シンガポールで環境意識拡大 リサイクル運動通じ、飲料容器約400万個回収
空き瓶や空き缶を投入するとバウチャーがもらえる回収機がシンガポール国内各地に設置されていますが、その回収機1台当たりの容器回収数が大きく増えています―。
これは、シンガポール国家環境庁(NEA)および地場系食品・飲料大手F&Nフーズが2020年12月29日に発表したもので、2019年10月にリサイクル運動“リサイクルNセーブ(Recycle N Save)”を開始してから、回収機で400万個近くのドリンク容器を回収したそうです。
“回収機”は現在、複合施設“アワー・タンピネス・ハブ(Our Tampines Hub)”、ティオン・バル・マーケット、イーシュン・パーク・ホーカー・センターなど、シンガポール本島各地に50台設置。
1日換算で、1台あたり約200個の容器を回収した計算になり、2018年に3台で行われた1年間の試験運用期間中の計5万5千個超、1台あたり1日約50個から大幅に増加しました。
容器を投入してもらえるバウチャーで人気なのは、スーパーマーケット・チェーン、フェアプライスのバウチャーでしたが、あえてどのバウチャーも不要とする“No Reward(割引券・利用券なし)”を選択できるタイプの回収機では、利用者の約20%が“No Reward”を選びました。
NEAとF&Nフーズは、“Recycle N Save”の成果について、「利用者の環境意識の高まりとコミュニティーにおけるリサイクルの習慣の広がりを示すものだ」と指摘しています。
また、2020年3月に始まった“Recycle N Save”の学校教育プログラムの下、割引券・利用券を発行しないタイプの回収機が、小中学校5校に設置され、新型コロナウイルスの感染拡大抑止を目的としたサーキットブレーカー期間中、休校となったにもかかわらず、11月までに飲料容器2万個が回収されました。
さらに、2020年1月からは、包装製品メーカーやスーパーマーケットなどの小売業者に対して、市場に提供した梱包材の量を記録し、2022年までに初回の報告書を提出するよう義務づけられるとのことです。
新しい年を迎えるにあたり、私たちも限りある資源の有効利用について、改めて考えていきたいですね。
この記事を書いた人
SingaLife編集部
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