでした


2020年11月12日発行のシンガライフ掲載イメージ

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この記事を書いた人

SingaLife編集部

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